箱の中
留置所で飯を食べる義哲
そこに、通常なら来るはずがない男が来た
「久しぶりだね、銀義哲」
「柊か」
「残念だったねぇ、自爆作戦でいけば殺せたのに」
「大統領、不謹慎ですよ」
「とりあえず、裁判では好き勝手喋っていいよ、事実確認するから」
「ふん」
「ついでに、メイフォンとはどこであった」
柊の質問に義哲はスープを飲んでから答えた
「イラン、デズフールで偶然あった、3年ぐらい前だ、その後はこっちはオーマンで地道に金を貯めて、メイフォンはソマリアでI宗教軍の名を語って、資金、食料、弾薬を調達していた」
「そうか、じゃあな」
柊は、あっさり帰っていった
在満アメリカ大使館
「エレン大使、すみませんね、急に、明後日のソウル会議を前に」
「いえ、かまいませんよ、それより急な来訪と言うことは、CIA目的ですか」
「ええ、メイフォンと言う男について何か知らないか、ソマリアでI宗教軍にいた話だが」
「さすがに、こちらとしても」
「大使、そこは私が」
「ラスルド」
エレン大使は突然の男の来訪に驚いた
「エレン大使、彼は」
「ええっと」
「CIA作戦本部東アジア部所属ラスルドです」
「CIA作戦本部東アジア部か」
「何か」
「何でもない」
「情報本部の件で恨んでいるんですか」
「ああ、あいつ(蝦夷人民共和国最後の道東管区長)の逮捕に協力したのはCIAの情報本部が手を打ったからと言う話を聞いた」
「ええ、古川マルクさんも逮捕目前に追い込んでいました」
「だが、マルクは逃げ延びてしまい、私はロシアを後ろ楯にして亡命、副島は南側の統一反対勢力の協力で亡命した」
「ええ、話を戻しませんか」
「ああ、すまない」
「エレン大使、退室してもらえますか」
「ええ、分かりました」
エレン大使が退室し、二人だけになった
「ここからは、二人だけの会話だ」
「ええ、お願いします」
「メイフォンは、I宗教では過激的であり、5年前はトルコにも来ていたことがあった、そこで警官と揉め事があったらしく、母国に送還、その後、義哲と出会ったものと思われるな、其処からは偽装パスポートでも使ったんだろう、足取りが全くつかめなかった」
「そうですか」
「明日のソウル会議、こちらも相応の諜報をする、覚悟してくれ」
「ええ、たかが、日露の会議にうちも参加することにしただけですから」
続く




