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不運?な事故から始まるレベルアップ生活~夢の中で幽霊をぶん殴ったら現実なのにステータスがありました~  作者: スクイッド


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二階層とゴブリン進化の謎

リアクション6600、ブックマーク3100件、評価ポイント7100pt、総合評価ポイント13400pt突破本当にありがとうございます!

 しばらく階段をおりていたが、ようやく先が見えてきた。


 ……まあ、途中から【飛翔】を使って下に飛んでたんだけどな。

 【飛翔】のおかげでかなり早く下に降りることが出来た。


「さーてと……二階層ってところか?」


 俺は階段を降りきると、一階層と呼べる草原のあった空間にまで出る洞窟のような通路が広がっている。


 ただ、一階層の洞窟とは違うところがあって、一階層のような一本道の洞窟ではなく、いくつかの枝分かれした通路があった。

 ……うーん、ここまでほぼ一本道だったからな。


 こうやって分かれ道があると面倒臭いなぁ。

 これ全部確認してかなきゃだよなぁ……なにがあるかわからないし。


「……にしても……気配の数がすごいな……ッ!」


 さっきから【気配感知】を発動しているからわかるが、ゴブリン達の気配が多すぎる。

 気配が多すぎて、その情報量で頭が痛くなってくるほどだ。


 だけど、そのゴブリン達の気配は、ほとんどあの別れているそれぞれの通路の先に集中している。


 ……ゴブリン達の居住区かなにかか?

 ……だとしても、こんなにいるなんて……


「……仕方ない。一つ一つ確認していくか」


 正直、気配の数から見てない事にしたいけど、確認しないわけにもいかない。


 ただ、ちょっと【気配感知】はこれ以上使い続けてたら頭が痛くて耐えられなくなりそうだ。

 少なくとも、ゴブリンの数を減らすまでは封印だな。


「とりあえず、進むか……」


 まずは、右側にある一つ目の通路へと足を進めてみる。

 通路を進むこと十分ぐらいだろうか。


 一つ目の通路を進むと、大きな空間にたどり着いた。

 そこで、ゴブリン達の気配が集まっている場所に近づいているので、【霊体化】の方ではなく【隠密】のスキルを使用する。


 【隠密】は【霊体化】と違って、物を掴んだり歩いたりも出来るので隠密行動に適している。


 ただ、おそらくだが俺も持っている、【気配感知】が高ければ俺の存在は気づかれるだろう。

 あとは普通に攻撃も受けるだろうから気配が薄くなっただけで透明になったり姿が見えなくなるわけではない。


 まあ、それでも十分に便利なスキルだけど。

 魔力の消費もないし。


「さーて、ゴブリン達はなにをしてるのかなーっと……」


 しばらく洞窟の通路を歩き続け、通路の先が見えてきた。

 つまり、ゴブリンの気配が集まっている場所までたどり着いたという事だ。


 そこでゴブリン達がなにをしているのかが分かる。

 俺は通路の先を覗き込むようにしながらその先を覗く。


「……は?」


 俺が覗き込んで見えたのは、体育館ほどは確実にある広さの部屋に巨大な四角形の穴が開いていて、その穴の中に大量のゴブリンがいるという光景。


 それだけでなく、穴の外にはホブゴブリンやゴブリンメイジなどの進化したゴブリンの姿もある。


 ……いや……待て……それだけじゃない………………

 なんなんだ……アレ……?


 ゴブリン達が集まっている四角形の穴の中。

 その穴ので普通のゴブリン達が棍棒を使って殴り合い、噛みつき、(つめ)で引っ掻いている姿が見える。


 それも、ただの模擬戦のようなものではなく乱闘のような形で本当に命を奪い合うように争っている。


 ……本当に殺し合ってるのか?

 ゴブリン同士で……


「だけど、なんのために……」


 ゴブリン同士が戦ってる理由がわからない……

 ここまでゴブリンが増えてるのは想定外だったが、さらに戦っているというのもわからない。

 どうして……


「ゴブァ! ゴブァ! ゴブァ!」


「……ん?」


 俺がゴブリン達が戦っている意味を考えていたら、穴の外にいるホブゴブリンがなにかを叫ぶと穴の中にいたゴブリン達が争うのを止める。


 戦うのをやめた……?

