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とある異世界にて狩人は笑う  作者: 作者不明
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四人の弟子

四人の弟子。




従業員として手伝うアギエルの他に雪人には四人の弟子が居るいずれも料理人で一人は火を司る忍の国[羅刹]より参ったカムラギリョウマ………古くから続く火遁を扱う火の忍の家系であり当主である食事を作る料理頭の跡取りでもある。二つ名は[極炎の忍]炎を扱う事にかけては誰にも負けないと自負している。また二人目は氷の山岳地帯に住む氷の妖精族の娘、人間大の身長と誰もが見惚れる姿は[氷姫]という異名をとるほどだ。氷の大魔術と回復術に長け王宮の菓子職人として腕を奮っている。三人目は古より鬼が住むとされるマグマの大地に住むオーガの青年シグマ………[暴鬼]の二つ名を持ち身体強化のみで多くの魔獣や魔人を屠る剛の者。野性溢れる料理ではなく人界の料理を学びに雪人に師事しにきた。最後の一人は褐色の肌にモヒカンのどこか不良風の少年ネクサス。今なお階級制度の残るスラム街から来た[雷鳴少年]という二つ名を持つ雷の魔術と喧嘩殺法の使い手。下らない喧嘩に飽き飽きとしある時出会った雪人に蕎麦を差しだされそのまま弟子入りを志願。




「……おめえらよお、蕎麦屋来てネク坊しか蕎麦修行しないってどういうことよ」



師である雪人の言葉にそれぞれの言葉を語る。



「私の国は米が主流でございますから」



「私の国はスイーツですわ」



「俺んとこは色々な料理教われって」



「親方の蕎麦ちょーうめえから俺だけでもやりますよー」




「てめえら自由だなおい!まあいいや、ちゃんと蕎麦も打てよ、後、ネク坊は競馬の予想な」



「いいっすよ、手堅くアザゼルとかどうっすか?」



「マーキュリーも手堅いと思うんだよなー」







「……まさか魔獣を使った競馬を開発してるとは思わないな」



「あ、太一さんどもっす」



「忍言葉はつかわないんだね」



リョウマはいえいえとにこりと笑う。



「それは時と場合によりますよ」



「それより新作のスイーツできましたの!」



「俺の新作も!」



「君達二人はノヴァさんに習った方がいいんじゃないかな?」



「ノヴァさんは産休です」





太一は思わず息をのむと




「……何それもう子供授かったの?」




「懐妊魔法を使いましたしね」



「……ああ先生が新作だとかいって医者と開発した……ちょっと待て」





太一は苦笑しながら




「……0歳の叔父か叔母ができるわけだね」




「たしかに」



「たしかに」




「たしかに」




「……まあ目出たいからいいか……さて今日はとてもお腹が空いている、新作も食べるが君達の蕎麦も頂こうか」




「「「わかりました」」」




調理に戻る弟子達を見ながら太一は微笑むと




「……世界は色々と変わるようだね」



そっと呟いた。


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