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愉悦求める者
「やれやれ、自由にしすぎじゃないか?愉悦求める者よ」
「アンジェラか」
とある廃城にて黒い修道服を纏う仮面の女にダンは声をかけられる。
「貴様、何が目的だ?」
「何も」
ダン=ブラックは煙草に火をつける。
「ふん、どうだか、お嬢様の目的は邪魔するなよ」
「へーい」
ダンは手をひらひらさせながら先にすすむ。
「お嬢様はなぜあの男を」
アンジェラと呼ばれた仮面の女は静かにつぶやく。
「たくっ困るねー、お嬢様愛は」
ダンはくすくす笑う。
ダンは煙草の煙をはくと
「もうすぐさ、たのしい祭りは」
そうつぶやいた。




