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『おなごが困っていたら助けなさい』という祖父ちゃんの遺言を守って助けまくったら大変なことになった  作者: マノイ
再会編

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26. 大変なことになった 4の2

投稿後に 4の1 と 4の2 に分割しました。

内容に変わりはありません。

「金森さん」

「はい、待ってました!」


 ガーデニングが好きな後輩の女の子。

 『協定』を破ってしまったせいで嫉妬により悲しい事件が起きてしまった。

 あの時の彼女の姿を思い出す度に胸が締め付けられる。


「その花飾りとても似合ってるよ」


 それでも彼女はその時の事を全く気に病まずに『協定』を再度破る勢いで自分から僕に会おうとする。

 その芯の強さがとても美しい。

 さりげなく僕が通りそうな場所で待つこと以上のアピールをしないところがまた可愛いんだよね。


「いつものお礼に今度は僕から綺麗な花飾りをプレゼントするね」


 彼女は家でも花を育てているようで、それを使ったグッズを作りプレゼントしてくれる。

 綺麗な栞がお気に入りで愛用させてもらっている。

 どのプレゼントからも彼女の花を愛する気持ちが伝わって来る。


「金森さんとお花について話をするのがいつも楽しみなんだ」


 だってその時の金森さんはとても幸せそうだから。

 もちろん僕と話をしているからという理由もあるだろう。

 でもそれ以上に花が大好きなんだ。 


「金森さんは花のように美しい女の子だ。君がお花を愛するように僕もつい君を愛でたくなってしまう」

「……はい」

「でもこれからは遠く離れて愛でるだけじゃなくて、『可愛らしくて極上の花』を堪能しようと思う」

「私が……花だなんて……」


 金森さんヘブン状態。




「片栗先輩……いえ、片栗さん」

「!?」


 今日だけは特別に。

 こう呼ぶことで異性として意識していることを伝えたい。


「いつも片付けを手伝ってくれてありがとうございます」


 僕らはいつも使った場所を必ず片付けるけれど、片栗さんはみんなが帰った後にこっそり戻ってより綺麗に掃除してくれていたんだ。

 僕も同じことを考えていたから鉢合わせた時にはちょっとびっくりしちゃた。

 綺麗好きなのはもちろんのこと、僕らの想い出の場所を大切にしたいという片栗さんの想いがとても嬉しかった。


「片栗さんと一緒に居ると清々しい気持ちになります」


 まるで片栗さんの周りの空気が浄化されて澄んでいるような感覚。

 清純な巫女さんのようなオーラに包まれているのではないかと錯覚する。

 それほどまでに片栗さんの清らかさは心地良い。


「可愛らしい面が沢山あるところも好きです」


 片栗さんは忘れて欲しいと怒るけれど、初めて会った時のインパクトは絶対に忘れられない。

 小柄なお姉さんが童心に返ってはしゃぐ姿は独特の可愛らしさがある。

 実はそれ以外にも何度か似たような場面にこっそり遭遇して、あまりの愛おしさにプルプル震えてしまったのは秘密だ。


「穏やかに微笑むいつもの片栗さんも、心のままにはしゃぐ片栗さんも、どちらも可愛らしくて愛おしいです」

「はぅう」

「一緒に生活したら住みやすい家になるだろうなって思えたのは片栗さんだけです」

「そ、それって同棲……!」


 片栗さん、トリップ。




「松木さん」

「ハイ、センパイ」


 松木さんは、その、なんていうか男性キラーっぷりが本当にヤバい。

 それで本人が困っている訳でなく、それを逆用して痴漢を捕まえようとする気概もある。

 鈍感なフリをしていたのに、何度も何度も誘惑に負けそうになったよ。


「松木さんは気遣いが出来る女の子だよね」


 おお、驚いているな。

 そんなこと言われたことが無かったのかもしれない。

 でも間違い無いんだ。


「いつもみんなのことを見ていて、適切なタイミングでさりげなく手を貸してくれるよね」


 例えば喉が渇いたと思ったら飲み物を差し出してくれるし、暑いなと思ったらタオルを貸してくれる。

