始まりと転生
私の名前は明日見いろは。
どこにでもいる社畜。
毎日残業に追われて、ご飯を食べる時間もなかなか取れない。胃に入る物の6割ぐらいが栄養ドリンクだったと思う。
家に帰ることだって少ない。家の契約を解除してやろうかと思うぐらいには家がある必要がなかった。
もちろん、恋愛なんてする暇もなかった。
入社したては明るい毎日を夢見てたけど、そんな夢は一週間もすればなくなっていた。
そして、そのまま人生を楽しめないまま26歳という若さで死んでしまった。
死因は交通事故。
ボーっとしていて信号も見ず歩いてしまって、車に引かれた。
過重労働で疲れていたんだと思う。
「ああ、私死ぬんだ……」
これが前世で発した最後の言葉になった。
……だが私にはまだ意識があった。
ただ、見慣れた場所ではない。
まるで、
「まるで、天国みたい?」
どこからか声が聞こえた。
というか目の前に声の主が居た。
その声の主の外見は、幼くて可愛らしい女の子だった。
そして、長くてとても綺麗な金髪が目に入る。
こういう髪色が本当の金髪なんだろうと思った。
そして、その少女(?)は間違いなく私に向かって喋りかけていた。
「……あなたは?」
「私ですか?私は神様です!」
神様ねぇ……
私は神様なんていないと思っていたのだけれど。
今、こうして自分の目で見ても信じられないくらいだが。
というか、神様にしては可愛らしすぎる。
「……本当に?」
「ええ、本当ですよ。神様みたいな格好でしょう?」
自分で言うんかい!
見た目と一致して幼いような言動である。
「じゃあ神様、私がこれからどうなるかは知っていますか?」
どうせ走馬灯でも見ているのだろうと思って、半分やけくそ半分期待で聞いてみる。
どうせ、もう死んだんだ。
少しぐらい期待したって、罰は当たらないだろう。
「そうですね……あなたはどうしたいですか?」
「選択式なの!?」
そんな雑なのかという衝撃と神様のラフさにこれまた衝撃を感じて、思わず声に出してしまった。
それと同時に少しくらっときた。
これは生まれ変わることもできるのでは?と思ったから。
「あなたが望むことは大体叶えられますよ」
うーん、どうしよう……
恋愛をしてみたい気持ちはある。
でも、それ以上にしてみたいことは
「アニメとか漫画でよくあるスローライフ?ということをやってみたいですね」
「スローライフ、ですか。分かりました!」
「……そんな簡単に決めれるものなの?」
「言ったでしょう。大体叶えられるって」
……すごいな神様
ちょっと子供だと思ってバカにしてごめんなさい。
「他にしたいこととかありませんか」
「私は、ただゆったりと過ごしたいだけなので……」
もう前世みたいな仕事で人生が終わるのだけは嫌だけどね。
「では、あなたを静かで小さな街に転生させましょう。容姿はその世界で人気のある18歳ぐらいにしておきましょうか」
「なんだその世界!」
「元の世界でも一定の人気はあったと思いますが…… 違いましたか?」
「……いえもうなんでもいいです」
冷静に考えたらなんで前世の世界の人気とか知ってるんだよ!
そもそも人気あるのかJKって。
「さて、そろそろ時間です。第二の人生はしっかり楽しめるといいですね」
「そうですね、頑張ってみます。それと、神様」
神様は不思議そうな顔で私を見てきた。
「ありがとうございます。第二の人生をくれて」
神様はそれを聞いて、私に笑顔を返し、
「それでは、またいつか」
と、言った……気がしたけど、そこで意識が途切れた。
はじめまして!かもめしです!
後書きってどうやって書くんだろ…
とにかく、最後まで読んでくださった人も後書きを見てない人も読んでくださってありがとうございます。
これから私が書きたい、自由気ままなスローライフを書いていきたいと思います。
ただ、更新頻度も自由気ままになると思います…
恐らく趣味のような感じになると思います。
初めてこのような小説というか、そもそも文学作品を書くのが初めてなのでおかしな所はあると思いますが、温かい目で見守ってくれると幸いです(指摘や質問等も助かります…)
それと、作品名とキャラ名は仮です。
このままになるかもしれませんし、変える可能性も大いにあります。
何か案がある人はぜひ提言してくださると助かります…
それでは今後もこの物語をお楽しみください^^