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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
始まりは騒がしく甘酸っぱい、だけどやっぱり騒がしい
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視点はシルクに戻ります。

さて、突然だが話はシルクの方に戻る。

こちらも何かが起きている様だ……。



俺は走って部屋から出ていったロアを追い掛け追い掛けていた。


しかし……ロアの前に突然ヴァームが現れた! そのヴァームに非常に困っている。


後ろにいるロアに用があるんだが、退いてくれないし前にも出してくれない。


ここからチラリと見えるロアは中腰になって、きゅっとヴァームの服を掴んでる。

見た所、ぷるぷる震えてる、なんで震えてるか分からんが、多分自分から出て来こない。


「あぁ、えと……ヴァーム? ロアに話があるから退いて欲しいんだが……」


若干息を切らしながらそう言うと、ヴァームはチラリと後ろを見た後……。


「ダメです」


キッパリそう言ってきた。

いや、うん……参ったな、ダメですと来たか。

ってなんでダメなんだよ、全く理由が分からん。

と言うか、なんでこんな事になったんだ? それを、思い返してみよう。



「おいロア! なんで逃げるんだよ!」

「うっ、うぅぅ、おっ追い掛けて来るでなぁい!!」


そう、確か逃げたロアを俺は追い掛けたんだ。

だけど、何時もの様に追い付けなくて困ってた。


まさにその時、ロアが走る先にヴァームが立ってたんだ。


「っ!」


それを見たロアは一気に加速し、ヴァームの後ろへ隠れた。

凄い速さ……まさに一瞬の出来事。


とか思って、俺も加速した。

ロアはヴァームの後ろに隠れてる。

今なら追い付ける、正直横腹痛いけど頑張ろう、そう思いながら走ったんだ。


で、追い付いてさっきの言葉を言った。

そしたら即答で「ダメです」と言われた。

これが、さっき起きた事の全てである。



「あぁ……えと、ただ話をするだけなんだが」

「ダメです。少なくとも今は……後にして頂けませんか?」


一歩近付いても後ろに下がられてしまう。

ロアを覗こうと思って右に左に身体を傾けてもヴァームに完全ガードされる。


近付けないし見れもしない、困った、ほんとに困った。


しかし、不思議だ。

いつもなら、俺とロアが話してる時は、こうやって邪魔してこないのに……今日に限って一体どうした? 何があった?


「お願いします」

「え」


あっ頭下げられた。

そこまで話して欲しくないのか? なっなんで? 俺、ロアになにかしたか? 全く心当たりが無い。

いや、そう思うのは早い、今から考えて見よう。

もしかしたら、心当たりがある事を思い出すかもしれない。


と言う訳で、目をきゅっと瞑って考えてみる。

…………うん、ダメだ、全く思い出せない。


「シルク様?」

「っ!?」


おっと、急に話し掛けられて驚いてしまった。

顔を上げたヴァームは、真っ直ぐと俺を見て……。


「お願いします。今は勘弁して貰えませんか?」


頼み込む様にそう言ってきた。

そこまで言ってくるのか、これは、あれだ……今は止めておいた方が良い、きっと何か大きな理由があるんだろう。


「……分かった。じゃぁ、後にする」


だからこう言った。

それを聞いたヴァームは、安心したのか微笑んで「ありがとうございます」と言ってくる。


その後、取り敢えず俺は来た道を戻る事にした。

しかし、正直言えば話をしたかった。


だって、凄く気になる事を言ってたんだ。

今直ぐにでも話を聞きたい気分だ。


だけど……あんなに話すのを阻止されたら、無理矢理話す訳にもいかない。

モヤモヤするけど仕方ない、また後で聞けば良い。


そう思う事にして、ご飯食べに行こう、と考えながら歩いていった。

話はどんどんクライマックスへと近付いて行きます。


今回も読んで頂きありがとうございましたっ!

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