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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
悩み悩んでぐぅるぐる 悩みの連鎖は止まらない
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ラキュがクーの家に行ってる頃、シルクは起きた事を話す為に、城の空き部屋に皆を呼んで起きた事を話していた。


「……と、そんな事が起きたんだ」


全てを話終えた俺は、深く息を吐く、口に出すと……心が重苦しくなる。

それと、さっきシズハさんに言われた事が頭の中で響いてる。

それが重なって、より心苦しい……そんな状態になってる中、鬼騎がゆっくりと口を開いた。


「なんつぅか、そのぉ……なんだぁ……」


椅子に深く腰掛けてる鬼騎が難しい顔をして唸ってる。

他の奴もそんな顔をしている、何を言って良いか分からずに口ごもる鬼騎。


「えっえと、あのぅ、ぅぅぅ」


そんな鬼騎に続くようにメェが口を開いた。

だが、何言って鬼騎と同じく分からないらしく口ごもってる。


「皆様、ここは何も声を掛けない方が良いかと。では私は用事がありますので」


そんな時だ、ヴァームが静かな口調で言った後、彼女は部屋の出口の方へと歩いていく。

そして去り際にペコリと頭を下げと「では、後程」言って出ていった


「なっなんじゃ、シルクが落ち込んでると言うのにその態度は! あの冷たい奴じゃのぉ」


いや、正直言うと…そうしてくれた方が気持ち的に助かる。

だからロア、そんなに怒らなくて良い。


「いや、別に気にして無いからさ…。そんな怒らないでくれ」

「いっいや、でもじゃな…」

「良いから」


にっ、と笑ってロアをたしなめる。

納得いかないみたいだが、俺の顔を見て渋々「シルクがそう言うなら」と言ってくれた。


「じゃっじゃが、その…色々と考え込むでないぞ? わらわがおるんじゃからな」

「あぁ、分かってる」


本当に分かっておるのか? と続けた後、ロアは難しい顔をして口を尖らせる。

どうなんだろうなぁ、色々悩み過ぎて分かってないのかも知れない。


「あの、シルクさん。こんな時は色々悩んでも解決しませんわ。一度リラックスする為に悩むのを止めてはどうですの?」


そんな事を思ってた時だ、ラムがそんな事を言い出した。

悩むのを止める…か、それが出来たら苦労しないだよな。

今でも、色々思い込んでるんだ…それを悩む事なんて出来る筈がない。


「そっそれじゃ!」


突然、ロアが目を見開いて立ち上がり、俺の肩を叩いてきた。

いたいっ、今バシッて言ったぞバシッて…。


「シルクよ! 今は何も考えるなっ。無理ならば楽しい事を考えるのじゃ! そうすれば気持ちに余裕が出来、良い案を思い付くじゃろう」

「え、いや。そんな事出来るわけ…」


ない…。

そう言おうとしたら、言葉を遮る様に、また肩をバシッと叩いてきた。


「っ、いっ痛い…」

「やる前から出来ない等と抜かすな! やるんじゃよ今からっ」


なっなんて強引な奴だ、俺の言葉なんて聞かないのか…。


「という訳で、アヤネの事を考えるの禁止じゃ!」

「いや、だから…」

「禁止じゃ!」

「い…」

「きっんっしっじゃっ!」


ちっ近い、そんなに顔を近付けてくるな。

焦りながら俺は横を向きながら「わっ分かった…よ」と言ってしまった。

ロアの迫力に負けてしまった。


「うむっ。初めからそう言えば良いのじゃ」


俺がそう言ったのを聞いて、嬉しそうに笑う。

それを後ろで見てる、鬼騎とメェとラムが苦笑いしてる。


後ろの3人も強引だなぁと思ってるだろう。

さて、考えるのを止めると言ってしまったが…本当にそんな事出来るのか? いや、そもそも…そんな事をして大丈夫か? もっとややこしい事になるんじゃないか? あぁぁ…新たな不安が出てきたな。


「こらぁっ!」

「いっ!!」


いったぁっ、また叩いて来た、今度は頭を思いっきりだ。


「いま、こんな事で良いのか? と思ったじゃろ。」


痛いな、と言ってやろうとしたら…図星を突かれてしまった。

だから何も言えなくなった…考えはお見通しって事か。


「考えるならば楽しい事を考えるのじゃっ。分かったな?」

「あっ…あぁ。どっ努力する」

「うむっ、努力せよ!」


バシッバシッと叩いてくるロア。

別に叩かなくたって良いのに…はぁ、なんか別の意味でややこしい事になったなぁ。

ちょっぴり、ふふっと笑える所を書けたかな? と思っています。

どうでしょうか? ふふっとなりましたか?


今回も読んで頂きありがとうございました!

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