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非日常の始まり2

二人の二台の自転車は若さ故か、とても早いスピードで坂道を登っていく。

電動自転車に乗ったおばさんを悠々と抜かし、プルプルと震えながら制限速度を下回るスピードで走る原付も追い越していった。

行きはよいよい帰りは辛いな坂道地獄で生まれ育った彼らには容易なことだ。

そんな中を、目の端に見慣れた看板がチラリと見えた。

せっかく外に出たのに、ただ帰るのは酌だ。

そう考え、知り合いの経営する喫茶店に寄り道することにした。

顔見知りの店なので、準備中なのもお構いなしに入る。

ダンディーな髭の店主が中にはいた。

準備中との通り朝の店の支度をしている。

チラリと入ってきた二人の顔をみて、納得下顔になり席をすすめた。

カウンター席に勧められたら三咲は慣れた調子で席にすわり、伸は少し緊張気味に座った。

落ち着いた雰囲気の店の中には、場違いな変わった形の人形達が隠れるように潜んでいる。

そう、ちょっとした影の部分とか狙っているように置いている。

見ようによってはホラーだ。

この店主は母の知り合いで、兄の仲良しさんだ。

つまることならオカルト好きの変わりものだ。

そんな店だか、店主な人柄がとても良く、話が面白いためか繁盛しているようだ。



「おっちゃん、お水もらっていい」

三咲は既に勝手にコップを持っている。

「いいよ」

店の準備をしながら、気楽に店主は答える。

「みー兄は慣れてるねぇ」

呆れ半分緊張半分で伸は頬杖をついている。

少し緊張気味のようで、プルプル震えているが。

「あぁ一年生の頃からサボる時とか、来たり軽くバイトさせて貰ったりしてたんだよ」

二人分の水をもち、伸の隣に腰掛けた。  

ホイと水を手渡し、自分はグビグビと水を飲み干す。

朝とはいえ夏だ。それなりに暑い。

そんな中を自転車で坂道を登ってきたのだ。

喉はカラカラだ。

「ふぅ生き返る~~!!」

冷たい氷でよく冷えた水は最高に美味かった。

ぷはーーーっと息を吐き出す様は見かけは高校生、中身はオッサンだ。

見かけが良い分なお残念だ。

兄を見習い伸もグビグビと飲んだ。

やはり喉が渇いていたので一気に飲み干した。


「そういやさ~マスター聞いて聞いて」

もう作業を完了させ気楽に座っている店主に三咲は話かけた。

「なんだい?」

三咲に向き直って座る店主。

「昨日さ、兄貴が面白いもの見たんだって」

兄の名が出てくると、先ほどより更に興味深そうな表情に変わる。

髭をピンと引っ張って楽しそうな顔に変わった。

「どんな話なんだい?」

「んーっとさ、昨日兄貴って休みでさ。バイクで思いっきり走ってたんだって」

「あーー俺もそれ聞いた」

伸の横槍を無視し続ける。

「そんでさ、噂の山を走って噂の例のライダーに会ったんだって」

「私が教えた例のあれかい?」

「そう、例のあれ?」

「彼は君たち二人にも話たんだね」

ふうむと首を傾け髭をイジル。

「だから、君たちの周りに変な靄が見えるんだね」

二人揃って店主を驚きの目で見つめた。

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