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異能学園最底辺C組 〜落ちこぼれ能力者たちの下克上〜  作者: ぺいぺい
第二章 中間試験 縦割りサバイバル編
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第57話 吸収して増幅 



 ゼロ距離でぶっ放した瞬間、衝撃で草原を転がる。

確実に倒した。


 今のエネルギー砲をゼロ距離でまともに喰らったら即戦闘不能だ。 

横を見るとしずくちゃんを抱えた國咲が膝をついている。

國咲は悔しそうな表情をしていた。

まさかあの威力でも倒しきれなかったってことか!?



「よぉ、元気か?」



 遺跡の上に立っている敵の能力者の一人が國咲を見て言う。

そいつに傷はない。

やはりエネルギー砲を防がれたようだ。



「衣笠創、ここであなたに遭遇するなんて最っ悪ですね!」



 國咲が言い返す。

状況が掴めない、こいつは國咲の知り合いなのか?



「大人しくその腕輪を渡せ」



衣笠創という男が言う。



「渡すわけないでしょ?いいとこ取りをしようなんて最っ低ですね!」


「おい國咲、こいつ知り合いなのか?」


「クラスメイトですよ。私と同じA組の能力者」



 國咲と同じ中二のA組か。

衣笠創は俺たちを見下すように立っている。

横にはチームの2人。

3人とも見た感じ腕輪は持っていない。



「名前は”衣笠創”。なかなか厄介な能力者ですよ」


「何話してんだ。ん?お前よく見たら・・・」



衣笠が俺を見ている。



「お前、C組のくせに王様ゴールでMVPを取ったって噂の」



 俺のことを知ってる様子だ。

やっぱり中等部まで俺の噂が回ってるってことか。



「そうだけど?俺強いから、お前なんか簡単に倒しちゃうぞ?」


「なに挑発してるんですか!死にますよ!?」


「大丈夫だって!俺に任せろ!こいつがどんな能力か知らないけど、俺の方が強いから!」


「無理ですよ!こいつの能力は・・・」


「俺を倒すって?それは楽しみだなぁ」



 國咲の言葉が遮られる。

すると衣笠の頭上に大きな球状のエネルギー玉がいくつも出現した。

まるで俺のエネルギー砲を丸くしたみたいだ。

その丸いエネルギー玉は形を変え、槍のようなものに形を変えた。



「能力は・・・増幅」


「増幅?」


「相手の攻撃を吸収し、増幅して自分のものにできるんですよ!これはさっきあなたが撃ったものでしょうね!」



國咲が言葉を吐き捨てる。



「マジかよ!っていうか俺よりパワー上がってる気がするんだが!」


「だから増幅っていったでしょ!?」



 槍の本数が増えていく。

衣笠の周りに何十本もある。

これはまずいな。



「お前の能力、借りるぞ」


「あー、すまん。さっき挑発したのやっぱ取り消すわ」



 そんな声も衣笠には届かない。

槍が一斉に俺たちに向かって放出される。

すぐにその場から離れて走る。

俺たちがいた場所の地面に槍が深くまで突き刺さっている。

これは殺しにきてるな。



「人の能力盗むなー!」


「何を呑気なこと言ってんですか!」



 休む暇なく攻撃は続く。

少しでも足を止めればすぐに槍が飛んでくる。



「それにしてもいいなぁお前の能力。力に満ち溢れてる」



 衣笠の言葉に反応している余裕はない。

國咲の能力も使いつつ避ける。



「左です!」



國咲の指示にしたがって走る。



「いつになったら終わるんだ!?」


「わかりません!でもこのままじゃこちらの体力切れでやられますよ!」


「くそ!」



 走りながら手のひらを衣笠に向け、

エネルギー砲をぶっ放す。

しかし当たることなく吸収され、養分となる。



「そんなのありかよ!」



 衣笠含む3人は浮遊していて攻撃しづらい。

多分あと2人のうちの誰かの能力だろう。



「おい國咲!未来が見れる?それがどうした!」



衣笠が國咲を挑発する。



「私にはあなたを叩き落とす未来が見えてますよ!」



 國咲は挑発仕返しているが、

浮遊されていては何もできない!



