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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
父と娘それと母、大事な大事なお話です
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昨日、更新しなくてすみませんでした!

ラキュは全てを話してくれた。

ロアはなんとか話を食い止めようとしたが……無駄に終わった。


さて、ラキュが話してくれた内容だが……ざっとまとめると、こうだ。


・理由は分からないが、ロアは突然ここに現れた。


・なんでアヤネがここにいる? なぜシルクがラキュの部屋にいる? と言う風な事を叫んでた。


・とりあえずロアは俺を起こそうとした、しかし俺は起きなかった。


・それでも何とか起こそうとしたその時、俺がロアのむっ胸を……触ったらしい。


一応、言っておこう。

そんな覚えは無い! と言いたい所なんだが……ラキュにそう言われた瞬間、脳裏に柔らかい物を手で触った感じがしたんだよ。


もしかしたらそれは、ロアの胸なのかも知れない。

いや、知れないじゃないな、ロアの胸なんだ……そう胸……ははっ、どうやら俺は寝惚けて大変な事をしてしまったらしいな。


そんな事を思いつつ、俺は静かに正座する。

そして……。


「すみませんでしたぁぁぁぁっ!!!」


強く頭を床に打ち付けて、土下座した。

寝惚けてたとは言え、凄い事をしてしまった……猛省だ、しっかり謝罪しないといけない。


だから、グリグリと床に頭を擦り付ける。


「くはははっ、そんなに謝らなくても良いんじゃない? 寝惚けてやってたみたいだし、事故だよ事故」

「やっやかましい! 何が事故じゃ! あとシルクっ、そっそんなに謝るな! 頭をあげよ」


いや、頭あげろって言われてもな、これは謝るしか無いだろう。


()いから! 頭下げんで()いから!」


かなり動揺した声だ。

……っ、うぉっ……ロアがいきなり俺の頭を触ってきた、強引に頭をあげに来たか。


だから、俺は頭を上げた。

……ロア、目が滅茶苦茶慌ただしくキョロキョロしてる。

その時だ、ラキュがこう言ってきた。


「あ、その後ね。シルク君寝返りうって床に落ちたんだよ。その後姉上が何を思ったのかシルク君の側に座って……むぐっ」


その瞬間、瞬時にラキュの近くに移動した、なんて動きだ……。


「そっそれ以上いわせるかぁぁぁぁぁっ!」

「っ!? ぐっ……あっあね……うえ、くっ、首……しまっ……てる」


おっおぉ……なんと言う首絞め、苦しそうな顔をしてペシペシロアの腕を叩くが、ロアは止めない。


だんだんラキュの顔が真っ青になっていくが……構わず絞めていた。

そろそろやめた方が良いんじゃないか? なんて思った時だ。


ぶわんっ、と不気味な音を鳴らして黒い渦の様な物が現れた。

それによって、ロアから離れ警戒する。

ラキュは、そのまま力なく倒れてしまった。


「……ここにいましたか。やれやれ、やっと見付けましたよ」


そこから現れたのはヴァームだ。

ふぅ……と息をはいた後、ヴァームは周りを見る。


「……」


そしたら、驚いた顔になった。

まぁ、気持ちは分かる。

俺は床に膝ま付いてるし、ラキュは床で倒れてる、それと城から出てった筈のアヤネはベットで寝ている。

何がどうなってるんだ? と思ってしまっても仕方ない。

と言うか、あれだけ騒いでるのに、まだアヤネは起きないのか……どんだけ眠りが深いんだよ。


「色々言いたい事や聞きたい事がありますが、今はあえて言いません」


こめかみを押さえながらそう言うと、ヴァームはアヤネの側へと歩いていき、アヤネを背負う。


「とりあえず、食堂の方にお越し下さい。皆様がお待ちです」

「しょっ食堂……じゃと?」

「そうです、朝食まだでしたよね?」


そう言えばそうだった。

それを聞いたら腹が減ってきた。


「朝食に致しましょう、ロア様はラキュ様を背負って来てくださいね」


そう言うと、ヴァームは黒い渦の中へと入っていった、そしたら渦は消えてしまった。


「むぅ……。急に現れて食堂に来いと言うか……まぁ、腹減ったから行くがの。それと……来てくれて助かったのじゃ」


ロアがなにかボソボソ言ってる。


「なにか言ったか?」

「っ、なっ何も言っとらん! それよりシルク! はよう立たんか、食べに行くぞっ!」

「おっおぅ……分かった」


確実になにか言った気がするんだが……まぁ、良いとしよう。

そう思って立ち上がる、ロアは俯せで倒れてるラキュを軽く足蹴りする。


「おいこら愚弟、はよう起きんか! ヴァームに背負えと言われたが背負わんからな、自分の脚で立たんか。あの程度では意識は失っておらんじゃろ?」


いや、酷すぎないか? もっと優しく起こすとかあるだろう。


「っ、酷いね……本気で、首絞めるなんて」


痛っ、と頭を押さえながらヨロヨロと立ち上がるラキュ。

うわ、立ち上がった……ロアのいった通りだ、平気なんだな。

あっ、でも……足がふらつてる。


「ふんっ、言うなと言っておるのに言おうとするからじゃ」

「まったく、平然とキスする癖に、変な所で恥ずかしがらないでよ」

「なっ! べっ別に良いじゃろうが!」


顔を真っ赤にして、バシバシとラキュを叩く。

えと、話しに置いていかれてるな……でも、話しに入ろうにもなんの話しか分からない。

仕方ない、このまま終わるまで待ってるか。


「別に良いけど、あの約束……ちゃんと守りなよ?」

「あっあの約束?」


ん? と首を傾げるロア。

約束ってなんだ、ラキュとなにか約束したのか?


「ほら、あれだよ。アヤネの件が終わったらシルク君に……」


そういった瞬間。

ラキュの服の襟を掴んでユサユサゆさりまくる。

ラキュは「ちょっ、やめ……」とか言いながら抵抗してるけど、ロアは止めようとしない。


いけない、これだとさっきみたいにラキュが倒れる。

そう思って止めようとしたが、ロアがラキュをどんっ! と突き飛ばして、ビシッ! と指差してブンブン振りながら喋ってきた。


「っ!! あぁぁっ! あぁぁぁ!! もっ勿論じゃ! 守るっ、守るぞ! 守るからこの話しは終わりじゃ! という訳で、わらわは先に食堂に行く! でわのっ!」


そう言った後、ロアは、バッ! と俺とラキュに背を向けて……消えてしまった。


「…………ラキュ、大丈夫?」

「大丈夫、視界がぐらぐらするけど」

「それ、大丈夫……なのか?」

「魔物だから大丈夫だよ」

「そっそうか……」

「そうそう」


それなら良いんだが……視界がぐらぐらするって本当に大丈夫なのか?

そんな心配をしながら、ラキュに手を差し出して立ち上がらせて、俺とラキュもここから出ていった。


向かうは食堂早く行こう、そして腹が減ったから食べよう。

今回も読んで頂きありがとうございます!

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