要塞と火災
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目標達成目指して頑張ります!
「いやー思ってたよりもあっさり終わってよかった~」
これまで戦ったことのない、槍を持ったホブゴブリンという相手だったけど、思ってたよりも余裕をもって倒すことが出来た。
まあ、めちゃくちゃレベルも上がっているし、もうこれくらいなら楽勝ってことか。
ちなみに、今回はレベルアップの通知は来なかった。
それにしても……これでこの場所にいるのは今の五体だけか?
……いや、違うな。
「……」
【気配感知】の端の方で再びこちらに近づいてくる気配があるのを感知した。
しかもかなり近い位置だ。
数はさっきよりも多い九体か……
にしてもこの九体だけど、さっき俺が倒したゴブリン達と同じ方向から来てるっぽい?
……ゴブリン達が来ている方向になにかあるのか?
……例えばゴブリン達の居住地とか……
「行ってみる価値はあるな……」
まあ、まずは近づいてくるゴブリン達を倒してからだが。
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倒したホブゴブリン二体とノーマルなゴブリン三体の魂を【吸魂】し、ドロップアイテムを【アイテムボックス】に回収してから再び近づいてきていた九体のゴブリン達の方向へと向かった。
そこでホブゴブリン二体、ゴブリンメイジ二体、ゴブリンナイト一体、ゴブリン四体を倒してドロップアイテムを回収し、魂を【吸魂】した後も同じ方向に進んだ。
その時に【風魔法】などのスキルが獲得出来た。
中々嬉しい成果だったな。
そして、そこからしばらく進むと……
「……建物……だよな?」
草原しか見えていなかったこの空間に、見た感じは木で作られている建物……いや、要塞か? そんな感じの建物が見えてきた。
木で出来た巨大な城壁のような壁。
今のところそれぐらいしか見えないけど、壁の向こう側にこのゴブリン達の居住地がありそうな感じがする。
……いや、なにあれ?
なんでダンジョンの中に建物があるんだ?
……ああ、そうだよな。さっきも認識したばっかりだったよな。
ダンジョンに常識は通用しない。
うん。良い言葉だ。
主に俺の精神衛生の観点から大変よろしい。
「にしても……なんだこの数……」
改めてダンジョンについて認識してから、落ち着いて【気配感知】をしっかりと確認してみると、あの建物の中の気配がとんでもない数であることがわかった。
細かい数は……数えたくない。
てか、多分まだ半月経ってないのに、ここまでゴブリンの数が増えてるとか……端的にいってヤバいだろ。
ホブゴブリンみたいに進化したやつだっているし……
……これ、出来るだけ短い間になんとかしないと俺の手に終えなくなるんじゃね?
「いや、でも、これ本当にどうする?」
わりと真面目にあれどうしようかな……
見張りのようなものはいないらしいからこうしてゆっくりと眺められてるけど、あの建物は木とはいえ、壁に囲われてるせいで、中がなにも見えない。
一応出入りに使ってるいるであろう、扉のような門らしきものは見えるんだけどさ。
さすがに正面から突撃はバカのすることだし……
……あ、そういえばさっきゴブリンメイジを倒して【風魔法】を獲得したんだっけ?
それに、前に【火魔法】も取得できてたな……
「……ふむ」
【火魔法】と【風魔法】か。
どっちも【氷魔法】と同じタイプのイメージで使用できるタイプの魔法スキルだな。
……で、今のところあの建物は壁ぐらいしか見えてないけど少なくとも壁は木製と……
……特に他意はない。特に他意はないぞ?
ただ、壁が濡れてないかちょっと見たくなったので【感覚強化】で強化された視覚を働かせて壁を確認すると、壁は濡れているようには見えず、むしろ乾燥しているように見える。
それに、周囲は草原だけで水のようなものも見えていないと……
なるほどなるほど。
ふむふむ。
「よし。燃やすか」
もう、こんな燃やすのに最高な好条件を揃えている建物なんて燃やすしかないよな!
てか、あんな数のゴブリンなんて一々倒してられるか!
となると、だ。
まず燃やすには火種が必要だよな。
そこは【火魔法】でなんとか出来るから良いとして、あとはなるべく広く、一気に燃えるようにしたい。
となると火種もたくさん用意する必要がある。
そこで【風魔法】の出番だ。
【風魔法】を使って、火をあちこちに吹き飛ばせばいい。
それなら、効率的に燃やせるはずだ。
となると、後はどのタイミングで仕掛けるかだな。
【火魔法】と【風魔法】はまだスキルレベルが1だから威力は心配だけど、そこは魔力を多めに使用して一気にやってしまうしかない。
「……うし! やってやるか!」
よし。そうと決まったら早速準備だ。
まずは【火魔法】を発動させる。
そうだな……イメージは一箇所を燃やすよりも、広い範囲を一気に燃やす方がいい。
だけど、魔力消費のことも考えて出来るだけ最小限の魔力で最大限の効果を発揮できる魔法が良いな。
となると……俺が最近よく使っている《アイスランス》のような、一発が強力な形ではなく、複数発の小さい火の弾を一気に放つ。
それが最善。
「《ファイアショット》!」
《アイスショット》の【火魔法】バージョンをイメージして生み出された炎の弾はゴブリンメイジが使っていた火球より、はるかに小さいけど、その分数は多い。
その数十。
生み出した十個の炎の弾を一気にゴブリンの建物へと飛ばす。
飛んでいく火の弾はすべてが横一列に並んでいて、それぞれの弾の間隔も均等。
横一列に並んだ《ファイアショット》は、木の壁と門に直撃した。
「続いて《ウィンド》!」
そこに燃え始めた壁や門に向けて、【風魔法】の強い風を発生させるイメージで《ウィンド》を発動させることで、新鮮な酸素が送り込まれ続け、燃え盛る炎はさらに勢いを増して燃え広がっていく。
「よし。次」
うまく大量のゴブリンがいるであろう場所に火を放つことが出来たから、次はそれを更に広げていく。
【飛翔】を使って空を飛び、同じ方法で囲っている壁すべてを燃やすように色々な角度から火をつける。
フハハハハ! 燃えろぉ!
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