「飛びます!」



 國咲が叫ぶ。

今まで避け続けていたが、

國咲を先頭に一気に衣笠に向かって突き進む。

絶え間なくエネルギーによって作られた槍の攻撃が向かってくる。

すると急に3人の身体が共有された感覚が流れてきた。



「のうりょくつかったよ!みく!」



 3人の心と体が一つになる。

國咲の能力を使って華麗に避けていく。

俺の体の中のエネルギーがどんどん國咲に吸い取られる。



「おい!俺の分も残しとけよ!」


「わかってますよ!」



 瞬間、

國咲が俺の首元を掴んで前に投げた。

ゴロゴロと派手に転がる。



「何しやがる!」



 振り向こうとした時、

國咲が俺を踏み台にし、浮遊している衣笠に向かって飛び出した。



「バカが!空中じゃ躱すこともできないぞ!」



 そう告げた衣笠が國咲に向かって槍を飛ばす。

ここだ!國咲が槍を避けることを信じ、

その隙に俺が下から衣笠以外の2人を狙ってエネルギー砲を撃った。


 それに気づいた衣笠が咄嗟に能力で2人を守った。

隙ができた!



「國咲!」



呼びかける前にすでに國咲は動いていた。



”完全未来予測”



 國咲が瞬間移動したように衣笠の目の前に出現する。

動揺して槍を飛ばすが國咲が体を華麗にしならせて避け、

衣笠の顔に思いっきり蹴りを入れた。

そのまま真っ逆さまに地面に落ちていき、

地面に激突した。


 そんな衣笠とは対照的に

國咲がスタッと余裕で俺の隣に着地する。



「これは効いたでしょうね」



 衣笠は顔から血を流している。

それを心配そうに他の2人が横で寄り添っている。



「へへっ、やるじゃねーか。未来を見れるだけだと思ってたが・・・」



衣笠が手で体を起こしながら言う。



「バーカ。私もあなたと同じA組、そう簡単にはやられないですよ。それに私には心強い仲間がいますから」


「ふん、仲間がどうした。じゃあこれならどうだ?」



 立ち上がった衣笠から途轍もない力を感じる。

何をするつもりだ!?



「俺の吸収したエネルギーを全て解放してやる」



 衣笠の頭上に巨大なエネルギーの塊が出現する。

見上げるほどの大きさだ。

おいおい、それはまずいだろ!



「さあ、もう逃げられないぞ?」



 するとあんなに大きかったエネルギーの塊はどんどん小さくなり、

顔ほどの大きさになった。

さっきあんな大きさだったのを密度を高めてここまで小さくしたのか!

衣笠からそのエネルギーの塊が発射される。

これは喰らったらまずいぞ!



「大丈夫だ!國咲が未来を変えてくれれば!」


「無理です!威力と範囲が広すぎます!私の能力範囲を超えています!」


「マジかよ」



 小さいが強力なエネルギーの塊はものすごいスピードで進んでくる。

すると國咲が腕輪をさっと渡してきた。



「私がこの腕輪は普通の腕輪じゃないって言ったの覚えてますか?」



遺跡の中での國咲は確かにそう言っていた。



「あなたがC組から這い上がれる力を持ってるってこと、証明してください」



 無言で頷いて返す。

國咲から腕輪を受け取って腕にはめる。

途端にパワーが溢れてくる。

遺跡ではめた時は何も感じなかったのに。


 途端、俺の体にパンパンにエネルギーが貯まる。

な、なんだこれ!?

普通の腕輪じゃない・・・

なるほど、この腕輪は能力増強の効果があるのか!


 これならしずくちゃんの能力を借りる必要はない。

・・・全力でぶっ放す。


 瞬間、発射された小さなエネルギーの塊はキラリと光ったと思ったら大きな爆発を巻き起こした。

空一面を覆い尽くすような巨大な爆発だ。


 手のひらをその爆発に向け、

腕輪から得たエネルギーを一気に放出する。



”特大火力砲”



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