破綻
日露双方の首脳は
意見一致に至らず
昼食に持ち込んだ
「こっちだ」
「これは、餃子ですか」
「ああ、中国北部の有名な料理だ」
柊は、自慢そうに言うが、
「同志柊、君は北海道稚内の生まれじゃなかったか」
柊の顔が少しひきつったが
料理が冷めるから、食べてくださいと言い
何とか、乗り越えたが
青川総理が、失言をしてしまった
「んー、にんにくが入っていないな、満州共和国では、餃子ににんにくを入れてはいけないの」
ps 餃子の具に、にんにくを入れるのは、大抵日本だけ
中国では、別で食べることがあるらしい
これが、料理人と柊の怒りに火を付けた
だが、この時は未だ大炎上に発展はしなかった
この時は
食事休憩後
会議は再開されたが
平行線のまま
午後6時を回った
柊は、そろそろ翌日持ち越しを提案した
「そろそろ、遅くなりますし、明日に持ち越しでも」
すると、プロム大統領が会議続行を唱え
青川総理も決着をつけるまで、話し合うと言った
そして、ジャガイモを薄くスライスして揚げた料理を食べつつ
午後9時を回ろうとして
柊は、二人を休ませようとしたが
プロム大統領が、問題発言をしてしまった
「帰りたいならさっさと家に帰って家族と過ごせ」
この時、その場にいた満州共和国関係者全員が凍りついた
「................プロム大統領、今なんと」
「えっ、だから...あっ」
「独り者である、私に家に帰って家族と過ごせだと................このハゲ」
柊が完全に怒って、プロム大統領の襟を掴もうとして
補佐官に抑えられた
青川総理は、薄くスライスしたジャガイモを食べつつ、見守っていた
最後には、日露関係では、日本優遇措置に動くと宣言しつつも
潜水艦規制案では中立を宣言
両首脳には満州共和国時間で明日の正午までに出国を要請
プロム大統領は、地雷を踏み抜いてしまった
その日の夕方、日本連邦と満州共和国に号外が舞った
《ソウル会議決裂》日本連邦 富士四経新聞
《プロム大統領 失言で会議決裂》日本連邦 帝都スポーツ
《青川総理、ため息帰国》 日本連邦 夕日新聞
《満露関係悪化》満州共和国 満州通信
《柊大統領、激怒》満州共和国 釜山新聞
ソウル会議決裂の報で 日本連邦と満州共和国の新聞記事は
4割がロシア批判を書いており
3割が青川総理の表情や無茶ぶりを報じ
1割が柊大統領を叩く記事で
残りの2割は別の内容だった
その後、アメリカのジョーカー大統領も柊重視姿勢を見せており
さらに、中東情勢では、米露に対し、宗教軍のみの攻撃に関しては、大いに評価するとし
政府軍や反乱軍への化学兵器やミサイル攻撃には非難するに留めた
ソウル会議編 終わり
次回 アメリカに舞台が移る




