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帰宅と雑談

リアクション5900、ブックマーク2900件、評価ポイント6400pt、総合評価ポイント12300pt突破本当にありがとうございます!

「た、ただいま……」


 スケルトンに指示を出してから一時間ぐらい。

 その後も魔力を回復してからスケルトンを増員して、武器防具を拾ってきてもらったりなどをしてドロップアイテムを回収していたら……なんか疲れた。


 だけど、その甲斐(かい)もあってか、スケルトンに再度建物にドロップアイテムを取りに行くように命令しても行動しなかったから、ドロップアイテムは全部回収できたと見ても良いだろう。


 そして、それ以上はゴブリンキングの巣を探索する気も起きなかったので帰宅してきたのだ。


「いや~疲れた~」


「お、お帰りなさい。カイトさん、怪我はしてないですか?」


「リーア。うん、大丈夫。俺は傷一つないよ」


 俺の声が聞こえたからか、リーアが今日購入した時に着ていた服を着てリビングから出てきた。


「そ、それなら良かったです。今ソフィアが夕ご飯を用意してくれているので待っててくださいね」


「わかったよ。あ、ソフィアさんには朝の内にキッチンの道具の使い方なんかは説明しといたけど、ちゃんと使えてるのかな?」


 朝食を用意する時に、ソフィアさんには一通りキッチンの道具の使い方は教えておいたけど……ちゃんと使い方を理解できてるかな?


 ソフィアさんは電化製品にかなり驚いてはいたけど、説明自体は理解できてたっぽいが。

 ……壊れてないよな?


「そ、その辺は大丈夫だと思います。その……すごくウキウキして料理をしていましたので」


「ソフィアさんがウキウキ……?」


「は、はい」


 ……ヤバい、あのクールなソフィアさんがウキウキして料理をしてるところが全然想像できない……!

 そんなにウキウキで料理をするのか?

 てか、メイドのソフィアさんも料理が出来るのか……


「わ、わかった。それじゃあ俺もシャワーで汗と汚れを落としたらリビングに向かうんで」


「わ、わかりました! 待ってますね!」


 リーアは笑顔でそう言って、リビングへと戻って行った。

 ……それにしても、今日一日でずいぶん俺に慣れてくれたものだ。

 今もああして笑顔を見せてくれるようにまでなってるんだからな。


「おっと、さっさとシャワー浴びようかな」


 今日はゴブリンファイターと戦いもして汗がかなり出ているし、火炙りも実行したから(すす)もかなり付いていて、ぶっちゃけ結構汚れてるからな。


 ……ソフィアさんがウキウキして料理しているところは見て見たいけど、こんな状態でリビングには行けないからな……


 ……スッゴい見たいけど。見たいけど!


 俺はそんな事を思いながら風呂場へと向かっていった。


 ******

 *****

 ****

 ***

 **

 *


「「「いただきます」」」


 朝食の時に二人に教えていたいただきますを全員で言ってからソフィアさんが作ってくれた料理を食べる。

 本日のメニューは白米に味噌汁、おかずに豚肉と野菜の肉野菜炒め。


 ……レシピ本を渡したし、キッチンの使い方なんかも教えたけど、初めての調理でここまで完璧に作れるのか……


 ということで味噌汁を一口……うん。うまい。

 しっかり出汁まで取れてるのか……?

 すごいなぁ。このキッチンでの調理初日で出汁までちゃんと取れるなんて。


 ……てか、これ俺が作る味噌汁よりうまくない?


 ちなみに、ソフィアさんは昼に買った服ではなく、買った黒と白の布などでメイド服を作成したらしくそれを着ていた。


 ……服作るのも早くない?


 結構手が込んでるように見えるけど、午後から料理を開始した時間であろうまでの時間で作れるの?

 なに? ソフィアさんに出来ないことはないの?

