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とある異世界にて狩人は笑う  作者: 作者不明
119/163

最近妹の様子がおかしい2




さすがに俺も看過が出来なくなってきた。どうにも朝帰りが多くなり、物販も男物が増えてきた。まさか貢いでいるわけでないだろうな、兄としては実に心配だ。




「そんなに不安なら聞けばいいじゃん」



「……ならお前聞いてこい」



「いやだよ、嫌われたくねえし」



そうなのだ、うちの家族は姉や弟も含め、妹達には嫌われたくないというそんなルールが存在するのだ。誰だってお兄ちゃんなんて嫌い!なんて言われたくはないだろう。長年家族としていたのなら尚更だ。




「……姉さん達は?」



「ラグナ達とお買いもの、レギオスも一緒」



「……ロクスウェル姉さんもか」



「そうだな」



「シット!!」




「机を叩くのやめろよ、兄さん」




俺は珈琲を飲みながらふうとため息をつく弟を見ながら一言。



「尾行するぞ」



「……それむっちゃ嫌われる奴やん」




うん黙ろうか。





こうして闇の龍王と風の龍王の二人の兄は光の龍王たる妹の背後をつける事になったのだ。






スチームクリミナル共和国

街外れ




「やっほ」

そこにいる黒髪の青年に声をかける。




「……よう、いいのか?それたけえんだろ?」



「良いって良いって、基本お金余ってるし」




目の前の青年は礼を言いながら服を受け取ると赤い瞳をラクシャーナに向けながら苦笑する。



「……一応俺アンリマユなんだけど?」



「絶対悪って奴?悪なら子供達とか救わないっしょ」




美麗な顔が苦笑に歪むと同時にアンリマユと名乗った青年は頭を抱えた。



「まあこの世界では破壊衝動とかないし、すぐに狩られるだろうねえ」



「そうね、最強の人がいるし」




青年は静かに立ち上がると



「……この世界で人として生きるのも悪くはないか」



「そうね」



「良いの?君は光の龍王だろう?」



「世界に仇なすわけでもないでしょ?」



「……ふふ、おかしな子だね」









「……絶対悪の彼氏なんてお兄ちゃんどうしろと」



「……対の奴もいんじゃねえか?」




その様子を見ていたアギエルとバルバトイは閉口した。


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