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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
今後の事、ゆっくり行こう……自分のペースで
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いつもの突然視点変更です!

今回はラキュ視点ですよー。

シルクが、ロアを追い掛けている頃。

別の場所では、こんな事が起きていた……。



「クーも突発的に行動するんだね。まさか、朝食を食べにこないか? って呼ばれるなんてね……」


スタスタと歩きながら、今まさに独り言で言った通りの事を呟いて城下街地下を歩いてた。


昨日、何の気なしにクーの家に行ったら突然招待されたんだ。

驚いたね、なにせいきなりだったんだもん。

まぁでも、断る理由も無かったから「じゃぁ、ご馳走させてもらおうかな」と返事した。


だから今まさに、クーの家へと向かってるんだ。

相変わらず暗い道をてくてく歩きながら色々思いをはせてみる。


今、姉上はどうしてるかな? あの料理勝負の一件で変に焦って、言おう言おうと息巻いて変な事になってないと良いけど……。

あと、アヤネはどうしてるかな? 寝てる? それとも何処かを歩いてる?


あ、そう言えば……こっちから全くアプローチしてない気がする。

他人の心配してる場合じゃ無いのかも知れないね……。

でも、心配するんだよなぁ……またアヤネとロアが偶然出会して、言い合いになったりするかもしれないんだよねぇ。


「それが原因で、また姉上が勝負仕掛けないと良いけど……」


3回目は流石にダメだよ。

と言うか、あれはほんと……なんで? って思ったよ。

まぁ、姉上も同じ事は繰り返さないだろうし、きっと大丈夫かな。

……大丈夫、だよね?


「……ついた」


なんて考えたらついた。

よし、ドア叩いてクーを呼ぼう。

そう思ってドアの前にたつ、そして意味もなく咳払いして、コンコンコンッて叩いた。


「ひゃわっ! はっはぁいぃぃっ!!」


ドカッ……ガシャ! ドシンッ!


「ぁうあっ!?」


……なっなんか、中が騒がしいね。

慌ただしく動いて転けた様な音が聞こえる。

しかも、随分焦ってた声がした。


「相変わらず客人の対応には慣れないんだね……」


まぁ、良いんだけどさ。

あ、と言うか、ドア叩いただけでなんも言ってない。

うん……魔物見知りするクーにとって、それは怖いよね。

よし、言おっか……。


「えと……クー? 僕だよ。招待されたから来たんだけど……大丈夫?」


これで、僕だって分かって安心するよね。

これで落ち着いてくれると嬉しいんだけど……どうかな?


「ふぇぁ!? らっラキュ……君ですか? いっ今……あ、開けます」


うん、大丈夫そうだね。

若干、声が震えてたけど……。


「…………?」


あ、あれ? 中々ドアが開かない。

もっもしかして何かやってる? お客が来たのに?


「クー? どうかした? 大丈夫?」


試しに話し掛けてみる。


「ひゃわぁっ」


おぅ、小さな悲鳴が聞こえた。

これ……絶対何かあったよね? なんか、異様な雰囲気が出始めたよ。


「鍵してないよね? 入って良いかな?」


だからこういって見た。


「だっだだだっ、ダメ!!」


えぇぇ……ダメなの? 招待したのに? それ、可笑しくないかな。

折角来たのに……、あぁ困ったなぁ、どうしよっか。


そろそろ周りの視線が気になってくるんだよね。

だって、さっきから家の前に立ってるんだし……。

だから早く入りたい、と言うか呼んだんなら、すっと入れてよ。


「だっ、ダメ……やっぱり、ダメ……あ、でも。うぅぅ……」


訳がわからない。

これ、なんの時間? もしかして待たされてる? 僕、待たされてるの?


「えと、なにか準備する事があるなら待つけど?」

「え!? あっ……じゅっ、じゅっ……準備は、出来てる……んです」

「出来てるなら入れて欲しいんだけど? そろそろドア越しの会話するの、恥ずかしいんだけど」

「……じゃ。ちょっと待って……ください」


え、待たせるんだ。

散々ここで待たせてるのに……これ、あれだね、家に入ったら文句の1つや2つ言いたい気分だよ。


よし、決めた。

なにか言ってやろっと……と、こんな事を思った僕は、取り合えず家壁にもたれてクーが準備出来るまで待った。

朝食にお呼ばれ、僕はされた事が……ありません!

……誰得情報だよ。


今回も読んで頂きありがとうございました!


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