 仕事も早いし。


「タガヤ様、お嬢様、お味はいかがでしょうか?」


 俺が料理を食べていると、フォークを持ったソフィアさんが俺の前に立ってそう聞いてきた。


「すごく美味しいよ。ソフィアさん」


「はい。とっても美味しいです! 初めてちゃんとこの世界で料理するのにソフィアはすごいです!」


「ふふふ。それは良かったです。私には【料理】スキルもありますからね。タガヤ様もお嬢様もお代わりはありますので遠慮なく仰ってください」


 俺とリーアの言葉にソフィアさんが嬉しそうな表情を浮かべながらそう言って、フォークを使っては白米を食べる。


 エスカリアさんも笑顔でフォークを使って肉野菜炒めを食べていた。


「それにしても、ソフィアさんって【料理】スキル持ってたんですね」


「はい。メイドの業務をこなしている内に成り行きで覚えてしまったんです」


 ソフィアさんの言葉に俺とリーアがなるほどと頷く。

 成り行きってところが気になりはするけど、そんなこともあるか。


「そういえば……カイトさんは今日はどうでしたか? その、ずいぶん汚れていたように見えましたけど……」


 リーアが唐突に俺の方を見てそう聞いてくる。

 あ~……そうだよね。


 あれだけ汚れてたら気になっちゃうよなぁ。

 まあ、隠すこともないし普通に話すか。


「あー……ちょっと、ダンジョンの中でゴブリンがすごく集まっている建物を見つけたんで燃やしてきただけだよ」


「そうだったんですね……それにしても、ダンジョンの中に建物ですか……ソフィア、あなたは聞いたことある?」


 俺がダンジョン内で建物を燃やしたと説明したら、リーアが驚いた表情を浮かべながらソフィアさんにそう聞く。


「そうですね、聞いたことはありますが……そのような事が起こるのはかなり稀だと聞きました」


「あー、その稀な事が起こってたってことか」


 ……まあ、あれだけゴブリンがいたら確かに稀だとは思うけどさ。

 ゴブリンファイターやゴブリンコマンダーなんかもいたし。


「じゃあ、ゴブリンファイターやゴブリンコマンダーなんかはどんな感じの扱いになってるかな?」


「ゴ、ゴブリンファイターにゴブリンコマンダーですか……!? も、もしかしてカイトさん。戦ったり……」


「えっと……しましたね」


 リーアが俺が言ったゴブリンファイターとゴブリンコマンダーの名前に驚きながらそう聞く。

 なので正直に答えておいた。


「ゴブリンファイターもゴブリンコマンダーはわたしでも知っているモンスターです……どちらも存在しているだけで危険なモンスターとされています……」


「ゴブリンファイターは進化したゴブリンの中で特に高い戦闘能力を持った者、ゴブリンコマンダーは進化したゴブリンの中でも、特に知性が高く指揮官としての役割を果たす存在です。

