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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
悩み悩んでぐぅるぐる 悩みの連鎖は止まらない
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腕を引っ張られ右へ左へ歩いてる。

何処へ行くんだろうなぁっと思ってたら……城下街地下の方へ歩いて行った。


そこは、ちょっと前までハロウィン仕様だったのに、今は元の城下街地下に戻ってる。

そこに暮らす魔物達も何時もと変わり無いみたいだ。


「もしかして、連れてこうとしてる場所ってクーの家?」


……頷いたね。

クーの家か、だったら手紙でも渡してくれたら言ったのに。

魔物見知りが激しいのに、わざわざ僕を呼びにくる事ないのに……てっ、それは失礼か、折角会いに来たのにその考えはダメだね、きっと直接呼んだ方が良い訳があるんだろう。


さて、何があるんだか、ちょっぴり恐いね。

あ、そうだ……そろそろ言おっかな。


「ねぇ、手……離してくれないかな? 心配しなくても逃げたりしないよ」

「っ! ごっ……ごめ……あっ……うぅぅっ」


そしたら、ピョンっと小さく跳んで立ち止まり、慌ただしく身体を動かした後、慌てて手を離してくれた。

さっきから、ぎゅっと強く握られてたからちょっぴり痛かったんだよね。

ヒリヒリする手首が気になって、クーに見られないように袖を捲って見る。


うわっ、握られた所後が付いちゃってる、どんだけ力強く握ってたのさ……。


「気になくて良いよ、早く行こっか」

「はっ……はぃ」


縮こまりながらコクコク頷いたクーは、再び歩き出した。

そんな事があって……僕とクーは目的地に着いた。

そこはクーが言った通り、クーの家だ。


「どっどうぞ……ラキュ君」

「うん、お邪魔するよ」


ガチャリっとクーが扉を開けたから中に入る。

うん、相変わらず薄暗くてアンティーク家具に囲まれた部屋だ。

中央にあるソファーの方へ歩きながら色々見て回る、あ……良い匂いがする、クッキーでも焼いてたのかな?


サクッ……サクサクッ……。


ん? なんの音だろ? 何か聞こえたね、なんだろ? この音……。


「ラキュ……君」

「ん?」


後ろにはクーがいた、話し掛けられたので振り替えると、手をもじもじしてきた。

……? 何か言いたげだね。


「地上で……ややこしいことに、なっなってるん……だね」

「ん?」


え、確かにややこしことになってるけど……なんでそれをクーが知ってるの? それを聞き返そうとしたら続けて話してきた。


「その……えと、話を聞いたの……そこに隠れてる人から」


え、隠れてる人? そう言われて良く見てみる。

今ここにいるのって、僕とクーだけじゃないの?

……違うとしたら、一体誰がいるのさ。


てっ、誰かいるのは確実だよね。

さっき、音が聞こえてたしね……今、その音は止んでるけど。


気になるから少し見て回ろうか、そう思って歩いてみる。

……んー、物音はしたけど誰もいないなぁ、なんて思いつつソファーを通り過ぎて、ふと後ろを見てみる。


「…………」


いた、三角座りして手にクッキーを持ってるアヤネがいた。

黙って僕の方を見てる、えぇっと……なっなんでアヤネがここに?


「やぁ、げっ元気そうだね」


とりあえず話し掛けて見た。


「元気じゃない……」


ボソッ、と呟いて……サクッとクッキーをかじる。

視線は僕を見たまま、体制もそのまま……見た感じ元気がない、心なしかやつれてる気がする。


えとその……つっ色々突っ込みたい所は山程あるけど、取り合えずこの状況をクーに説明してみよう。


「クー、どう言う事なの?」

「はっ話せば、なっ長くなる……よ」

「いいよ、話してくれるかな?」


じゃないと理解できないからね。


「うっうん、はっ話す……ね」


そう言ったクーは「座って」と話してソファーへと案内する。

なので座る、そしたらクーは暫く黙ったあと……。


「あのね……」


と言う感じで話始めた。

さぁて、何があったのか……じっくり聞こうじゃないか。

アヤネ登場でございます、出ていった筈のアヤネが、クータンの家にいる訳とは?


今回も読んで頂きありがとうございました。

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