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デート  作者: マキ将軍
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ヒロ

実・視点です。

駅でヒロとアキラさんに見送られ、俺たちは帰りの電車を待った。悟は線路をじっと見ていたが、思い出したように顔を上げた。

「楽しかったな。アキラさんもいい人だったし」

「うん、楽しかった」

ヒロの言う“話し合い”をしようか迷ったが、今日を楽しかった、で終わらせたくて結局は何も言わなかった。それが、かえって気まずい雰囲気にさせている気もしたが話し合うのは別に今じゃなくてもいいだろう。話そうと思えば、いつだって話せるはずだ。そう自分に言い聞かせて、関係の無い話題を考える。何か話したいのに、丁度いい話題はなかなか浮かんでこない。

「あ、ヒロからだ」

悟がスマホの画面を見せてくる。そこには、“実もいるよねー? ちょっと2人に話があるんだけど”というメッセージが表示されていた。急に何だろうと深く考える間もなく次のメッセージが表示される。

「これは………………」

“俺、アキラさんのことが好きで、今日言うつもりだから、振られたら慰めてください〜”……ヒロらしい文面だ。しかし、のほほんとした雰囲気とは裏腹に内容は決して軽くは無い。ヒロがアキラさんのことをそういう意味で好きだというだけでも衝撃だが、更に今日告白するつもりらしい。ヒロはこういう冗談を言うタイプではないから、これは本当の話なのだろう。

「アキラさんて、ヒロの叔父さんだよな」

「うん……。すごく仲良いなぁって思ってたけど」

「……アキラさんはヒロのこと、どう思ってるんだろな」

「……」

仲はすごく良さそうだったが、それがどういう種類のものなのかはわからない。ヒロの甘えるような表情が思い出される。その時は考えもしなかったが、今思えばあれは恋をしている顔だった。

『ちょっと羨ましくなったっていうか』

ただ恋人がいないから、そう言ったのだと思っていたが、そうではなかったのだろう。ヒロは俺と悟に自分とアキラさんを重ねていた。

「……俺は、応援するよ」

悟の独り言のような呟きが聞こえた。


読んでくださり、ありがとうございます。



風邪と色々忙しかったため、投稿が遅れてしまいました…。


読んでくださっている方、申し訳ありません。

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