 誰かが何かを求めた時に、すぐに行動して望む物を与えてくれるんだ。

 それはきっと他人からの視線を浴び続けているがゆえに、その視線の意味、つまり相手が望むことが分かるようになったからだと思う。


「僕は松木さんを心優しい女の子だと思ってるよ」


 邪な視線を一身に受けているのに、それでも他人のために行動出来る。

 その優しさが僕は気に入っている。

 尤も、普段の印象とのギャップにやられてしまっているだけかもしれないけれど。


「でも、そうだね。これまで逃げ続けてしまっていたから、少しだけ松木さんの望みを叶えたいと思う。ううん、僕がそうしたいと思っていることをちゃんと伝えようと思う」

「?」

「はい、ぎゅ~」

「!?!?!?!?」


 松木さん、ハグにて抱き死。




「佐川さん」

「どうせなら名前で呼んでよ~」


 同人誌作りが大好きな文芸部の先輩。

 みんなを巻き込んでキツいスケジュールを楽しもうとするところが玉にきずだけれど、それもまたみんなで楽しみたいという思いの表れ。

 なんだかんだ言って、僕も楽しんじゃってる。


「どうしても解決できそうに無かったら、僕らに悩みを打ち明けて下さいね」


 でも佐川さんは何か悩みを抱えているようだった。

 それを決して見せないのは心配をかけたくなかったのだろう。

 だって佐川さんはひたすらみんなで楽しみたいタイプだから。


「それもまた青春で、きっと楽しいですよ」


 だからこうして相談しやすい雰囲気を作ってあげることにした。

 佐川さんならきっと僕の言葉の意味が分かるはずだ。

 だって自分で漫画を作ってしまうくらいに漫画の事が大好きなら、青春モノの展開なんて当然知り尽くしているだろうから。


「先にお伝えしておきます。僕は佐川さんの絵が好きです」


 漫画家やイラストレーター

 そちらの道に進むかどうか悩んでいるのだろう。

 これまでの付き合いで、なんとなくだけれどそれを察することが出来た。


「好きなものに全力で楽しむ佐川さんの在り方は大好きです。その楽しみを僕らと共有したいと思って下さることが嬉しいです」

「マジかぁ……」

「知ってますか? 佐川さんが真剣に漫画を描いている姿ってとっても綺麗で格好良くて惚れ惚れしちゃうんですよ。お手伝いする時、実はちょっとチラ見しながらドキドキしてました」

「な!?」


 佐川さん、撃沈。




「麻衣さん、芽衣さん」

「まさかの」

「名前呼び」


 ずっと気になってたんだよね。

 二人はいつも一緒で双子のように似ているけれど、それぞれちゃんと個性がある。

 だからいつか名前で呼ぼうと思ってたんだ。


「麻衣さんは冷静で既存のものを良くするのが好きで、芽衣さんは積極的で全く新しい価値観を生み出す方が好きだよね」


 デザイナーとしての仕事について詳しくはないけれど、普段の二人の様子を見たらそうなのかなと漠然と感じていた。

 二人とも感情をあまり表に出さないから分かりにくいけれど、今の二人の驚きの表情を見る感じでは間違っていないはずだ。


「それに麻衣さんは少し耳が小さいところが可愛くて、芽衣さんは笑うと少しだけどえくぼが出来るところが可愛い」


 違いは中身だけでは無い。

 見た目の可愛らしい所も個性があるのだ。


 だからといって個人の良さだけに注目するつもりは全く無い。


「そしてそんな二人が一緒だからこそ魅力的に思えるんだ」


 あくまでもベースはやっぱり二人一緒。

 麻衣さんと芽衣さんがそう強く思っているように、僕もまた二人は一緒であるからこそ力を発揮するし可愛さも倍以上増だと思う。

 世間的には普通では無いかもしれないけれど、二人にとってはそれが普通なんだ。


「麻衣さんと芽衣さん。それぞれが可愛くて魅力的だけど、それぞれをちゃんと知りつつも二人一緒の想いを受け取りたいと思う」

「まさか」

「分かってくれるなんて」

「でも困っちゃうな。二人一緒なんて可愛すぎてどうにかなっちゃいそうだ。ただでさえ魅力的な衣装に身を包んでいるのに」

「はぅ」

「誉められた」


 麻衣さんと芽衣さん、褒め殺死。

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