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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
2度目の○○、今度も急にされました
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明るい内の森の中とは言え、季節は冬が近い秋の終わりもあって、俺の身体は涼しさを感じている。


「うふふ。お外でお泊まり、なんかわくわくする」

「…………」


相変わらずズレた事を言ってきた……なんでこんな状況でわくわくするんだ。

俺なんて先行き不安で仕方無いのに。

と言うか外でお泊まりって、ほんとそのまんまだな!


「シルク」

「っ」


がくっとうつ向いてたら、ほっぺたを突っつかれた。

なんだ? と思って見てみると、アヤネは眼を輝かせていた……。

あ、なんか変な事言うぞ……絶対。


「ちょっと食料取ってくるから待ってて」

「……いや、待てって。ここ森の中だぞ? 何があるか分からないんだ、無理に動くのは……」

「だいじょぶ、私強いからへいき」

「……」


案の定変な事言ったが……うん、見事に論破されてしまった。

それに、アヤネは確かに強い……ここはアヤネに任せた方が良いかも知れない。

俺が言ったら5分と掛からず獣に食べられる自信がある。

だからここはアヤネが正しい。


いや待て……良く考えろ、そうじゃない、今ここでアヤネの言葉に乗せられてはいけない! 一見正しいように見えて全く正しくないぞっ、騙されるな!


「なに、ここで野宿する流れになってるんだよ。普通に城に帰れば良いだろう」

「あ、そだね。でも……今はシルクと外でお泊まりしたい気分」

「気分って……そんな事言ってる場合じゃないだろ?」

「だいじょぶ、なんとかなる」

「なっなんとかなるって……その根拠は何処から来るんだよ」

「分かんない」


くっ、このアホめ!


「あ、でもね」

「……でも、なんだよ」

「私、お城への道……分かんないよ?」


……は? えと、なに真顔でキッパリ言ってるんだ?


「え? つまりあれか? 迷った……のか?」

「シルク凄い、当たり」


パチパチと拍手しながらそう言うと……俺は頭が痛くなった。

まじか、迷ったって……まじかぁぁ。

あぁそう言えば、アヤネって方向音痴だったなぁ……すっかり忘れてた。


「あれ? どしたの……さっきより落ち込んでる。元気だして」

「……」


誰のせいで落ち込んでると思ってるんだ。

いま、すっごくピンチなの分かってるのか? 城に帰れない、ここで野宿しないといけない。

最悪ここで死ぬかもしれないんだぞ! 森は危険なんだ、サバイバル経験が無い人間が住むには手に終えない場所なんだぞ!


「むぅ、元気ださないね。これじゃダメ、取り敢えず何かとってくる。そしたらご飯にしよ。それ食べたら元気になる筈。シルクはそこ、動いちゃダメだよ」


え、ちょっ! なに言って! 落ち込んでてぼぉってしていたその隙にアヤネ走って行った。

アヤネ、本格的にここで野宿するつもりだ、ほんとどうかしてるよ。


はぁ……俺がこんな事になってるの、ヴァーム達は知ってるのか? いや、知らないだろうなぁ……だってアヤネが途中で撒いたからな。


俺とアヤネがサバイバルしてるのを知るのは先になりそうだ。


「あぁ……不安で胃が痛くなってきた」


そんな事を呟いて腹を抑える。

……あぁ、でもほんの少しだけこう思ってるんだ。


「アヤネの奴、いつか必ず飽きたとか言って城に帰りそうだな……」


絶対にそうなる。

アヤネの奴、さっき迷ったとか言ってたが……アヤネの突拍子もない行動でなんとかなる気がする。


うん、そう思ってたら希望が持てたかもしれない。


「よっよし、これ以上落ち込むのは止めよう」


ほっぺたをペチッ! と叩いて気持ちを引き締める。

アヤネには、ここで待ってろと言われたが……この付近で出来る事を考えて俺も何かするか。


でもサバイバル経験皆無なんだよな……だっだけど、良く考えればなんとかなる……よな? そう思いながら俺は考えながら何かをする事にした……。

お待たせしました!


今回も読んで頂きありがとうございました!

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