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日常

時刻は夜の7時。

夏特有の湿り気のあるムワッとした空気と、なんとも言えない香りが鼻腔を通り過ぎる。

そんな中を、ガンガンという音が響きわたる。

部活が終了した生徒達は有り余った体力と電車の本数が少ないために余った時間を、ペットボトルで作ったピンとハンドボール部の落とし物のボールで、ボーリングを始めていた。


部活動の疲れも溜まっているが、いつもよりずっと早い終了なので、まだまだ足が軽い。

若いって素晴らしい。

仲間達は部活の時より晴れやかに気持ちよい汗をかいている。

心なしかスッキリとした、いい顔になっている。

一体ここは何部なんだろうと、ホンノリと疑問に思った。


同期はロックダンスを、とりあえず音楽に合わせて踊りだす。

俺も負けじと、なんとなくでブレイクダンスを踊ってみる。

同期と目が合った。

眼鏡がキラリと光ると、対抗意識を燃やしたのかスピードがグングン早くなっていく。

俺も負けじと頭でクルクル回って、いろんな技を決める。

すると向こうもドンドンヒートアップしてくる。

そして最後に技を決めようとすると、

バッコーン!ボコ!ボコン!!


俺と同期の顎にクリーンヒットでハンドボールが当たった。

ちらりと目をやると先輩が涙目で睨んでいた。

さっきから頑張ってボーリングをしていたが、先輩があまりにも下手でガーターばかりなので八つ当たりで飛んできたらしい。

顎は痛い

先輩酷いッスと抗議をするも、返事の代わりにボールが飛んできた。

バスケットボールは、洒落にならないッス!!


そうこうしている内に時間は7時半。

そろそろ駅に向かわないと帰れない。



部室から荷物を取ろうとすると、特有の汗の匂いとムワッとした空気。

男も女も汗だくになった後、なんとも言えない香りがするが、男は制汗剤なんて使わない奴が多いから日ごとに部室がヤバい臭いになっていく。

更にゴミを放置して行く奴がいるので、それも臭う。

なので部室の中は最低最悪の衛生状態だ。

特に夏なんて最低だ。

俺はここでだけは、倒れても介抱されたくない。

カビ生えてるしね…

さて、こんな所に弓という道具を置いていていいのか?少し疑問だが、まぁ学校の所有物だからまぁいいっか。

サッサと着替えて帰り支度をする。

先輩達も荷物をまとめ、全員が荷物を持ったのを確認する。

ボーリングとかは片付けず放置だ。

別の部への当てつけだろう。


のんびりと帰路につく。

その間に仲間達とやれ、あの先生は悪魔だヤクザだとか、やれ、女子のスカート覗けたとか、まさに、くだらないことのオンパレードだが、それがとても楽しい。

気がつくともう駅のホームについていた。












口にアイスの棒をくわえて自転車をこぐ。

よい子は真似しちゃ駄目だよ。

先輩に奢ってもらったアイスは、この暑い夜には最高の嗜好品だ。

残さずウマウマと食いきる。

そうしながらも、坂道を必死に登った。

うちの家は、行きは下りだが、帰りは登りの地獄コース。

学校終わって部活終わってもこの坂道があるからたまんねえよ。

全て登り切り、やっと家についた。






 家に帰ると兄貴達はもう、食事を食べている。

父母は今から仕事のようで、支度にてんてこまいだ。

その間に、兄貴達はもくもくと飯を食っている。

「俺の分は??」

自分でも意地汚いと思うが先に確認をとる。

「ちゃんと取ってるから、先に風呂に入ってこい!!臭うぞ!」

大兄貴様がおっしゃられた。

よほど臭いが臭いのかな…

サッサと俺は風呂に向かった。









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