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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
始まりは騒がしく甘酸っぱい、だけどやっぱり騒がしい
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こりもせずに視点変更しますよ。

ラキュ視点です。

シルクがラキュの部屋に行った時、ロアとアヤネは二人で風呂に入ってた。

ただ……距離が遠い。


お互いギスギスした雰囲気で一緒の空間にいた。



「……」


あぁぁぁ……もぅあれじゃ、日頃の疲れを癒す筈がドッと疲れてくるのぅ。

わらわの少し遠くにいるアヤネのせいでな。


くぅぅっ、こやつさえ居なければ今頃シルクとイチャイチャしてたのにぃ。

最近の失恋を経てから更にぐいぐい来るようになった。

じゃからうかうかしてられん。


早速今日の昼、一緒に行動してたらしいし……わらわも頑張らねばならん。

ぐぬぬぅ、昼間にマフラー編むんじゃなかったのぅ……いつも通り夜編めばよかったのじゃ。


「ロア」


そんな感じに悔しがってると、わらわの方を見ないで話し掛けてきおった。


「なんじゃ」


じゃからぶっきらぼうに答えてやる。


「……ちっちゃい頃、シルクの家に行ったの聞いたよ」


……ん? なんじゃと。


「えと、なんじゃ突然」

「シルクを覗き見て会いたくなったから来たって」

「えっえと……え?」


なっなんでその事を? 昔、シルクに会いに行った? まっまぁ……確かに会いには行ったが、なんでアヤネがその事を知っておる?

わらわ、言った覚えはないぞ。


「何処でそれを知った?」

「んぅ? えとね、盗み聞きしたの」

「ぬっ盗み聞き!?」


え、え、盗み聞きって……いつ? いつ盗み聞いたのじゃ? わらわ、あの時の話しした覚えはないぞ?


「いつ盗み聞いたのだ?」


とっ問いたださねばならん。

答えないとか言っても、無理矢理聞いてやろう。


「今朝」


うむ、やはり答えてくれんか……では問いただ……ふぁっ!?


「今朝ぁぁっ!?」


すんなり答えおった! いや、それよりも今朝じゃとぉぉっ!

え、え? えぇ……どっどゆことじゃ? 混乱して訳が分からん。


えと、つまりあれか? 誰かがわらわの過去の話をしたと言う事かえ?

……一体誰が? 全く検討もつかぬ。


「大声だすのダメ」

「え、あ。すまぬ」


くぅ……怒られてしまった。

いや、だって……驚いたんじゃもん、仕方ないじゃろ?


「えっえと、そのぉ……じゃな。誰が言ってた?」


反省はそこそこに、一番気になる事を言ってみた。

それが気になる、だから聞いておこう。


「らっ君だよ」

「…………」


らっ君……あぁラキュか。

アヤネはラキュの事をそう呼ぶからの。

そうか、ラキュか…………。


「ラキュぅぅぅっ!?」


え、えぇぇぇっ!? なにやっとんのあいつぅぅっ!

昔、言うなとあれほど言っておいたのに言ったじゃとぉぉ!!


「うん、そだよ。シルクに話してるの盗み聞きした」

「な! なん……じゃと」


おっ、おぉ……。

目の前がくらっとなったのじゃ。

まっまさか、シルク相手に言うとは……なんて事をしてくれたんじゃあいつぅぅっ!!


「で。昔会いに行ったのほんと? そろそろ答えて……あれ? なんで立つの?」


ゆっ許せん。

これは許せん、どんな理由があろうと許せんぞ。

今すぐ言って説教してやるのじゃ!

頭に血が昇ったわらわは、ばしゃばしゃと飛沫を上げながら風呂から出る。


アヤネはきょとんとしてそれを見ておった。


「待って、まだ答えて貰ってない」


じゃが、暫くして呼び止められてしまった。

なんじゃ、今忙しいのに……。


「あぁ。その通りじゃよ!」


面倒じゃから、キッパリと答えてやった。

その後は早足で出ていく。

出ていく時にアヤネがなんか言った気がするが……聞こえんかった。

正直、今はどうでもよい!


それよりもラキュの事の方が大事じゃ!

風呂場から出た後は、パパっと身体を拭いて、パパっと服を着た後は、パチンッと指を鳴らす。

すると、ぶわんっ……と不思議な音が鳴り目の前に青い空間が現れる。


わらわはそれを見るや否や飛び込んだ。

すると、その空間は瞬く間に消える。


ラキュ、部屋におるよな? おらんかったら探し回ってやる。

そして見付けたら……詳しく話を聞かんとな。


少し強めに叱ってやろう、あとお仕置きもせんといかんなぁ。

ラキュの部屋へワープする最中、わらわは不敵に笑う。

頭の中で、あいつが嫌がりそうな事を沢山思い浮かべる。

さて、どんなお仕置きをしてやろうか……ちと楽しみじゃの、くふふふふ。

今回も読んで頂きありがとうございました!

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