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どうやら魔王は俺と結婚したいらしい  作者: わいず
よっつめの章 夏が近い、ならば先に夏を感じよう!
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「お前がシルクの下敷きになればシルクは気絶せずにすんだのじゃぞ!」

「だから謝ってる……ちゃんと聞いてるの?」


はい、喧嘩です喧嘩が起きた……正直に言おうか?煩い過ぎる、何故かって? 俺を挟んで口喧嘩してるからだ、そりゃもう2人とも凄い剣幕だ、互いに睨み合って俺の腕を掴んでいる。

昨日からずっと掴まれてるから痺れて痛いんだが……2人はそんな事はお構い無しだ。


「おい、食べてるんだから喧嘩は……」

「シルクは黙っておれっ」

「シルクは黙っててっ」


俺が止めようとするもこの通り……聞く耳を持たない、あれからアヤネが俺をクッションにして、直ぐに起きたのか俺は早く気が付いたんだ……。

だが目が覚めた時には背中と頬が痛かった、背中は床に打ち付けたからだろうが頬は何故痛いのか? 何でそんな所が痛い? その疑問は直ぐに判明した、アヤネが文字通り叩き起こしてくれたからだ。

それを見てたロアは俺を突き飛ばした事を棚に上げアヤネに「何しとるんじゃバカ!」と言ってそれを引き金に大喧嘩勃発……あそこで喧嘩をしたのにここでもするのか……良く飽きないな。


と、話を遮る様だがここで俺達が今いる場所を言っておこう、それはロア専用食堂だ、何時もここに来て食事を取るが何度来ても派手すぎない豪華さがあるなぁ……と思っている。

そこの厨房で黙って調理する鬼騎がいて困った顔をしている、対面式だから見たくなくても喧嘩の様子が良く見える……皮肉にもな。

良い匂いがするこの空間、美味しい料理が出されると言うのに喧嘩……流石にキレてしまった、ロアのハードスキンシップの時よりもだ。


「おいっ2人共いい加減にしろ!俺は平気だし何とも無いよ!まっまぁ……あの事に関してはどっちも悪かったで良いんじゃないか?」


ここで俺は怒った、今回ばかりは本気でだ、あまりにも場を読んでなさすぎる……だから強く怒った、そしたらロアとアヤネはしゅんとなって涙目で見つめてくる。


「じゃっじゃが…アヤネが身体の位置を入れ替えなければシルクは……」


ほぉ……言い訳を言うか、ならばこう返させて貰う。


「その前にロアが俺を突き飛ばさなければこうならなかったんだよな?」

「ふぐっ!!」


まさに正論、ロアの言葉を論破してやった。


「で?俺に何か言う事は?」

「つっ突き飛ばしてすまんかった……のじゃ」

「ん、よろしい」


俺の腕を離してぺこっと頭を下げて謝ってくれるロア……ふぅ、先ずはロアのお説教は終わった、次は……ん? アヤネがくすくす笑ってるな……ここはすかさず言ってやらなねばいけない。


「アヤネも悪い所があるんだぞ?」

「ふぇ!?」


え、何で?って言いたげな顔だな……そんなに驚いた顔しないでくれ。


「まっまぁベットから落ちて身体を入れ替えたのは仕方ないとしよう、あのお陰で俺はお前をクッション替わりにせずにすんだ」

「別にしてくれても良いよ?シルクなら大歓迎」

「俺は歓迎しない」


アヤネが良くても俺は良くない、男として女を下敷きにするのは気が引けるんだよ……それよりも問題なのはその後だ。


「話を元に戻すぞ?俺を起こす時にアヤネ……叩いたよな?」

「うん」

「何で叩いた?」

「刺激を与えたら起きると本に書いてたから」


にこーと笑って言ってくるアヤネ、成る程な悪気は無かったと……。


「そか、本に書いてたのか」

「うん、本に書いてた」

「でも往復ビンタはやりすぎだよな? 俺が目を覚めてもやってたよな?」


その事を指摘するとアヤネはそのままそっぽを向いた。


「お陰で顔が腫れたんだがそれについて何か言う事は?」


そう、俺は今頬が腫れてるのだ……直ぐに治まるだろうが痛い、なので今日の朝食はあっさり目のリゾットだ、にしては普通に喋れてるな?と思った諸君……痛いの我慢して喋ってるんだぞ?


「……ごめん」

「ん、よろしい」


と、誰かに説明してたらアヤネが謝ってきた、よしっこの件は一件落着だ。


「2人共謝ったら良いよな?喧嘩しなくて良いよな?」


俺はロアとアヤネを見て言う、少し間を空けて2人はそれぞれ「うん」と答えてくれた、ふぅ……ようやく静かになった。

……おっと、もう1つ2人にさせなければいけない事があったな。


「じゃ鬼騎にも謝ろうか、料理を作ってくれてるのに煩くしてたからな」


鬼騎は手を振って「気にしなくて良い」と伝えてくるがそうはいかない、こう言うのはきちんとしなくてはいけないのだ。


「うっうむ……すっすまない鬼騎」

「……ごめんなさい、赤鬼さん」


ロアの次にアヤネ、そんな感じで2人は鬼騎の顔を見て謝った。


「あぁ、次は気ぃ付けろや」


にかっと笑って許す鬼騎、それを見て安堵したのか顔を見合わせるロアとアヤネ……そして「はっ!」となって直ぐに「ふんっ」とお互い言ってそっぽを向いた。

ほぼ同時に言ったな、本当は仲が良いんじゃないか? と、まぁそれを言ったらまた喧嘩になるだろうから黙っておこう、そんな2人をまじまじ見ていると……。


「流石だなしぃ坊、扱いが分かったか?」

「うっ煩いな……」


鬼騎が茶化して来た、くっにやにや笑ってるな……少し腹立つ。


「まぁもう少しで出来るから待っとけや」


あっ、急に話を終わらせたな……まぁ良いか、別にそんなに腹がたった訳でも無いからな、あくまで少しだけ腹がたっただけなんだから気にしてはいけない、なのでここはこう答える事にする。


「あぁわかった」


それを聞いた鬼騎、今度は優しい顔になり料理のスピードが上がる。


「なぁしぃ坊…」


そしたら調理しながら話し掛けてきた……なんだろうか?


「ありがとな」


そう一言呟いた跡、鬼騎は黙って調理を始めた、照れてるいるのか鼻の辺りが赤い……隠しているようだが隠れてないぞ? まぁ……そこは突っ込まないでおくか。 さて、料理が出来るまで何をしようか? 俺はそう考え料理を待つ事にした……早く出て来ないかなぁ。

軽い感じ?で書いてみました、どうだったでしょうか?

ロアとアヤネの仲はいつ良くなるんでしょうかねぇ……。


今回も読んで頂きありがとうございました。

次は13日の0時に投稿します、是非お楽しみに!

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