願い。
個人戦で優勝したルーランとリンネペアはマルコキアスより優勝トロフィーを笑顔で貰うと、次のように願いを述べた。といっても雪人には雪人の出来るようなありふれた願いだったので記すだけにするが、ルーランは学校制度の導入と教師の派遣、また武道をもっと流通させるための武術館の支所を共和国側に申請。雪人もこの事には合意し、また詳細は話し合いを持つとしてその場では話は終わりにした。
またリンネは久しく会った雪人にいつも通りの挨拶をすると、アザゼルという自分の従者と共に遊びに来れるように共和国の孤児院の隣に家屋を作ってほしいのと、楽しい話があったら声をかけてほしいという話だ(最高位の神なので下界に来るにしても定期的に帰らなければいけないため)いくら創造神とはいえ世界全てを知る事はないし、基本的に人間年齢でいえばまだ20そこそこの女性なのだ。興味がある事には欲求を満たす労力はいとわない。
そしてこちらがメインであろう。優勝者が望んだのは
「「「太一との一日デート」」」
この世界にはなくてはならないという人物というのは重々承知しているので一日という時間を貰う事にした。アザゼルは太一とは面識はないもののリンネのある企みにより同じ望みを告げた。
こうしてあっという間に終った第一回雪村杯は案の定な結果で幕をおろした。




