♯邪神
久々の更新です、更新おくれてすいません。時間みつけて修正します
「さて、今発生しているアンリマユは君の母上ではないようだね?」
太一は静かに珈琲を啜りながら目の前のクロエと呼ばれた少女に声をかける。
「ええ、彼は別世界の転生体、お母様の力の全てを継承しているけれど、そもそも性別も違うし性格も違うわ、もう少しお母様はもっと雑だったし」
クロエはくすりと笑うと珈琲を啜る。
「この世界の絶対悪という存在にも興味はあるが、それよりも話す事があるだろう?」
「そうね、そのために貴方に接触したのだから」
クロエはくすりと笑う。
「………貴方ならばわかるのではなくて?」
「そうだな、世界をまわり、どうやら俺がこの世界に飛ばされたのは[救うため]のようだからな」
「貴方の可愛い妹は恐らく本能的に察していたかしら」
「仮にも創世神を名乗るんだ、前任の創世神の事の不穏な事ぐらい察知するだろう」
「そうね、初代創世神シムナーク、いや今は堕ちた魔神とでも言った方がよいかしら?」
「全てを欲しがる強欲の魔神シムナーク、語られない歴史の中でクロエ、君の父母が滅ぼしたはずの堕ちた創世神……」
「ええ、本当ならばお父様とお母様の手によって滅ぼされたはずよ、でも……この世界に誘われた貴方の対となるあの女によって復活させられた」
「……ああ、俺の半身だろう……?もっともあっちの世界の話では俺が産まれる前に亡くなったはずだが……どうやら運命は俺の[姉]を生かしたらしい」
「そうね、この世界で再び生を受け、破壊衝動のままに育ち多くの世界の魔王を束ねた美しき魔女[エル=ドラゴ]……それが貴女の姉、ヒトの身でありながら大魔王の子として育ち、全てを壊す魔女……貴方は姉を殺せるかしら?」
「さあ、少なくとも救う力を持つらしいから、その時に決めるさ、それに……どうやらお客様のようだ」
「……はじめまして、私の[弟]」
紅いコートを身に纏い、白銀の美しい長髪を伸ばした赤と黄色のオッドアイを持った長身の美女が現れた。
「はじめまして……俺の[姉]さん」
そう微笑みながら姉……エル=ドラゴは黒と白のリボルバー二丁を取りだし構える。
「さて、クロエ……防御結界をしておこうか、少し荒れるよ」
そう言うと同時に太一は黒刀を出現させエル=ドラゴへと向かう!




