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とある異世界にて狩人は笑う  作者: 作者不明
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人造少女は眠り、少年達は天空へ


「ルネ、君は人になりなさい、人の心を持ったならば兵器ではないのだよ」



遥か天上、自分達の科学が至上とする国で私は造られた。不老不死も完成させた科学者達のその国で、代償として子供は生まれずある時から女性しかいなくなった。原因不明の科学による不死にしか効かないウイルスに男性は死んでしまったのだ。それから女性しかない国で慰み者になる男性が地上からさらわれては実験動物のように扱われ、また天使を模した兵器としての[彼女]達が産まれた。女性至上主義という歪んだ思想が永い時を経てこの国に根付いてしまったのだ。彼女達は外を見ない、だが彼女を[ルネ]と名付けた博士だけは違った。





「女性も男性も支え合うからこそ人となりえるのだ、ルネ、君は私の言葉で人の心を持ちえた、恋をし、子供を作りなさい、君は生命と機械の合間の子、私がそう造ったのだ」





「御母さん」




「タイムリープをさせる未来のある少年に座標をあわせる、それが君の花婿だ」



「私の花婿?」





「……この国を救う救世主の少年、名はネクサス、過去から私に届いたある老人のメッセージで確信してね、私の愛しい娘、時間がない、また未来で会おう」







博士は微笑むと同時にルネの意識は飛んだ。












「……半生命体なんてはじめてみたぜ」



「僕もだよ、確かナノマシンていう機械文明黄金期の極小の機械だろ」




「大部分がそれで出来てるから、新種の人間てところか、ってーとナノ博士に連絡はきちんといったみてえだなあ」





孤児院の寝室の一つにネクサスとマイクと雪人が少女を見ながら雑談している。




「治癒魔法効くし、それに自動修復もしている、時期に目覚めるだろう、さてネクサス、お前、少し空いってこい」



「親方、意味わかんねえっす」



「たまたま時空系の魔術いじくってたら過去人と話通じてSOSがきてな、それで救世主にお前を指名した」




「いきなり何してくれちゃってんの!!」




「うるせえな、マークといってこい、200年前の不死人らしいからまあ大丈夫だろ」




「しらねえよ!!」




「ナチュラルに巻き込まれた!!」




「男二人冒険してこい、座標はもう知ってる、この子はみとくからな」



文句を言う少年二人を強制的に転移させると



「……天上国家ヴァルキリア、なかなか危ない国だねえ」








「親方、ぜってえ殴る」



「無理だと思うけどね」





目の前の機械的な街に機械的な天使。





「こりゃどうみてもRPGだろ」




「ゲームなら楽しいだろうねえ」




研究者らしき女性達は無表情にこちらを見る。




「モルモットは勘弁だな、とりあえず逃げとくか!!」




「そうだね!!」




二人はそう言うと同時に煙幕をはりその場から脱した。







とある牢獄。




「ふむ、ネクサス君とその友人がきたか、楽しくなるね」




にこやかに白衣をきた眼鏡の女性はにこりと笑う。


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