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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
走る魔王、悩む男の娘と幼馴染み、波乱が近くにやってくる
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タッタッタッタッーー

風を切って走る、時おりジャンプして屋根に乗り上から辺りを見渡す。


んー……いないねぇ、まったく……二人共どこにいるんだろう?

いないのを確認した僕は下に降りる。


「……いない、居ないのじゃぁ。何処にいるのじゃぁ?」


僕の背に乗り、辺りを見回す姉上も焦ってる。

……さて、そろそろ背負うのも少し疲れたから降りて貰おうかな。


「姉上、もう自分で探した方が早いじゃない? 単純に探す数が増えるから効率良いと思うよ?」

「もっともな意見じゃが、それは出来ん」


もっもとな意見って思ってるならそうすれば良いのに……。

で、出来ない理由って言うのはあれでしょ? 脚が痺れてるから歩けないぃ、とかでしょ?


さっき言ってたもんね……まだ、痺れが取れないんだね。

どんだけ正座させられてたのさ……というか、クーも容赦ないなぁ。

魔王を正座させるなんてさ、そう言う所は度胸あるんだね。


「なぜなら、脚が痺れておるからじゃ。今歩くと倒れる自信があるぞ!」


ほら、やっぱり。

はぁ……歩いた瞬間倒れる自信なんて持たないでよね。

まったく、かんっぜんに自業自得だね。


「あ、そう」


もう「勝手にすれば?」て言って放置してやりたい気もするけど……それは出来ないね、姉上に協力するって決めたから。


クーに色々言われたけど、やっぱり考えは変える気は……ない。


「むっ、なぁんか嫌そうじゃのぅ」

「事実嫌だから仕方ないでしょ?」

「ぐっ……ハッキリ言うのぅ」

「姉上は回りくどすぎるんだよ、さっさと告白すれば良いのに……」

「んなっ! ばっばきゃもにょっ。そっそれはまだ出来んと言うておるじゃろうが!」


あぁあぁ、分かりやすく慌てちゃって……。

ぶんぶん腕を振りまくって、思いっきり動揺しちゃってる、ほんっと分かりやすい、なのにシルク君は姉上の気持ちに気づいてない、ほんっと鈍感だね。


「そっそれは良いから、さっさと見付けんか!」

「そう言うなら、姉上も探しなよ。ただでさえ効率悪い事やってるんだからさ」

「うっさい、効率厨!」


……。

聞いた? 背負わせといてこんな事言うんだよ? ほんっと勝手だよね、すっごくムカつくよね? という訳で……。


「姉上」

「なんじゃ……っ、うべしっ!」


落とした。

そしたら、べちゃっ! ってお尻から落ちて、後ろに倒れて、ゴンッ! と頭を打った。


うわっ、いたそー。

「ぎゃべっ!」っていたそうなこえあげたよー、酷い事しちゃったなー、反省しよー。


「ぅぅぅぅ、こっこのバカ弟! なにを……って、なんじゃその冷たい目は。そっそんな目でわらわを見るな……」

「だったらもう、ワガママ言うの止めてくれない?」

「…………はい」


あら、やけに素直に返事したね。

反論の1つでもするかと思ったのに、まぁ……本気で睨んだからね、流石に怒ってるって分かったんだろう。


「分かったなら良いよ、ほら立ちなよ」


にこっ、笑って手を差し出す。

そしたら姉上は戸惑いつつも僕の手を握ってきた、そしてそのまま引き起こす。


「うっ、ああぁぁぁっ……」


そしたら姉上の脚が、ガクガクブルブル震えた。

本当に痺れてるんだ……そりゃ背負って貰いたくなるよね。


「大丈夫? 肩なら貸すよ?」

「うっうむ……悪いのぅ」


という訳で肩を貸してあげる。

……実の姉だけど、こんなに近くに寄られると、ちょっとドキッとする。

……変な気持ちだね。


「普段意地悪する癖に、たまぁに優しくなるんじゃよな……こやつ」


ん? 今なにか言ったね、気になるから聞いてみようか。


「なにか言った?」

「いや、何も言っておらんのじゃ」

「そう……」


なら気のせいかな、確かに聞こえたと思ったのになぁ。


「そっそれより、シルクを探すのじゃ」

「そうだね」


まぁ、話したか話してないかはおいといて……さっさと見付けようか。

これは間なんだけど……なにか変な予感がするんだよね、とてもいやぁな予感がね。


当たってなきゃ良いんだけど……。

すっごく心配だ、だから早く見つけよう!

シルクとアヤネを探してる最中です。

あ、今日のお昼はチャーハンです、美味しいです。


今回も読んで頂きありがとうございました。

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