Act.3完結記念 俺と女王様で『カップルに20の質問』に答えました。
決着編完結記念企画。本編読了後推奨。
①こんにちは!自己紹介をどうぞ。
「神崎苑香、十七歳。高校二年生よ。性別は美少女」
「なんだよ、性別美少女って。素直に女だって言えよ」
「純然たる事実なんだからいいじゃない」
「ツッコみづらいほどきっぱり断言したな! さすが女王様……」
「なんか言った?」
「いいえ、何も言ってませんよ。だから肘で鳩尾をぐりぐり突いてくんのはやめてください!」
「まったく。ほら、さっさとあんたも自己紹介しなさいよ」
「だれのせいだと! ……いえ、なんでもありません。慎んでさせていただきます! ……えーっと、名前は本原はじめ。十七歳、高校二年生。性別は男」
「名前のせいで女に間違われたこともあったわね」
「余計なことは言わんでいい!」
②あれぇ?お二人さん、カップルにしては離れすぎじゃないですかぁ?(ニヤニヤ
「そう? じゃあもっとくっついたほうがいいかしら」
「ちょ、ばっ、そんなに密着すんな! もう充分近いだろうが!」
「……そんなんだから追い詰めたくなるんでしょうが」
③じゃあ、そんな事を言うあなたに質問。お相手の何処が好き?面と向かって告って下さい!
「こ、この質問に答えるべきなのは俺なのか!?」
「当たり前じゃない? で、あたしのどこを愛してるって?」
「なんか勝手に進化してるし! ど、どこって言われても……」
「……思いつかないなんて言ったらぶち殺すわよ」
「そんなん考えたことねぇんだよ! なんていうか……いろんなものをひっくるめた、全部? ……いや、ちょっと待て。俺なんかとんでもねぇこと言っちま――」
「……まぁ、今回は勘弁してあげるわ」
④ゲヘゲヘ…
「やっぱり言っちまったー! さっきのカット、カットしろぉ!」
「ばっちり生放送で流れたわよ」
「あぁ……」
⑤あぁ、すみません。じゃあ告られた君に質問。ココ直せじゃこらぁぁぁ!!と、相手にぶっちゃけて下さい。
「奥手なんていうもんじゃないほどヘタレなところ。情けなさすぎてぶん殴りたくなるときがあるわ」
「精進します……」
⑥あああ!そんな険悪にならずに!
「別に険悪にはなってないわよ? 事実を言ってるまでだし」
「……もはやぐうの音も出ねぇよ」
⑦あら、そうですか。デートで手をつないだりします?
「そもそもデートをまだしたことがないからな……」
「寝こみを襲われかけたことはあるけど」
「マジでそのネタを引っ張るのはやめてくれ! ていうか俺のときは未遂だったけど、おまえこそこの間……っ」
「さーて、なんのことかしら?」
⑧人前でイチャイチャします?
「しない。絶っ対しない」
「むしろ『できない』でしょ?」
「放っとけ。ていうか、おまえのスキンシップが過剰なんだよ!」
「いいじゃない、そういう関係になったんだし」
「だ~か~ら~ッ!」
⑨他のカップルが羨ましいと思ったことはありますか?
「周りにいるカップルが微妙だからな……」
「そうねー。でも思わないわけでもなかったわ。どこかのだれかさんがあまりにもヘタレすぎて」
「…………」
⑩それは何故?
「いやだって、一番身近なカップルが長谷と松下だぞ? あのふたりのいちゃつきぶりっつったら一種の視覚的暴力と化してるし、しかもなんか黒いものが滲み出てるし……!」
「ある意味最強のバカップルよね」
「激しく同感」
⑪女の子に質問。自分の彼氏を本棚の中にあるもので例えてみて下さい。
「エロ本」
「即答かよ!?」
⑫男はリアクションせよ!
「よりによってそれか? もっとマシな本があるだろうが!」
「だって所詮、健全な男子高校生の頭の中身なんてそんなもんでしょ?」
「おまえ喧嘩売ってんだろ? そうなんだろ!?」
「えー。じゃあブックスタンド」
「もはや本じゃねぇし!」
「本棚のなかにはあるでしょうが。他人を支えようとして逆に押し潰されるようなお人好しのあんたにはぴったりでしょ」
「……これは褒められてんのか?」
⑬じゃあそんな君は彼女を天気に例えるとどうなりますか?
「台風」
「それって天気なの?」
⑭それは何故?
「自分の思うがままに蹂躙してくから。主に俺の理性とかプライドとか」
「それはつまり殴られたいってことかしら?」
「事実だろ! さりげなく拳をかまえんな! ――あと、通りすぎたあとの世界が驚くくらいきれいに見えるから」
「…………」
⑮彼氏君あんな事言っちゃってますよ~?
「ツッコミのくせに、たまにとんでもない天然発言するのよね。あれで素なんだからおそろしいわ……」
「おまえに言われたくねぇよ!」
⑯結婚するとしたら亭主関白とカカア天下、どちらがいいですか?
「いいも悪いも、必然的に後者になるわね」
「反論できない自分が悲しい……」
⑰チェリーボーイって可愛い響きじゃありません?
「いきなり爆弾投下しやがった……!」
「そうね、かわいいわね。あまりにも焦れったくってこっちが食べたくなるくらいには」
「おまえも真顔でそういうことを言うな! 頼むから羞恥心っていうものを持て!」
⑱彼氏君、ぶっちゃけ自分と彼女ならどっちが可愛いと思いますか?
「そりゃ……」
「断然俺のほう?」
「なんでだよ! 俺のどこがどうかわいいと!?」
「そういう自覚がないところ――って、ねぇ。つまりあたしのほうがかわいいって思ってるってこと?」
「へっ、あ……いや」
「どうなのよ?」
「だ、だから……~~っ」
⑲彼氏に踵落としを入れて下さい。
「なんでだよ!?」
「どちらかっていえば、アッパーカットのほうが得意なんだけど」
「おまえも悪乗りするな!」
「しょうがないじゃない。ほら、いくわよ」
「え、ちょっ……膝上十五センチのスカートでそんな……ぎぃやあぁぁ!」
⑳彼氏君がパンツを見れて鼻血を出してしまいました。彼女さん、最後にコメントを。
「ホント情けないわよねー。いまどきそんな男子高校生いないわよ?」
「これは鼻血じゃなくておまえのローファーが額にクリティカルヒットしたせいだろうが! もはやDVだわ!」
「そこに愛があればいいのよ」
「微塵も感じられないんですけど!」
「修行しなさい、修行。少なくとも次の連載がはじまるまでには」
「なんかもう無茶とも言えねぇ難題出しやがった……!」
「というわけで、そこのあんた。はたしてこいつがあたしの溢れんばかりの愛を感じられるようになってるかどうか、しっかり見届けなさいよ。いいわね?」
「結局最後まで女王様……」
Question by 零弦ストリップ(http://m-pe.tv/u/?0blackluck)