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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
父と娘それと母、大事な大事なお話です
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ぐわんっ……と景色が歪んで、ラキュの部屋から一変して食堂へと来た。


「むっ、やっと来たか」


厨房で腕をくんで俺とラキュを見る鬼騎。


「待ちくたびれたですぅ」


椅子に座って、ナイフとフォークを手に持ち、テーブルをトントン叩いてるメェ。


「遅い登場ですわね、待たせてはいけませんわっ」


ぷるんっとスライムボディを震わせ、ぷくった頬を膨らませるラム。


「さぁ、お二人とも席に着いて下さい」

「…………」


優しく微笑みかけて誘導してくれるヴァーム、そして激しくラキュを睨むロア。

そんな皆に「待たせてわるいな」と言って席に座る。


座った席はロアと隣の席だ。


「皆集まったな。んじゃ、料理持ってくらぁ、ちょっと待っとけや」


鬼騎がそう言って、厨房から料理を持ってくる。


「一人では大変でしょう? 私も手伝います」

「ん? おぉ、そうか……ありがとな、助かる」


すると、ヴァームがそう言って、彼女も厨房へと向かった。

その間、俺は改めて周りを見た。


……ふむ。

この場に、フドウさんとシズハさんはいないな。

まさか迷ってるのか? それとも、まだ寝てる? それかその他の理由でまだ来てないな。


まぁ、そんな事は置いといてだ。

俺はとある人物をじぃぃっと見る、それは……アヤネだ。


「くぅ……すぴぃ……くかぁ……」


まだ寝てる。

運ばれたのに寝れるって……ある意味凄いな。

そんでもって……俺とラキュを除く皆の視線がアヤネに集中してる。


料理を配膳してる鬼騎とヴァームでさえも視線はアヤネに向いている。

そりゃそうだ、最近までいなかった奴がひょっこりいるんだもの、気になって仕方無いだろう。


そんな視線もあいまって、皆無言のまま、料理が運ばれるのを待った。

そんな雰囲気を破るかの様に、ロアが口を開いた。


「シルクよ、聞かれる事の恐らく察しはついておるが敢えて聞くぞ。なぜここにアヤネがおる? あ、別に悪いとは思っとらんぞ? ただ……のぅ、ほら、色々あったじゃろ?」


言いにくそうに言ってくるロア。

皆も頷いたり「そうだそうだ」的な事を言ってきてる。


ふむ、どのみち言うつもりだったんだ。

ここは説明しないといけないな、という訳で、こほんっと咳払いして、話すことにした。


「えと、アヤネがここにいるのは……」


少し長くなるが話した。

皆は相づちを打ったり、ほぉ……と声をあげたりして聞いてくれた。


「……と言う事があって、アヤネはここにいるんだ」


ほぉ……と声をあげて皆はアヤネを見る。

この時もアヤネは夢の中、凄く注目浴びてるのに、良く寝れるな。


「なるほど……わらわの知らん所で、話しは進んでおったんじゃな」


まぁ、そう言う事になる。

そう思いながらロアの言葉に頷いた。


「わらわ、色々考えていたのに……もう解決したんじゃな」

「そっそうか……その、ありがとな。考えてくれて」

「うっうむ……」


なんか悪い事をした気がするな。

ごめんな、ロア。


「解決……したんですね、良かったです」


コトッーー

と料理をテーブルに置く、きょうの料理は魚の塩焼き、味噌味のスープ、そしてご飯だ。

ほぉ……いつもと違って今日は、風変わりな料理だ。

美味しそうだ、早く食べたいな。


「まぁ、なにはともあれ解決したんならそれで良いじゃねぇか」


カッカッカッと笑う鬼騎も、料理を置く。


「そんじゃまぁ、食べてくれや」


鬼騎がそう言うと、皆は「いただきまぁす」と口々に言って食べ始める。

よし……じゃぁ、俺も食べるか。


いただきます。

相変わらず話がスローペースだね、ごめんね。


今回も読んで頂きありがとうございました。

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