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第33話 正面突破 


突撃隊 鳴神



「じゃあ、栗八くん頼んだ!」


「任せろ!」



 黒髪のもじゃもじゃパーマに大きな黒ぶちのメガネ。

栗八くんは”造形”の能力の持ち主で、

どんな物体でも本物には負けるが実際に生み出すことができる。


 栗八くんが地面に手をつけると徐々に形が現れ、

6人ほどが乗れるボートが完成した。



「俺の能力はなんでも生み出せるが、本物じゃないから壊れやすいんだ」


「うん、それでもいい!」



このボートにあの能力を組み合わせれば・・・



「鳴神、一人忘れてないか?」



仙撃が言う。



「あ!忘れてた!・・・なんだって今回の作戦の秘密兵器だしな!」



ニヤッと突撃隊に向けて笑う。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 準備が完了してみんなでボートに乗り込む。

俺はボートの先頭に立つ。



「ボートの準備は大丈夫だ!」



栗八くんが言う。



「よし!みんな!覚悟はいいか?」



俺の問いかけに突撃隊のみんなが頷く。



「じゃあいこう!渚さんよろしく!」


「わかった!」



 渚さんは”水操作”の能力の持ち主。

渚さんが手を動かすとボートの下に一気に水流が現れた。

ボートは水流に乗って進んでいく。

そこに流星の能力を使って一気に加速する。


 ボートは能力のおかげでグン!と進んでいく。

ものすごい速さだ!

いける、これならいける!


 ボートは水流に乗ってどんどん進む。

変装組のおかげか全くA組の生徒に会わない。

多分、A組の生徒はみんな壁の向こう側にいるんだろう。


 壁にどんどん近づいていく。

目の前には街をそのまま持ち上げた大きな壁。



「壁の上の街に誰かいる!」



 流星が叫ぶ。

赤髪の女だ。


 空中で椅子に腰掛けるように座っている。

あいつがこの壁を作った能力者だ。

でもこいつの能力、なんなんだ!?

地面をそのまま持ち上げてこの壁を作ったよな・・・


 壁は街をそのまま持ち上げられたものだから主に砂でできてる。

これなら俺でも仙撃の能力でも壊せるはずだ!

ボートで進みながらいつでもエネルギー砲を撃てるように構えをとる。


 すると女が俺たちの存在に気づいたのか、

手を前に出して握った。


 途端に女の近くのビルが根元から持ち上げられて宙に浮かんだ。

ビキビキ、ブチブチとビルが地面から引きちぎられる様々な音が聞こえる。


 そのビルはゆっくり向きを変え、

こっちにビルのてっぺんを向けた。

そして女が手を開くとビルが一直線にこちらに向かってきた。



「嘘だろ!?」



 人間を遥かに超える大きさのビルが飛んでくる。

ありえない!いくら能力だとしてもビルを引きちぎって飛ばすなんて!



「おいおいまずいぞ!」



 仙撃が焦って言う。

どうする!?俺の能力でビルを吹っ飛ばすか!?

でも上手くいくかわからない!

確実に躱せる方法があれば!



「渚さん!波を作ったりできる!?」


「できるよ!でもそんなに大きい波は作れない!」


「それでいい!波を作ってサーフィンみたいに飛んでビルを躱そう!」



時間がないから早口で伝える。



「わかった!」



 するとすぐにボートの横から前に向けて包み込むような巨大な波が現れる。

栗八くんがボートを操作する。

ビルはどんどん近づいてくる。

もう時間はない!



「波を駆け上がるぞ!」



ボートは横に大きく旋回して波の頂上へ向かう。



「みんなボートに捕まれ!」



 指示を出してすぐに俺もボートの縁を掴む。

突然、グンッ!とボートのスピードが上がり体が後ろに引っ張られる。

流星がボートの速度を上げたのか!


 ビルがぶつかるすんでのところでボートは波の頂上から宙に飛び出した。

ビルが俺たちの下をヒュー!と空を切って通り過ぎていく。


 ボートが波から離れて空中で完全に自由になる。

しっかり捕まってないと落ちる!



「波に戻るぞ!」



 空中から波に勢いよく着地する。

船が大きく弾んでバシャン!と水しぶきを立てる。

女は未だ街を持ち上げた壁の頂上付近で優雅に空中を浮いている。



「このまま壁まで近づこう!」



壁まで近づいたら俺か仙撃の能力で壁を破壊できる!



「流星、渚さん!頼む!」



 2人が頷いて返す。

すぐにボートが水流に乗って進み、

流星がスピードを上げる。

いける!もう少し進めば俺のエネルギー砲の射程範囲だ!

これで壁を破壊できる。



「また女が何かするつもりだぞ!」



 仙撃が叫ぶ。

今度はなんだ!?


 女を見ると立ち上がって両手をあげていた。

するとそこらじゅうのビルがメキメキと引きちぎられて宙に浮いた。

今度はビル1棟なんかじゃない、10棟以上はある!


 ビルはさっきと同じように向きを変えて俺たちに向かってくる。

この数じゃさっきみたいに避けられない!

俺も仙撃の能力でも対処しきれない!



「日向くん!」



 流星が俺を見て叫ぶ。

他のみんなも同じようにこちらを見ている。

何か指示を出して欲しそうにしている。


 俺は咄嗟に構えた。

俺の最大限のエネルギー砲でビルを吹っ飛ばしてやる!

全てのエネルギーを放出する。


 俺のエネルギー砲は小火力、中火力、高火力だけじゃない。

もう一つ上の威力のエネルギー砲があるんだよ!


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