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不運?な事故から始まるレベルアップ生活~夢の中で幽霊をぶん殴ったら現実なのにステータスがありました~  作者: スクイッド


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自己紹介と情報共有

いいね2300、ブックマーク1700件、評価ポイント3600pt、総合評価ポイント7100pt突破本当にありがとうございます!


感想ありがとうございます!


週間ランキングの1位にもランクインすることが出来ました!

皆様応援ありがとうございます!

これからもこの「不運?な事故から始まるレベルアップ生活~夢の中で幽霊をぶん殴ったら現実なのにステータスがありました~」をよろしくお願いいたします!


続けて目標の月間1位目指して投稿頑張ります!

 麻袋を肩に担いで女の子達が待っているであろう外へと出る。

 ゴブリンキングの巣から外に出ると、女の子とソフィアさんが入り口から少し離れたところで待っていた。


「お待たせ」


「いえ。問題ございません。ゴブリン達から私共を助けていただきありがとうございます」


「あ……えっと……ありがとうございました!」


 俺が声をかけるとソフィアさんと女の子が同時に頭を下げてくる。


「いえいえ。あまり気にしないでください」


「……あ、すみません。まだ自己紹介をしてませんでしたよね。

 わたしの名前はエスカリア・ウタリア・オースターです。

 こちらはわたしの侍女のソフィアです」


「改めて……ソフィア・グランツです」


 女の子──エスカリアさんとソフィアさんはそれぞれボロボロになってしまっているがドレスとメイド服のスカートをちょんと摘まみながら上品に挨拶をしてきた。


 ……エスカリア・ウスタリア・オースターさんにソフィア・グランツさんか……よし、覚えた。


「どうもご丁寧に……俺は多賀谷海斗っていいます。どうぞよろしく」


 対して、俺はエスカリアさんやソフィアさんのようなお上品な挨拶なんて出来ないから、普通に軽くお辞儀して自己紹介をする。


「あら……タガヤカイト様……? 変わったお名前ですね」


「そうですね。私共の周りではあまり聞かない名前です」


「……ああ、なるほど。違いますよ? 全部が名前ではないです。多賀谷までは名字で海斗が名前です」


 エスカリアさんとソフィアさんの様子を見て、俺は改めて名前について追加で説明をする。

 すると、エスカリアさんとソフィアさんは俺の言葉に少し驚いたような表情を浮かべた後、納得したような表情を浮かべて頷いた。


 ……あれ? てか、なんで言葉が通じてるんだ……?

 ……まあそんなに深く考えなくて良いか。

 ぶっちゃけ便利以外のなにものでもないし。

 多分、色々と話してるうちにその辺もわかるだろ。


「申し訳ございません。タガヤ様は名字をお持ちということは私やお嬢様と同じく貴族の出ですか?」


「いや~……俺はそんな上等な身分の出身じゃないですね」


 ソフィアさんが少し戸惑ったように聞いてきた質問に俺は答える。


 貴族なんて日本には存在してないし。

 そもそも、俺はごくごく普通の一般人だ。


 ……それにしても……貴族かぁ~……


 エスカリアさんはその装いなんかから一般人ではないと思ってたけど、ソフィアさんもなのか。


「さて……それじゃあそろそろ情報共有をしましょうか……お二人の出身はどこですか?」


「お嬢様と私はウスタリア王国の出身でございます」


「え~っと……無知をさらすようでお恥ずかしいのですがこちらはどこでしょうか……?

 も、もしかして、ウスタリア王国ではなかったりしますか?」


 二人に出身を聞くとウスタリア王国という国らしいけど……残念ながら俺の記憶には存在しない名前の国だ。

 俺の記憶にないだけで、単純に俺が知らない国って可能性もあるけど。


「……なるほど、俺はウスタリア王国という国は聞いたことがないですね。

 ちなみに、今いる場所は日本っていう国の東京という都市ですね」


「ニホン……? トウキョウ……? 聞いたことがない地名ですね。ソフィアはどう?」


「私も聞いたことがありません。ですが……少なくとも、この辺りはウスタリア王国よりも魔力濃度がかなり濃いです。

 それに……かなり平和なようですね……まったく戦闘の音がいたしません」


 二人は俺が答えた地名に困惑したように答える。


 だが、さっきソフィアさんが呟いた言葉で彼女達がどんな存在なのかはしっかり理解することが出来た。


 現状、少なくとも俺が知っている限り、俺以外にはこの世界で知っているわけがない魔力という言葉。


 それに、戦闘音。


 ここまできたら俺の予想していたことが間違いないことが判明した。


「お二人が聞いたことないのも無理がないですよ。

 ──なにせ、自分が知らないだけかもしれませんが、この世界にはウスタリア王国なんて存在してないんですよ。それどころか先ほど話にも出てましたけど魔力という言葉も世間一般的には存在しないんです」


