64/163
ペア戦2ラクシャーナとマーク。
「つかなんでマークそんなにボロボロなん?」
「直前までしごかれたんだよ、兄貴と姉貴達と師匠に」
「ま、皆の妹に手出すからだね、今後はきちんと将来設計たててからだね」
「反省してるよ」
紫色の髪のどこか幼さの残るが精悍な顔つきのロングソードを持つ少年、ニーナの恋人マーク。ラクシャーナも気心知れた友人として仲良くはしているが、ニーナの件では思い切りボコボコにしたので内心マークはびびっていたりもする。
「じゃ頼んで平気?」
「ああ」
マークは剣を構えると同時に姿を消した。
「おっとまた相手方が名乗った瞬間マーク選手の姿がかき消えましたが!!」
「これは瞬光……暗殺特化の剣士の扱う俊足の奥義だね、余りの速度に相手は見ることはできない、アギエル君の歩法に近いものがある、雪人め、本気で最強の孫の婿を育てるつもりだな」
マルコキアスの呟きと共に鮮血があがり相手は音も無く倒れた。
「うーん、30点、私なら血も出させず昏倒させるね」
「無茶いうなよ」
ラクシャーナの軽口にマークは苦笑した。




