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とある異世界にて狩人は笑う  作者: 作者不明
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アザゼルと太一(後編)




「個室文壇バーですか?」



「そうだね、最近開店した知識人の癒しの場という所かな」



魔法使いや知識を求める賢者等は静かに読める空間というものを求める。そこに着眼したのがアーケードで、この共和国はマルコキアスが国主となってから急成長をして様々な異文化を携える他国の者も多くみられるようになった。雪人が異世界人であることを知っていて尚且つ[漫画喫茶]なるものを聞いていたアーケードは自分の資金を元手に友人の国である共和国に知識を求める者達が集える一人でも本を読め知識に浸れる[個室文壇バー]を開店させたのだった。銅貨1枚でフリードリンクと好きな酒がついてくる。酒は一杯だけ無料ではあるが、ペアシートや一人で読めるリクライニング席や座敷席もあり客は絶えない。





「……会話するのにもいいからね」



「……気配りありがとうございます」



太一はにこりと微笑みながらアザゼルもぽつりぽつりと話しはじめた。好きな本の事、リンネの事やこの世界に感じる事、男性に対しての事、酒もすすみながらにこりと太一は聞いていく。




「男はそこまで恐いひとばかりではないさ」



「……私もそう感じます」




太一はにこりとまた微笑むと一冊の本を何もない空間から取り出す。




「今日は楽しかった、これをあげよう」



「それは!?神の碑石の原本!?」



「そう、所有者の人に頂いてね、神の奇跡が記されている本だ、まあ彼らはオリジナルを何冊か有しているようだからね、僕もオリジナルは頂いているし」



太一の言葉にアザゼルは言葉をなくした。






「アザゼル、太一兄ちゃんはどうだった?」




「すごい素敵でした……」




「ならよかった、ふふん、太一兄ちゃん陥落計画はこれからよー」




デートを終えたアザゼルは顔を紅くしながらリンネの自宅にある自分の部屋へと向かっていった。


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