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とある異世界にて狩人は笑う  作者: 作者不明
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#ギルド:スノードロップ5




今ある世界の中でも最強と名高いギルドは皆、口をそろえてこのギルドだと答えるだろう。だがそんなギルドも今日に限っては静まりかえっている。それというのも目の前にいるアロハシャツの黒いオールバックの壮年の眼帯をつけた飄々としたにこやかな男が来た途端、歴戦の猛者達が借りてきた猫のように固まってしまっていた。




「………はは、少しはしゃぎすぎたかな?」



「リンレンおじさん、何してんですか」



固まるギルドの空気を横目にたまたま用事があってきていたアギエルがため息をつきながら目の前のおじさんとよんだ………リンレンという男を見る、その言葉にギルドハンターの一人が驚きの声をあげる!



「嘘………だろ?………破滅を司る龍のリンレンだと!?」



「マジかよ!!歩く殲滅級の神話じゃねえか!!」




「………ふむ、場所をかえよか」


「あんだけ殺気ふざけてだしたら皆かたまるでしょう」



己の叔父のような人物にアギエルはため息をついた。



破滅を司る龍リンレン………かつて創世期の次代の時代、争乱期に八天龍の産みの親である偉大なる龍王ゼロスと再生を司る龍ロンレンと共に、人間世界で召喚されし勇者と共に世界を平定させた朋友の一人。勇者の血筋は今もなお友として健在で、召喚された勇者は現人神として現世にて不死の状態でその力を民草のために振るっている。その民の国の名は勇猛の国オーフェン。守護龍としてリンレンはその国に滞在している。





「まさか、君がここまで落ち着くなんてね、今じゃ良いお兄さんじゃないか」



目の前の父のような父の友人を見ながら自宅に招き珈琲を差し出しながら懐かしい話が弾む。




「俺も年をくうわけさ、新しい妹もできたことだし」



「ああ、まだ会えてないけどゼロスもはりきったね」



「リンレンおじさんこそどうなんだよ」



「ああ、私はもう妻以外は娶る気ないし、それに娘二人のことでね、いっぱいだからさ」




リンレンは戦争終結後長命種であるダークエルフを娶り、二子をもうける。だが長い時の中で妻のほうは先に逝くことになり、今は娘と共に暮らしている。



「………マオ姉さんとリオ姉さん、ハーフとはいえまだまだ現役だろ?」



「あの二人が並の男で満足するとおもうか?オーフェンのギルドでは[クレイジーシスター]なんて異名をもってるぐらいの」




「………あー」


「聞けばサイリスは嫁にいけたらしいな」



アギエルは珈琲を啜りながら動きを硬直させる。



「いやな、さすがに我が友人のオーフェンも我が娘の婿を気にしてくれててな、弟のようにおもっているアギエル君達に会うといったらな」



「………来ると」



「そうだな、丁度明日の便だ、便利だな、飛行機というのは」



「ああ、飛行機運航はじまったといってたな」



アギエルはため息をつき目を抑えた。




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