表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/52

新しい時代の幕開け

満月の光が、世界を銀色に染める夜が訪れた。


アイシュエット家の大広間には、温かな灯りが揺らめいていた。

天井高くまで届く窓からは、月の光が差し込み、床に敷き詰められた純白の絨毯を優しく照らしている。




「若奥様、準備が整いました」


エマがレティシアの手元で、最後の仕上げに余念がない。

純白のドレスは、領地の職人たちが心を込めて織り上げた最高傑作だった。


「ありがとう、エマ」


レティシアの髪に、アイシュエット家の簪が美しく輝く。


一方、別室ではエリアスが父と言葉を交わしていた。


「誇らしく思うぞ、エリアス」


エドヴァルドは、アイシュエット家に代々伝わる剣を息子に手渡す。


「この剣と共に、家の誇りを受け継ぐのだ」


「はい、父上」


エリアスの声には、確かな決意が宿っていた。


大広間には、既に多くの人々が集まっていた。


アムレアン皇国からの使節、領地の人々、そして家族たち。


彼らの表情には、この日を心から祝福する喜びが溢れている。




鐘の音が、夜空に響き渡る。


エリアスが広間に姿を現し、そして──。


「若様」「若奥様」


人々の声が、感嘆の色を帯びる。


月光と燭台の灯りに照らされながら、レティシアがゆっくりと歩を進めていく。彼女の周りには、かすかな光の粒が舞っていた。


神の祝福が、この瞬間を見守るかのように。



「レティシア」


エリアスが、彼女に手を差し出す。その仕草には、もはや初めて出会った頃の敵意も、戸惑いも、欠片も残っていない。


「エリアス」


二人の手が重なる。


誓いの言葉が、静かに交わされていく。それは、既に交わされた約束の、改めての確認のようでもあった。




この領地と、

この人々と、

そしてお互いを、

永遠に大切にし続けることを。


「エリアス・アイシュエット」エドヴァルドの声が響く。「そしてレティシア・アイシュエット」


侯爵の言葉と共に、大広間に祝福の声が満ちていく。


月の光は、二人を優しく包み込んでいた。




それは、新しい時代の幕開けを、静かに見守るかのようだった。



体調を崩し、更新が滞ってしまいました。申し訳ありません。

16時に最終話を更新します。

最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