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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
走る魔王、悩む男の娘と幼馴染み、波乱が近くにやってくる
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メェと鬼騎が捜索隊に加わり暫く経った後、まだ僕と姉上は探していた。


道行く魔物達をスルーして、くまなく辺りを見渡してみる。

だけどいない、あれからずぅっと探し回ってるけど、ぜんっぜんいない。


「ここまで見付からないものなのかな?」

「そうじゃのぅ……。恐らくじゃが、アヤネの奴がシルクを抱っこして移動してるのでないか?」

「あぁ、それはありえるね」


アヤネの体力は魔物並みだからね、そうだとすれば探すのは骨が折れるよ。


「でもさ。アヤネも人間だから限度があるよね?」

「そっそうじゃが、アヤネに限度はあるのかえ?」

「いや、あるでしょ……多分」


なかったら、本物の魔物だよ。


「もう、ここにはいない可能性がないかえ? だって、探してもおらんし」


姉上は髪を弄りながら言ってくる。

うぅん……その可能性はあるかも知れない、と言うかそれしか有り得ない気がしてきた。


「じゃぁ、地上に出てみる?」

「うむ、そうした方が良いじゃろう」


うんうん、と頷く姉上。

だったらそうしようか……あ、でもメェと鬼騎はどうしよう。

を2人を放置して戻るのは気が引けるなぁ……。


「じゃ、姉上は先に戻ってて、僕はメェと鬼騎に伝えてから行くよ」

「うむ、了解じゃ」


と言う訳で、素早く移動した。

姉上の方も素早い動きで走っていく、どうやら脚の方の痺れはとれたみたいだね。


これなら、はやく見付けられそうだ。

姉上、がんばりなよ……。



「くっ……まだちょっぴり痛いのぅ。じゃが、さっき程ではない!」


ラキュと別れたわらわは、地上へと急ぐ。

なるべく近道、家の屋根の上を歩いていく、他の魔物の目線の注目されておるが構わぬ。


よし、このまま真っ直ぐ言えば出口じゃな。

って、うおっと! 浮かんでるカボチャに当たる所じゃった、誰じゃ……こんなカボチャを浮かべた奴は。


あ、わらわか。

って……ボケとる場合じゃないの、さっさと向かおう。


と言う訳で、ささっと移動したわらわ。


ようやっと地上に出れた。

おぉ、日が傾いておる、相当地下におったようじゃな。

あそこにおると時間の感覚が可笑しくなるのぅ。


「それはともかく。さっさと見付けようかの」


その為には、このいりくんだ路地から出んといかんな。

えぇと……どこ行けば近道なんじゃったかな? 確かこっちじゃ!


タタタタァッ……っと素早く走る。

とりあえずあれじゃ、城に行こう、あそこは高いところに建ってるからのぅ。

わらわは魔王じゃからな、並みの視力は持っておらぬよ。


高地から見下ろせば見付けられるじゃろう、2人がそこにいればの話じゃけどな……。


そう思いながら、ドンドン走る。

と言うか、地上に誰もいんのぅ、皆地下に行ってしまったのか?


そうだとすると、なんか寂しいのぅ。

まぁ……命令したのはわらわじゃがな、くはははは。


とっ、城前まで来たぞ。

さぁて、階段を登って振り返り見下ろすとするか……。


トットットッ……。


リズムよく階段を昇る、昇りきった後はクルリと回れ右して景色を見る。

んー……あぁ……ダメじゃな、誰もいない。

やはり地上には居なかったか、ならば地下にもど……。


バタンッーー


ん? 物音がしたのぅ、これは扉が開く音じゃな。

しかし、なぜそんな音がするのじゃ? 気になるから振り替えって見た……って、うぉ!?


ダダダダダダッーー


あっアヤネじゃ! アヤネがわらわに向かって走ってきおった。


「あっアヤネ!」


咄嗟に呼び止める、だがしかし……アヤネはわらわを無視して何も言わずに走り去っていった。


「なっなんじゃ無視しおって。と言うかあやつ、泣いておらんかったか?」


チラッとじゃが頬に涙が伝ってるのが見えた、泣いていたのなら、なぜ泣いたのじゃ?


「まぁ、それはおいといてじゃ。アヤネが城から出て来たと言う事はシルクは城におるじゃろう」


は2人はさっきまで一緒にいた。

じゃからそうである可能性は高い、もしシルクがそこにおったら、即効抱き付いて問い詰め無ければならんのぅ。


アヤネと何をしてたのじゃぁっ! て感じでな。

くふふふふ……覚悟するのじゃぞ、シルク!

さぁ……次回、シルクに会います。


そう言えば、400話到達まで半分切ったね。


今回も読んで頂きありがとうございました。

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