ログダマル迷宮攻略3
ちょっと長めにしました
俺たちはビューンという音と共に、学校の教室ぐらいの広さのところについた。
「広いところに出たな」
「そうですね。ただ気をつけてください。もしかしたら何かの罠があるかもしれません。」
そうか、罠もあるのか。気をつけないといけないな。
そう思いながら周りを見渡してみた。1階層の時はそれなりに硬い紫色のレンガでできていた。
しかし、この二階層は真っ黒でつるっとしたまるでコンクリのような壁だ。
何でできているのだろうか?叩いてみるか。
右手で軽く殴ってみると、カキィィィンという音が部屋中に鳴り響いた。
金属でできているのだろうか?
壁をよくみていると何か嫌なことが起きそうな爆然とした予感がした。
さっと後ろを振り向くと暗がりにたくさんの白く光った目があった。
「気を付けろっ!」
俺はとっさに叫んだ。
その声に釣られたのかその白い目の持ち主たちは現れた。
ガサガサと音を立ててきたのは白い蜘蛛達だった。
正直に言って気持ち悪い。蜘蛛と言っても例の最強生命体Gを白くして足が増えました!みたいなノリのいきものだから余計にタチが悪い。しかもでかい。
ふと、後ろを見るとプルプルの小鹿のように震えているアリスがいた。
うん、かわいい。じゃなくてやばいな。
まあ、さっさと片付けるか。
目の前にいた三匹を袈裟切りをかまして倒した。
数が多いし暗がりで見えないな。どうするか。
火を使うか。
扉を破壊したときのようなとてつもない量の魔力を込めると一振りで大爆発なんてこともあり得るから少なめに込めるか。
『魔法付与-ファイヤー』
妖刀が妖しく光った後、刃の部分が燃えた。
「よし。成功だ。」
魔力を維持・制御しながらもう一度袈裟切りをした。
するとカチカチと牙を鳴らしていた気持ちの悪い蜘蛛たちは呆気なく燃えてしまった。
そして逃げるように部屋の奥に行って、自分の巣に火を燃え移らせてしまった。
後はすぐに燃え広がり全滅した。
「こういう戦い方もいいな」
「そうですね。」
蜘蛛&ゴキブリのコンビでダウンしていたアリスはもう復活したようだ。
「ご主人様!向こうに宝箱があります!」
エリアは俺が倒した蜘蛛たちの巣の跡の奥に綺麗に光る宝箱があった。
もう一度刀に火を灯して周りを照らし危険がないか確かめる。
「トラップはなさそうだな」
さあ開けてみるか。
宝箱の蓋を開けると、
ーーーパッパラパッパッラ〜〜
とファンファーレがなって金色の光に包まれた。
すげえ演出が派手だな。
中身は紫色の分厚い本だった。
「なんだこれは?」
「魔導書ではないでしょうか?」
「魔導書ってなんだ?」
「その本の内容を読むことで新たなスキルや魔法を覚えられる魔道具です。」
なるほど、便利そうだな。
スッとその本を手に取るとメッセージが流れた。
/魔導書を手に入れました。
スキル【地図作成】を習得しますか
→*はい
*いいえ /
とりあえず取得するか。
チロリン♪と音がしてほんが開いた。
頭の中に文字列が入っていく。
数秒でそれは止まりまたメッセージが出た。
/地図作成を取得しました。
このスキルはどんな場所でも周りをマッピングすることができるスキルです。
ダンジョンでは自分がいる階層のみ把握することができます。
LV.をあげることで把握できる距離が広がります/
/同位置スキル【空間把握】と統合したことでLV.MAXになりました。
宝箱箱、隠し部屋、トラップ、その他様々な隠蔽されたものを把握できるようになりました/
便利なスキルがきたと思ったら持っていた本が塵になって溶けてしまった。
「どんなものを取得しましたか?」
「マッピングというスキルだ」
「ご主人様すごいです。」
『マッピング』
とたんに半径20キロぐらいの地図が視界に現れた。
ボスの場所もわかるようだ。
とりあえずボスの場所へ行くか。
◇◆◇
油断したな。マップを過信しすぎていた。
敵の反応が無く普通の部屋だと思っていたらいきなりドス黒い赤色の魔法陣が宙に浮かびゴブリン、オーク、スライム、見たことないような異形の怪物が数え切れないほど沸いた。
「不味い。」
流石に俺でもこの数を対処するのはきつい。
どうする…俺。
グギャャァァァーーーー
その声にハッとして横を見ると。
ゴブリンが雄叫びをあげ俺の隣を斬ろうとしていた。
間髪入れずに後ろに飛んだエリアは腕に少し切り傷ができたぐらいで済んだ。
「大丈夫か?」
「もちろんです。ご主人様も気をつけてください」
俺は無性に腹が立った。
ーーエリアを傷つけたゴブリンに、
ーーこんなトラップを作った誰かに。
ーーそして魔物の気配にも気付けず、戦闘中に気を抜いてしまった“自分”に
「クッソヤロォォ」
俺の叫びに呼応するよう妖刀は妖しくひかり振動し始める。
右足を前に踏み出して横に斬る。
目の前にいた4体のゴブリンの体を切り裂いた。
後ろに飛ぶと同時に頭の中で
『ファイヤーボール』と念じ左手の上に構築しスライムたちに投げた。
一匹目のスライムにあたった火の玉は爆発し、周りを巻き込みながら消滅した。
残るは謎の異形な生き物。とりあえず逆袈裟で斬ってみるが刃が通らない。
そいつが伸ばした触手を横っ飛びしてよけ、倒し方を考えてみる。
この感じだと物理攻撃は効かないのか。
となると魔法攻撃になるか。
『アイスヴァレット』と念て青白い凍てつく氷の弾丸を構築した。
そして弾丸をぶつけてみたが怯みすらしない。
物理、魔法攻撃どちらも効かないのか。
そう考えながらも敵から目を離さずに攻撃を避けないといけない。
いや、待てよ魔法自体には耐性があっても魔法によって引き起こされる“現象”は防げないのでは?
「アリス。ファイヤーヴァレット打てるか?」
「いつでも準備完了です。」
「じゃあ俺がアイスヴァレットを打ったら続けてファイヤーヴァレットを打ってくれ」
「分かりました」
「 『アイスヴァレット』 」
すぐさま俺が出した氷弾がナニカにぶつかった。続けてアリスが打った火炎弾がぶつかる。
パァキィンーー
まるでガラスが割れたような音がして異形なナニカは大きく怯んだ。
ナニカの傷口からは黒い謎の液体が垂れていた。
ここを狙えばいいのでは?
まだまだ残っている怒りを刀に込めて真っ直ぐ突いた。
外はべらぼうに硬かったが内側は柔らかいようで豆腐でも切るように串刺しになり、灰となって消えていった。
「そういえばなんだったのでしょうか?」
「なんだったのだろうか?あッ、」
鑑定すればよかった。失敗したな。
「どうしたのですか?」
「いや。鑑定すればよかったなと思ってな」
「エリア、傷口大丈夫か?」
後ろにいた彼女に尋ねると
「大丈夫です。ご主人様」
モンスターを全て倒したから、部屋の奥の扉が開いた。
地図を確認するとボスも近いようだ。
「気を引き締めて行こう」
俺が呟くと、彼女達は元気に
「分かりました。(ご主人様)」
と返してくれた。
絶対に二人お守らなければいけない。
そう思いながら部屋を抜けた。
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