 どちらもいるだけで討伐の難易度が格段に上がるモンスターと言われています」


 リーアとソフィアさんが俺が戦ったゴブリンファイターとゴブリンコマンダーについてそう説明してくれた。


 なるほど……ゴブリンファイターとゴブリンコマンダーは相当やばい存在とされているんだな。

 まあ、確かにゴブリンファイターもゴブリンコマンダーも強いし厄介だったから納得できるけど。


「そ、それにしても……そんなモンスターよく逃げてこれましたね……」


「ええ。タガヤ様もこの世界で生きていて、よくプラチナランクの冒険者も逃げるゴブリンファイターから逃げてくるなんて……すごいです……」


「あの~? なんで俺が逃げてきた前提の話になってるんですかね……? しっかり倒してきたんですけど?」


 リーアとソフィアさんが感心した表情で俺の方を見ているが……なんで逃げてきた前提なんだよ……

 褒められて、嬉しくはあるけどさ……


「……え?」


「……倒したのですか? ゴブリンファイターとゴブリンコマンダーを」


 俺の言葉にリーアとソフィアさんが信じられないといった表情を浮かべる。


「ああ。倒したよ。まあ、戦闘に使ってた鎌は壊れちゃったけど」


「すごいですね……本当に無事で良かったです」


 俺が白米を食べながらそう説明すると、リーアとソフィアさんが驚いた表情から安堵した表情を浮かべながらそう言った。


「まあ、無傷で倒せたのは本当に運が良かったなって思うんですけど、その代わり武器が壊れちゃったし、どうしようかなぁって感じなんですよねぇ」


 ゴブリンファイターやゴブリンコマンダーなんてモンスターもいることが分かっちゃったし、草刈りの鎌で戦い続けるのはちょっと心配だよな……


 今思えば前に聞こえていたピキッという音は鎌に限界がきてた音なんだろう。


 それに、今回は火炙りに出来たけどあれだけのゴブリンがいて、正面から戦うとなったらいくら普通の鎌を買ってきても足らない気がするんだよな。


 さて……どうしようか。


「そうですね……タガヤ様は自分で作るということはなさらないのでしょうか?」


「自分で作るですか?」


 武器について悩んでいるとソフィアさんからそんな提案をされる。

 自分で作るか……ちょっと気になるな。


「ええ。こちらの世界では私どもの世界とは違って、武器などを販売しているような店もないように見えますのでそれでしたら自分で作ってみるというのはどうでしょうか?」


「なるほど……」


 確かに方法にはよるけど、自分で作ってみるのも悪くない。


「だけど、作るってなるとどうすれば良いんですかね?

 そんな作るための専門的な施設なんかはないですけど」


 作るのはアリなのだが、問題はこれだ。

 武器を作るとなっても、どうやって作るかが分からない。知識がないんだ。


 というか、このごくごく普通の一般的な家にそんな武器を作れるような施設や道具なんかもないし。


「そうですね……【鍛冶】は設備から考えると難しいと思いますので、【錬金術】のスキルであれば、道具などはなくとも問題なく武器が作れると思います」


「【錬金術】ですか。確かに、ソフィアの言う通り【錬金術】でしたら道具などを用意する必要もないですし、カイトさんであれば良い武器を作れると思います!」


「えっと……【錬金術】ですか?」


 ちょっとご飯中にマナーが悪いと思うけど、スマホを取り出して取得可能スキル一覧から【錬金術】のスキルについて調べてみる。


 ────────────────────

【錬金術】

 ・物質やアイテムを別の物質やアイテムに変質させることが出来る。

 ・作れる物やアイテムは自分の【錬金術】スキルのレベルと材料によって決まる。


産技(アーツ)

 《錬金》

 ・魔力を使用し、複数のアイテムを合成することが出来る。

 ・消費魔力:使用アイテム、作成アイテムによって変動する。


 《分解》

 ・アイテムを分解する事が出来る。

 ・分解したアイテムは再び【錬金術】で使用出来る。

 ・消費魔力:分解対象のアイテムによって変動する。

 ────────────────────


 ……なるほど、ソフィアさんとリーアの言う通り、【錬金術】のスキルを確認したが、これはかなり良いな。


 武器に限らず【錬金術】のスキルがあるのなら色々と出来ることが増えそうだ。

 特に、これからゴブリンと戦うための道具なども自分で用意しなきゃいけなくなるであろう俺にとっても、他の道具も用意できるかもしれない【錬金術】はありだな。


 ちなみに、産技というのは生産系スキルの戦技のようなもので、生産系スキルに必ず付随しているものらしい。


 この産技を使って各生産スキルはアイテムだったりを作っていくみたいだ。


「【錬金術】ですか……うん。これなら使えますね。教えてくれてありがとうございますソフィアさん」


「いえ。お力になれたようで何よりです」


 ソフィアさんが微笑みながらそう答える。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ブックマーク、評価、いいね、ありがとうございます。

続きが読みたいって思っていただけたのならブックマークと広告の下にある☆☆☆☆☆に★★★★★評価をしてくだされば作者のやる気がマシマシになりますのでぜひお願いします。

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ファイターは英語なのにマエストロがイタリア語なの違和感エグい。しかも意味違うし。普通指揮官ならコマンダーでしょう。
しっかり倒してきたんですけど?って言い方ちょっと嫌味っぽいかなぁ
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