表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
伝える事と、振り替える事……。
223/517

223

はい、今まさに訳わかんねぇ事が起こったです。

だからメェは……物凄く混乱してるです。


もう、何と言うか……あまりにも唐突過ぎて何も言えねぇです。


ぽけぇっとしてるメェにゆっくりと近付いて来たアヤネは……メェをお姫様抱っこしてきたです。


何も言わずに無言で、突然の事だったから何の抵抗も出来なかったメェは、暫く呆然としてたです。


で、はっ! となってメェはいってやったです。


「ちょっ、アヤネ! 何を」

「大丈夫、今度は飛び降りない」

「え?」


話してる最中なのに割り込んで来て意味深な事を言うですね。

て言うか、アヤネ……さらっと、お姫様抱っこするんじゃないですよ!


「じゃ、行こっか」


え? 何処にです? なんて事を言おうとしたですが、それを喋る前にアヤネは……。


ドンッ! と床を蹴って部屋から出たです。


「めっめぎゃっ! はっはや! これ、人間が出して良い速さじゃねぇですよ!」


その叫びはアヤネには届かない。

あぁ、風を切る音が聞こえるです。

アヤネは髪を靡かせながろ掛けていく。


時折きょろきょろと何かを探すかの様に見回してる。


……と言うかメェは、この状況に対して突っ込みを入れるのを忘れてるですね。


いや、それも仕方無いかもです、だって突然現れて告白がどうのって言われて、お姫様抱っこされて、超スピードで走られたら何も言えねぇですよ。


「いない……何処にいるの?」


あ、なんか喋ったですね。

やはり何か探してる見たいです。

ん? メェを見たです……なっなんかじぃっと見つめられてるです。

ちゃんと前を見ないと危ないですよ? 今はメェを抱っこしてるですからね? 転んだりしたら許さねぇですよ?


「メェちゃんのおっぱい、超振動してる。羨ましい」

「……っ!? みっ見るなっ、見るなですぅぅっ!」


メェはアヤネに言われて胸を見る……そしたら胸が、ぶるんぶるんっ揺れてたです。


何と言うか、揺らしたプリンの様に見ただけで柔らかさを感じる揺れ……そんな感じです。

って、メェは一体何を思ってるですか?


「メェちゃん、顔真っ赤」

「わっ笑うなっ! 笑うなですぅっ!」


うっうぅっ、辱しめを受けたです。

アヤネめぇっ、さっきからメェを振り回して……この仕打ちはいつか必ず返してやるですよ!


「……あ、いた」

「え?」


メェを見て、くすくす笑っていたアヤネは何かを感じて、ふと前を向いたです。


いた? いたって誰が……あっ。


「あらあら、何やら可笑しな格好で走ってますね」


前にヴァームがいたです。

もっもしかして、アヤネが探していた人って、ヴァームの事です?


「うん、むぅちゃんを探してたの」

「あら、私をですか?」

「うん」


2人は私を放って話をし始めたです。

だったらメェを降ろしてくれないです?


「何の御用でしょうか?」


疑問を浮かべたヴァームが首を傾げて聞いて来たです。

アヤネは、真っ直ぐとヴァームの目を見て「こほんっ」と咳払いをして、辺りを確認したです。


……ん、なんです? 周りが気になるですか? 別に誰もいないですよ?

なんて事を思ってると、アヤネは手をパタパタさせながら「耳かして」って言ったです。


ヴァームは不思議な顔をしつつも、アヤネに近付き、耳を貸したです。

うっ……2人に挟まれるとちょっと狭いですね。


「あのね、ごにょごにょ……」


そしてヴァームに耳打ちしたです。

んー……近くにいるのに、何言ってるか分からないです。


メェが難しい顔をしてると、ヴァームがむっとした表情になったです。

え? アヤネ何言ったですか? 変な事言ってないですよね?


「ちゃんと聞いて」

「……わかりました」


むっとした顔のヴァームを見て冷静に話すアヤネ、なっなんです? メェはこの雰囲気に着いてけないです……。


「ごにょごにょ……」

「……なるほど」


いや、なにが「なるほど」なんです? ヴァーム……一体何に対して、なるほどって言ったんです?


「ごにょごにょごにょ……」

「ふふっ、そうですね……それは面白そうです」


……。

ヴァームが不適に笑ったです。

いまこの瞬間、とてつもなく嫌な予感がしたです。


「ごにょりごにょごにょ……」

「うふふ……アヤネさん、素敵な事を考え付きますね。分かりました、私に出来る事ならやりましょう」


あ、もう耳打ちは止めたです? 2人とも妙ににこにこしてるですが……一体何を話してたです?


「えと、何話してたですか?」


気になったから聞いて見たです。

そしたらヴァームが髪を手で靡かせながら言ってきたです。


「イメチェンです」

「……めぇ?」


いっイメチェン? えと……全く話が見えて来ないです。


「ふふふ、そうですよね……大切な場面には、きっちりお洒落する物ですよね」

「……ヴァーム? えと、イメチェンって、何です?」

「あらあら、イメージチェンジの事ですよ。他に何かありますか?」

「いや、それは分かってるです……」


話が噛み合わない……。

それがちょっとした恐怖になってきたです、理由は分からないです。

何と言うか、今すぐ逃げないと恥ずかしい事をさせられそう……そんな感じがしてきたです。


メェの野生がそう言ってるです。


「それにしてもアヤネさん……気付かせて頂き有難うございます。お陰でチャンスを潰す所でした」

「お礼なら可愛い服で良いよ」

「うふふ、畏まりました」


……え? なんです? 2人共、妙に仲良さそうですね。

前まではそんな感じじゃ無かったですよね? この短期間で一体何があったですか?


そう思ってると、ヴァームがメェを見てきたです。


「さて、お喋りはここまでにして……行きますか」

「え? 何処にです?」


また何処かへ連れてく気ですか? 犯人探しは良いですか?

って、喋ろうとしたら……先にヴァームが口を開いたです。


「私の衣装部屋にです。私が告白に相応しい服を選んで差し上げますよ……うふふふふ」

「良かったねメェちゃん、綺麗な服が着れるよ」


メェはこの時思ったです。

……あれ? メェは一言も告白するって言ってないのに、なんで2人はこんなにもやる気なんです?


突っ込むのを忘れて、そんな疑問を抱くなか、メェはヴァームの衣装部屋へと連れていかれたです。

ヴァームが介入しました。

何かが起きる予感がしますね……ふふふふ。


今回も読んで頂きありがとうございました。

次の投稿日は14日0時になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