表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
3グループ三様の日常風景
201/517

201

「あむっ、んんっ、トマトさいっこうですねぇ」


私はアヤネ、今、メェちゃんの部屋にいる。

そこで、メェちゃんの食べる姿をじっと見てる。


凄い、野菜ばっかりもぐもぐ食べてる。

あっ、私はアヤネ……よろしくね。


「にひひぃ、でもあれですねぇ、やっぱりきぃ君が作った料理の方が美味しいですっ、あっ……そんな事言っちゃラキュ君に申し訳無いですね、反省するです」


ぷすっ……。

トマトをフォークで付いた後、そう言うメェちゃんは、ぱくんっとトマトを食べた。


あっ、顔がほころんだ……すっごく美味しそう。

うぅ、こんなの見てたら、私も何か食べたくなってきた。


あぁぁ、何か食べたい気分。

くれないかな? 私も欲しい、さっき食べたけど食べたくなったの。

だから、じぃっと見つめてみよう。

そしたら、一口くらい、くれるかもしれない。

じぃとぉぉ……。


「うっ、アヤネちゃん? なんです、その目は……これはメェのですから、やらないですよ?」

「……」


ダメだった。

守るようにお皿を持たれちゃ、どうしようもない。

うぅぅ、シルクなら、なんやかんやでくれるのに。


「そんな、目を潤ませてもダメな物はダメですっ」

「……」


釘をさされた。

メェちゃん、どうしても私に食べさせてくれないみたい。

こうなったら、あれしかない……でも、シルクならこれでイケたけど、メェちゃんはどうなんだろ。


まぁいいか、細かい事は気にしない。

まずは、やってみる事が大事だと誰かが言ってた……気がする。

と言う訳でやってみよう。


「あむあむ、むぐむぐ……めぇ? アヤネちゃん? なんでメェに近付いてくるです? 近寄ってもあげないで、めきゃっ」


私は、メェちゃん耳を、ふぅ……ってした。

そしたら、身体を、ぴくんっと反応させて、フォークを落とした。


おぉっ、効いたね。

これ他の人にも効くんだ……覚えとこ。


「なっ、ななっ、何するですかぁっ! あひぃんっ」


むっ、凄く睨んで来た。

まだくれる気は無いみたい。

私は、食べ物が掛かってる時はしつこいよ? だから、メェちゃんが「あげる」と言うまで、耳辺りを、ペロペロしよう。


……いや、耳より胸の方が良いかな? だって、大きいし、羨ましいし……なんか嫉妬しちゃう。

私は小さいのに、不公平、そんなの良くない。


よしっ、メェちゃんの、おっぱいを揉もう。

と言う訳で、もみもみもみ……。


「えっ、ちょっ! めぎゃぁぁっ! やっやめっ、あっ……あふっ、うっ……んんっ」


おっ、メェちゃんの背後に回って、もみもみしたけど、なんか聞いてるみたい。

このまま続けたら、もしかしたら、くれるかもしれない。


それまで私は諦めないっ、と言うのも、諦めが悪い、のが私の良い所だから。

シルクもきっと褒めてくれる。

ふふふ、シルクに頭なでなでされながら「お前のそう言う所が好きだ」とか言われちゃう。


うん、絶対にそうに違いない。

と言うか、それしか考えられない。


「うっ、あっ……そんなっ、力強いのにっ、うぅぅ、かっ感じ……いっいやっ、感じないですぅっ!」


むっ、シルクに褒められる事を考えてる場合じゃなかった。

メェちゃん意外にしぶとい、だったらこっちにも考えがある。


ママ直伝のあれを使おう。


私は、指先に意識を集中されて、メェちゃんの胸を、まるでピアノを引くかの様に動かす。


「うめぇっ!? そっそれっ、らめれすぅぅっ」


熱っぽい声を上げて、身体をくねらせるメェちゃん。

でも、私からは逃れられない。


私の指先は、時に優しく、時に激しく動かす。

この強弱加減によって、相手を感じさせるって、ママが言ってた。

是非この技は、シルクに体得してもらいたい、そして……うふふふふ。


あっ、そう言えば幼い頃、悪い事したらママにこれでお仕置きされたなぁ……。

身体が覚えてるからこそ出来る技、でも、なんか恥ずかしい思い出が甦ってくる。


うっ、だめ……今はそれは置いておかないとダメ。


「あっ、あぁぁっ! ふっふぅっ、身体が……熱いらすぅ、もぅらめれすぅ」


思い出を忘れ様と、必死にメェちゃんの、胸を揉み続ける。

上から下へ、下から上へ、更には左右から、軽く押してみたり、引っ張ってみたり。


それをやる度に、メェちゃんの胸が、ばるんばるんっ弾む弾む……。

同時に私の嫉妬心が熱くなる熱くなる。

ここに、むぅちゃんがいなくて良かった。


いたら、嫉妬と怒りの炎に包まれて、メェちゃんは、ある意味で果てる所だった。


「メェちゃん、私にお野菜くれたら、止めてあげるよ」

「やっ、やれすぅ、こっこれは……メェの、なんれすっ!」


涙ながらに訴えてくるメェちゃん、あっあれ? 泣かした? 私泣かしちゃった?


………。

一気に、身体が、サァーっとなって行くのが分かった。

やらかした、やってしまった、泣かせるつもりなんて無かったのに……。


「あっあの、メェちゃん? えっえと……」


焦った私はメェちゃんの胸から手を離した。

その時ーー


「っ」


メェちゃんが、私の方を振り向いた。

涙ぐんでいるけど、怒ってるのが分かる、私、睨まれてる。


「アヤネちゃんの……アホぉっ!!」


ドゴォッーー


「くぺはぁっ!?」


鈍い音が鳴った。

めっメェちゃん、鳩尾(みぞおち)に、ぱっパンチ……しちゃ、だっダメ。


あっ、うっ……いっ意識が途絶える。

くっ、私の意識を刈り取るパンチを、うっ撃つなんて、メェちゃん……恐ろしい娘。


そんな事を想い、胸を押さえながら、私は倒れる。

意識を失う前に、メェちゃんの胸に顔を埋めてしまった。


あぁ、やらかい。

気持ちぃぃ……と、口元をにやけさせていると……。


ゴインッーー

頭に衝撃が走った。

いっ痛い、うっうぅ……ダメだ、意識が……とお……のく……。


この時、私は……。

諦めるのも肝心なんだなぁ、と思った。

私は、失敗を経験して成長する女、だからもう2度と同じ失敗はしない。


今日の出来事で1つ賢くなってしまった、私であった。

なんかやり過ぎた感じがするけど、これくらいなら運営さんは黙っててくれるでしょう。

でも、記念すべき200話を越えて、201話がこんな話……なんか、ちょっぺり申し訳なさを感じます。


今回も読んで頂きありがとうございました、次のお話は9月4日0時に投稿されます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