Episode 1-2 お弁当
次の日、少女は無事登校してきた…、異常無しである。
これはその日の昼休みの一幕である。
「『先生』は何で教室でラノベを読んでるの?」
一人の生徒が尋ねる。
「それはな、先生の魔法少女好きがバレたからだ、噂とは怖いな…、先生は今職員室で腫れ物扱いなんだ…、古典の先生にも嫌われた」
「ああ、古典ちゃんね、皆に優しいから勘違いするよね…、好感度が10から2くらいになっただけだから、気にすんな!」
「…そうだな、ちなみに先生の読んでいるタイトルは魔法少女・忍伝説だ、興味あるか?」
「ほほー、『読書家』としては気になりますなー」
グルルゥー
一人の少女が重箱の弁当を食べ終える…
「お腹すいたぁー」
(あなた今たくさん食べたでしょー? クラスメイトは底知れぬ胃袋に戦慄する)
「誰か私と100円で弁当を交換しよう!」
誰も手を上げない、きっと絆の力が足りない…、300円ならいけたかも知れない。
「あ、あのね、購買部でもパンが売ってると思うの…」
「ありがとう『天使』、いざ、ゆかん、購買部ぅーー!!」
少女は5千円札を握り締めて、駆け出して行く。
…帰ってきた、たくさんの戦利品を持って…
(もしかして、全部使ったのー?)
そこに男が近づいてゆく。
「そ、それはもしやリミットファイブ・幻のUFOメロンパンではないか?、僕はその外側のカリカリが大好物なんだ!」
男はすっと母親の愛情弁当を差し出す、少女はそっとメロンパンを返す、ここに交換は成った。
その日から彼のあだ名は『UFO』だ、皆は戦々恐々だ、だが、迎え撃つ心積もりである。
そして、その6日後、
少女は大声拡散砲で全員に話かける、その方が効率的だ。
「大変だ、誰か私に “ばいと” を紹介して欲しい! ひなー彼女の母親、当然呼び捨だが、がお金を渋るんだ…」
(それはそうでしょー、1日5千円以上使えば…、私達だってそんなにお小遣い貰えないよ…、あと、お母さん、色々な意味で大変そう…)
このあと皆に “ばいと” を紹介して貰う約束をし、リネ(Rine)に1年C組のグループを作った。
To Be Continued
登場人物(あだ名) 『先生』(1/1)
『メガオタ』『読書家』『天使』『UFO』(4/30)
登場人物は徐々に開示されていきます。
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