プロローグ
はじめましての方ははじめまして。スクイッドです。
本日はこの後、12時、18時にこの話含めて合計三話を投稿させていただきます!
ぜひご覧ください!
俺、多賀谷海斗は入学式が終わってから片付けをしてたからちょっと帰りが遅くなっただけのただの高校2年生だったんだ。
そんな俺なのだが今は辺り一面、床も天井も見渡す限り黒一色。
そして、そこに立っている俺。
さらに、その正面に浮いている、顔は骸骨のようで、ボロボロの布を身に纏っている半透明の幽霊らしき存在と向き合う。
なぜかそんな状況に陥っていた。
「……」
「……」
お互い無言で見つめ合う。
というよりも、見つめるしかない。
叫びたかったが叫べない。声が出なくなっている。
それに、体も動かない。
視界は動かせたので、視線を下の方に向けると俺の体は鼻から下が黒い靄のようなものに飲み込まれていた。
そんな俺に対して、正面の幽霊はゆっくりと近づいて来る。
なんだこれは、悪夢か?
悪夢なんだよな?
「……」
恐怖して視界は動かせても、目を閉じることはできず、声を出すことも、動かすことも出来ない体を動かそうとしながらも正面の幽霊を見ていた。
幽霊は、少しの間動かなかったが、突然動き出して俺の目の前まで来ると、右手を俺の肩に置く。
そして、そのまま俺の頬まで右手を上げると……
「■■■■■■■■■■■■」
何かを呟いた。
その呟きは俺の耳を通り、体に染み込むような感覚がする。
だけど、その感覚は決して良いものではなく、むしろ悪い。
その感覚は、俺の体を蝕み始めていき、そんな体を蝕まれる感覚がしだすと、意識が薄れていく。
「■■■■■■■■■■■■■」
さらに、幽霊は続けて意味のわからない言葉を呟き続けていく。
そして、その言葉をなすすべもなく聞いている俺はそのまま意識を失──
「うぉぉぉぉおお!?」
──う前に、全力で叫びながら動かなかった右腕をアッパーのように、綺麗な形ではないが振り上げる。
なぜかさっきまで声を出すことも、体を動かすことも出来なかったのに、本当に突然動くようにはなった。
声を出そうとも、体も動かそうとはしていたが、それが本当に突然動くようになる。
「■■■!?」
そんな俺の振り上げられた右腕は、本当に、それはもう本当に、綺麗に正面にいる幽霊の顎に直撃し、幽霊は吹き飛ぶ。
よぉし! クリーンヒットォ! ラッキー!
「お、おおぉぉぉ……」
だけど、そこが俺の限界だったようで、逃れられそうのない意識を失う感覚に視界が暗くなっていく。
そんな俺が意識を失う前に見えたのは、吹き飛んだ浮いていた幽霊が地面に落下し、光始めたところまでだった。
へへっ……ざまあみろ。
***
──ピッ……ピッ……ピッ
「……んぁ?」
完全に意識を失ってしまった俺だったが、意識を取り戻すと、知らない天井のベッドに寝ていた。
……えっと……どこだここ?
体は……動くけど、動きづらい。
だけどさっきまでと違って顔は動くな。
ただ、顔にドラマとかで見る呼吸補助のようなものがついていたから、視線だけを動かして、周りを見てみる。
ここは……病室、か?
視界に映るのは、ドラマとかで見たことあるような病室。
それも重傷な人が入るイメージの病室だ。
俺の寝ているベッドのすぐ横には高い音を鳴らしている心電図を表示しているモニターと、点滴のパックがぶら下がっているスタンドなどがある。
それだけでなく、俺の体にも色々な機械のコードらしきものが伸びているのが見える。
……で、どうすれば良いの? この状況?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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