 どうして?


「ゴ……ブァ……」


 ホブゴブリンが叫び、戦いが止まったかと思ったら、穴の中にいたゴブリンの一匹が突然うずくまるように倒れる。

 すると……


「ゴブァ……!」


「「「「「ゴブァ! ゴブァ! ゴブァ!」」」」」


 ホブゴブリンが声を発すると、穴の中にいるゴブリン達も一斉に声を発して叫び始める。

 な、なんだよ……ゴブリン達は何をしているんだ……?


「ゴ……ゴブァァァァァ!!!」


 うずくまっていたゴブリンだったが、突如大きな声を上げると、そのゴブリンの体に変化が起こる。


 立ち上がったゴブリンの体が大きく膨らんでいく。

 まさか……これって進化!?


「ゴ……ゴブァ……」


「「ゴブァ! ゴブァ! ゴブァ!」」


「ゴブァ……」


 進化したゴブリン。

 いや、ホブゴブリンが立ち上がると、ホブゴブリン達が声を上げる。


 まるで、新たな仲間になったホブゴブリンを称賛するように。

 ……いやいやいや、マジかよ……進化しちゃったよ……


「なるほどな……」


 とりあえず、この部屋……おそらく、他の部屋の【気配感知】で感じた気配もこの部屋と似たようなものだろう。


 ゴブリン達を殺し合わせて、経験値を獲得させ、進化出来るようになるまで育ったゴブリンを量産する。

 それがこの部屋が存在している理由だろ。

 そんな予想が出来る。


 こうして考えてみると、ゴブリンがうずくまったのは進化の痛みに耐えてたからなんだろうなぁ……


 同じ痛みを俺も一瞬だけ進化の時に感じたけど、あれマジで痛いんだよ……


「さてと……この部屋の事はわかったけど……どうするかな」


 というのも、もちろん理由がある。

 俺が進化をしたホブゴブリンを倒すのは簡単だ。


 ファイターもコマンダーのような強いゴブリンもいなそうだし。

 だが、さすがに数が多い。


 他の部屋にも同様に大量のゴブリンはいるし、一体ずつ倒していったらその間に他の部屋のゴブリンを呼ばれそうだ。


 それを考えるなら、他の部屋からも気づかせないように、ゴブリン達を一斉に殲滅するしかない。

 だが、正直に言わせてもらおう……バッカじゃねぇの!?


 無理だろこんなの!?

 何体いると思ってんだ!


 今から魔法でまとめてやる方法を考えるか……?

 いや、でもこんな広範囲のモンスターを一撃で倒す魔法ってどんな魔法を使えば良いんだ?


 あーもう!


 いっそのこと音出しても良いから、全部の部屋を虱潰しにゴブリン達を倒していけば良いか!?


 ………………ふぅ。よし。スッキリした。


 声に出さなくても、思ってたこと全部何も考えずに吐き出したら思ってたよりスッキリするな。


「とりあえず……やってみるしかないよな……」


 やるしかない。

 やってやるしかない。


 ……そうだな……どうやって考えても、あの数をまとめて倒そうかと思うと、魔法を使うしかないよな。

 でも魔法をどうやって使う……?


 大前提として、助けを呼ばれない、または呼ばれても俺が挟み撃ちにされないようにする。


 さらに、出来るだけ多くのゴブリンを倒す魔法を使用して、一気にゴブリンを殲滅する。


 これがこの二階層にいるゴブリンを倒す方法として必要になる。

 そのためにやるべきことは………………


「……よし。やってみるか」


 考えはまとまった。

 失敗しても、【霊体化】を使いながら全力で逃げれば良いし、チャレンジしてみよう。

 少なくともゴブリンの数は減らせるだろ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ブックマーク、評価、いいね、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
やっぱ範囲攻撃がないのは痛いな
最初の入り口を塞ぐついでに火を焚いて煙を送り込めば大量にやれるのでは?
蟲毒の壺ならぬ蟲毒の洞穴か……殺し合わせて進化を強制させてるのは一緒に飛ばされてきた二匹のゴブリンなのか、これ頬っておいたら国どころか大陸とか惑星レベルで侵略されるね
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