 二人はおそらく、ゴブリンやレッサーレイス達のように境界の管理者が突破されたという境界が違う──いわゆる別の世界から来たのだろう。


 そうでなければ、俺みたいな特殊な状況にでもなっていない限り、魔力という言葉は知らないはずだ。


「そんな……!」


「なっ……! そ、それはどういうことですか!? まさかここは……!?」


「ええ。さっきも言いましたが、お二人からしたら異世界……いわゆる別の世界ってやつですよ。

 こうしてる俺だって、事故みたいなもので魔力やモンスターのことを知っただけですし」


 これは本当にそう。


 実際のところ、事故に遭ってその時に境界の管理者さんが境界を突破されて、その突破してきたレッサーレイスがたまたま俺に憑依する。


 そんなことがなかったら魔力とか魔法なんて単語は知らなかった。


「そ、そんな……」


「……信じられませんが……」


 二人ともあまりの情報に絶句しているのか、俺の言葉を聞いてから、表情を暗くしてずっと固まっている。


「そんな……それじゃあわたし達は……二度と帰れないってことですか……?」


「ああ、そんなことはないですよ? まだ試してないですけどおそらく二人とも元の世界に戻ることは出来ますよ?」


 多分出てきた方のとは別のゴブリンが出てきた方の穴を使えば行けると思うんだよなぁ……確証はないけど。


「そうなんですね……よかった……」


「……」


 そんな情報に対して、エスカリアさんは元の世界に戻れることに対して安堵してるみたいだが、ソフィアさんはどうも違うようでなにか考え込んでいるように見える。


「……タガヤ様……」


「ん? どうしました?」


 少ししてソフィアさんがなにかを言いたそうな表情で俺に声をかけてきた。


「はい。その……お願いしたいことがあるのですが……」


「……なんですか?」


「その……ここが本当に私達がいた世界と違うという事でしたら、お嬢様だけでも保護していただけないでしょうか?」


「ソフィア!?」


 ソフィアさんの言葉に驚いた様子で声を上げたエスカリアさんだったが、ソフィアさんは首を横に振って制止する。


「お嬢様。申し訳ありませんが、ここは私一人でお嬢様が元いた世界に帰らせていただきます」


「そんな……! どうして……!?」


「どうしてって……当然のことです! お嬢様はモンスター達にその身を狙われています!

 タガヤ様によるとこの世界にはモンスターはいないらしいですし……ここでならお嬢様は無事に過ごせるのです……!」


 そうソフィアさんがエスカリアさんに言った後、ソフィアさんは俺に向かって頭を下げてきた。


「タガヤ様。お願いします……! どうか、どうかお嬢様だけでも保護していただけませんでしょうか……!」


「ソフィア……! やだよぉ! それならソフィアも一緒に……!」


 ソフィアさんが頭を下げたことで泣きじゃくるエスカリアさんだが、ソフィアさんは首を横に振り続けてエスカリアさんに言う。


「お嬢様……申し訳ございません……! ですが、これはお嬢様のためなのです……!」


「そんなのやだよぉ……! お願いだから一人にしないで……!」


「……お嬢様……ごめんなさい……ごめんなさい……!」


 エスカリアさんこ言葉にソフィアさんは涙を流しながら俺に頭を下げながら頼み込んでいる。

 それに、エスカリアさんも完全に泣き崩れてしまっている。


 ……どうしよう、すっごいこの状況二人とも保護するって言いにくい……


 別に俺としては、モンスターに狙われてるってことなら二人を保護したって良い。

 むしろ、保護させてもらいたい。


 おそらくエスカリアさん達の世界に簡単に帰れるとしても、こっちの世界に連れてきたのは俺だしな。

 その責任はしっかり取るつもりだ。


 ……とりあえず、話になるかわからないこの二人にしっかり話はしないと……

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ブックマーク、評価、いいね、ありがとうございます。

続きが読みたいって思っていただけたのならブックマークと広告の下にある☆☆☆☆☆に★★★★★評価をしてくだされば作者のやる気がマシマシになりますのでぜひお願いします。

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