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異能学園最底辺C組 〜落ちこぼれ能力者たちの下克上〜  作者: ぺいぺい
第二章 中間試験 縦割りサバイバル編
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第59話 踏み出す勇気 



家から出て、國咲の言う世界の外側を目指す。



「疲れたー」


「うるさい!黙ってついてきなさい!」



國咲がズンズン歩いていく。



「はーい」



後ろをついて歩く。



「ねぇ!ひゅうがはなんでCくみなの?」



しずくちゃんが俺に質問する。



「うーん、なんでだろうな」


「確かに、あなたの実力なら余裕でA組だと思いますけど」


「能力面談の時に説明に失敗したんだよ。なんかうまく伝わらなくてさ、じゃあC組になった」


「それは可哀想に」



國咲が笑いながら言う。



「バカにしてないか?」


「してないですよー」



 そんなことを話しながら歩いていると、

ダダダダ!と水が勢いよく流れる音が聞こえた。



「なんだこの音」


「とにかく行ってみましょう!」



 音の方に向かって走り出す。

するとすぐに目の前がひらけ、驚きの光景が飛び込んできた。



「すげー!」



そこには巨大な滝が広がっていた。



「これが世界の果てですか」



 この世界は滝に囲まれてるのか!

滝の遠くを見るが同じように山や草原など世界が広がっているだけだ。



「ダミーでしょうね。地図にも記載されてないですから」


「でもどこかに移動できるようには見えないぞ?」


「どこ見てんですか、下ですよ」


「え、下?」



 滝の底を見るがずーっと水が流れているだけだ。

3人で崖の縁に立つ。



「まさかこの滝に飛び込むとか言わないよな?」


「そのまさかですけど」


「いやいやいやいや!ご冗談を國咲さん!」



國咲に冷たい目で睨まれる。



「しずくちゃんもそんなのありえないよね!?」


「いくぞー!」



しずくちゃんが滝に飛び込もうとする。



「ちょちょちょちょ!」



ギリギリでしずくちゃんを止める。



「おかしいって2人とも!この滝の下がどこかに繋がってるわけないじゃん!」


「やってみる価値はあると思いますけど」


「いやいやいやいや!死んじゃうって!」


「だっておかしくないですか?世界の外側が白紙の地図、ダミーの風景、それに今は中間試験中ですよ?移動手段がないとこの広い世界でどうやって腕輪を集めるんですか?」



國咲が力説する。



「・・・まさか怖いんですか?」



國咲がニヤニヤ笑いながら言う。



「いや、怖いに決まってるだろ!だってこの滝だぞ!?」



濁流が永遠に暗闇に落ち続けている。



「お子ちゃまですね。それでも男の子ですか?」



國咲が呆れた、と呟く。



「いやいや!お前も本当は怖いんだろ!?強がりやがって!バーカ!」


「はぁ!?言っときますけど未来が見える私に怖いものなんてありませんから!バーカ!」



バーカの応酬になる。



「はいはいすごいすごい!國咲さんは怖いもの無しなんですねぇ〜!」



 最大限のバカにした顔で國咲を煽る。

瞬間、國咲に背中を蹴られた。



「え?」



気づくと空中にいて、ゆっくりと滝に落ちていた。



「あぁぁぁぁ!」



 國咲がいる地面の方に手を伸ばすが、もちろん届かない。

届かないどころか國咲は手を振っている。



「あなたが死ぬ未来が見えます〜」


「死んだら一生恨んでやるからなぁ!」



真っ逆さまに落ちていき、俺の声がこだましていく。



「一生恨む?何言ってるんですかね〜」


「ね〜」



國咲がしずくちゃんを抱きかかえて滝に飛び込んだ。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「ぎゃあああああ!」



 空中でジタバタするが、どうしようもない。

気づいたら滝も無くなっていた。

周りは真っ暗な空間。

まさか、死んだか?

すると、下の方が明るくなってきた。



「なんだ!?」



 まさか本当にどこかに繋がってるのか!?

下の方に裂け目のような穴があり、そこから何か大地のようなものが見える。

穴の中に入ると、俺は空中にいた。


 真下には大きな山。

あたりを見渡すと大地が広がっている。

これ!地図で見たぞ!

その光景は地図で見たこの世界と同じだった。


 なるほど!滝の先は地図の中央にあった山に繋がってるのか!

・・・いやいやなるほどじゃねーよ!どうすんだよこの状況!

当たり前だがノーパラシュートだ。

上を向くとしずくちゃんを抱えた國咲が降ってきていた。



「おい!どうすんだよ!」


「とにかくこっちに来てください!」


「お前が来い!」


「嫌です!あなたが来てくださいよ!」



 絶賛落下中で、

下を向くと山が近づいてきていた。

もう言い合っている時間はない。

空中を泳いで國咲に近づいていく。



「あっはは!何ですかその動き!」



國咲が俺の空中平泳ぎを見て爆笑している。



「必死に頑張ってる人間を笑うなぁ!」



 國咲に向かって手を差し出す。

國咲の手を握る。



「私が正しかったでしょ?」



國咲が笑って言う。



「そうだな!俺が悪かった!だからこの状況どうにかしてくれ!」



このままでは3人とも落下して死ぬ。



「はいはい!私の”完全未来予測”の能力を使って着地します!力を貸してください!」



 3人で体をくっつけ、

しずくちゃんの能力で3人の心体を共有する。

國咲の感情が流れてくる。

前のような黒い感情はもうなかった。

もう数秒で山に接着する。



”完全未来予測”



俺たち3人は砂煙とともに山に着地した。






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