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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
むっつめの章 秋の祭典、トリックだらけのお祭り
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……ぴよっ、ぴよぴよっ。


小鳥の囀りが聞こえる。

ふかふかのベットに眠る俺は、窓を確認する。

少し朝日が指している、今は何時だ? ……なんだ5時か。


早く起きすぎてしまった。

身体をもどもど動かして、隣を見てみる。


ロアがいる……。

寝るときにいたからな、いるのは当たり前だ。

どうやらまだ寝ているな、気持ち良さそうに寝息をたててる。

まぁロアは朝が弱いからな、いつも通りの朝だ。


眠むた目を擦りながら、反対側も見てみる。

昨夜、アヤネがここに飛び込んで来たからな……当然、隣にはアヤネがいる。


はぁ……季節は変われど、朝の目覚めの状況は変わらないか、そう思いながら向いてみた。


……?


「いな……い?」


寝起きゆえに掠れた声で呟く。

言った通り、そこにアヤネはいなかった。

うぅ……可笑しいな、いつもならいるのに。


あぁ、ダメだ……眠たい、今日は寒いから余計に眠たさを感じる。

アヤネの事は気になるが、寝よう……そう思い、再び目を閉じた。


と、その時だ。

もどもどと何かが動いた、いや……その何かと言うのは、ロア以外にいないか。


ごろんっと寝返りをうってロアを見てみると……。


「んー……しりゅくぅ」


寝言を言いつつ、俺に抱き付いてきた。

どきっ……胸が高鳴った、毎度の事ながら、俺を抱き枕の様に抱き付いてくるロア。


あぁ……ほんと、変わらないなぁ。

俺はロアの顔を見てみる、俺の気も知らないでぐっすり眠りやがって。


ふぅ……ため息をついた俺は、無意識に目線を下に向けてしまう。

…………谷間が見えた、ロアの柔らかな2つの膨らみが谷を作ってる。


とても柔らかそうだ。

そんな思いが出た瞬間、ぺちっと自分の頭を叩く。


ダメだ、ダメだ。

朝からなんて事を考えてるんだ……ここはロアを引き剥がして冷静になりたい所だが、俺が非力ゆえに引き剥がせないのは重々承知している。


ならばする事はただ1つ、目を瞑る。

そして寝る、これに尽きるだろう……。


って、俺……随分慣れたな。

いつもなら、ぎゃぁぎゃぁ叫んでたのに……。

まぁ、慣れを感じたのは今に始まった事じゃないからな……気にしても仕方ないか。


と言うか、そう言う事を考える気力は今の俺には無い。

何故ならロアの性で自分を抑えるのに必死だからだ。

お陰で目が覚めてしまった。


そりゃ、寝起きに抱き着かれでもされたら目なんて直ぐに冴える。

だが、今は寝ないといけない。


何故かって? 自分を抑える目的なのもあるが、ロアが目を覚ました時、知らない振りをする為だ。


もしこの状態でロアが起きよう物なら「……ん? しりゅくぅ……いつのまにわらわに抱き付いたのじゃ?」とか言うに違いない。


抱き付いて来たのはお前だ! と言うのもありだろうが、俺が寝ていて、ロアが自分から抱き付いたのを自覚させた方が良い。


その方が突っ込まなくてすむからな、突っ込むのにも気力がいる。

ここでの生活で大切な事は、気力を保つこと、気力の節約はここでの生活には必須なんだ。


という訳で寝よう。

目を瞑って暗示を掛けよう。

眠くなぁる、眠くなぁる、眠くなぁる……。


うん、ダメだ。

こんなんで眠れる訳がない。

だったら羊を数える? いやいやいや、前みたいにメェが現れたら嫌だ。


あっ、そう言えば鬼騎はどうなったんだろう? ラキュに散々告白する様に言われてたが……したのか?


まぁ、それはないか。

言われて直ぐに告白出来るんなら、長い間告白せず仕舞いと言う事は有り得ないよな。


……って、ダメだ。

今は他の事を考えるより、眠る事を考えろ。

いやまて、寝なくても良い、目を閉じてれば良いんじゃないか?


それでロアが俺が寝ていると勘違いしてくれれば、俺的には助かる。

よし、そうしよう。


そう考えた俺は、目を瞑る。

……えと、あれだな。

目は瞑ったが、寝息は当たるし、ロアの温もりを感じるし、むっ胸がダイレクトに当たってるから……ちょっとした事で目を開けてしまいそうだな。


まぁ、そうならないように気を付けるか。

いつもの朝かと思いきや、いつもと違う。

そういう時は一気に目が冴えてしまいます。

はい、どうでも良い話でした。


今回も読んで頂き有難うございました。

次回の話しは21日0時に投稿されます。

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