空から堕ちた少女
「なあ、マーク、なんかねえんかよ」
休日、この国で友達になったマークにネクサスは声をかける、隣のマークは木刀を点検しながらため息をつく。
「いきなり休日に呼び出されてプランも何もないだろう」
「ニーナは今日孤児院のガキの熱の看病だしな」
「それはしょうがないさ」
マークもため息をついてふうと語る。
「少年二人がため息つくんじゃないよ」
二人がいるのはノヴァのスイーツ店。ニーナの姉貴分でもあり祖父の妻であるノヴァは二人にとっても姉のような人なのだった。
「そうすねー、街中でもあるくか」
「そうだね、男二人友情を深めるのも悪くはない」
そう言うとマークとネクサスは街中へと繰り出した。
「てかやっぱもう住んでるとみるもんねえなあ」
「新しいのは色々と開発してるけど、マルコキアスさんも雪人さんも必要以上に森林は壊さないしね」
「まあ色んな種族、エルフとかもいるしな、区画整理とかしてますます住みやすくなってんだろ」
二人は最近建てられたコンビニで肉まんとペットボトルのお茶を飲みながら公園で語りあう。
「俺的には24時間飯が食えるコンビニはありがたいけどな」
「ジャンクフードばかりもよくないけど、ロクスウェルさんはよく利用してるみたいだね」
「まあ商売柄なあ、……おい、マークあれなんにみえる?」
「……女の子だね、白い翼を持った」
ふと空を見上げると傷だらけの白い髪の翼を持った美少女が超高速でネクサス達の上空から堕ちてきていた。
「……マーク、下がっとけ」
「了解」
ネクサスは自分の身体に雷を纏うと同時に少女を抱える。
「……おいおい、マジかよ」
「ネクサス、不安しかないんだが?」
「多分この子、古代兵器だ」
「は?」
マークは思わずペットボトルを落とした。




