表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

59/66

〈種強化Lv80〉


 ダンジョンの中で、青白く光る直径30メートル程の巨大な魔方陣を発見した。オリハルコンゴーレムが通った跡はこの魔方陣で終わっていることから、これがクリトの言っていた〈転移魔方陣〉だと判断できる。


 ノエルが僕の手を握る。


「ゼツ君」


 僕は頷きノエルの手を握り返した。

 僕達は魔方陣の中に飛び込む。





 太陽が眩しい。

 僕達は街の中心の広場に出た。


【タカヒロ、手筈通り、お前はクリトと合流しろ】


【はは!】


 僕達は〈念話〉で会話ができる。


 僕はタカヒロに指示を出しながらオリハルコンゴーレムが通った跡、街が破壊されたその先を睨む。


 オリハルコンゴーレムが長い腕を振り回し、コマのように回転しながら暴れている。この街の建物は3階建てで、10階建て程の巨大なオリハルコンゴーレムが、ここからでも良く見えた。


「やはり来ていたか」


 次に僕は空を見て呟く。


 そこには無数の天使――、さらに複数の天使がオリハルコンゴーレムを攻撃し、わざとオリハルコンゴーレムを暴れさせている。


 僕をあぶり出し、攫おうとしているのだ。天国あまくに愛ならやりそうなことだな。


 だが残念だったな【人神】よッ!


「お前は一手遅かったッ!

 ――ノエル、下がっていてッ!」


 ノエルが真剣な顔で頷き下がると、


「アクティブスキル〈ガンシャ―ライフル〉!」

 ――種転送、〈種強化Lv80〉ッッッ!!!」


 僕は暴れるオリハルコンゴーレムの頭を狙って撃つ!


 ドッピュンッッッッッッ!!!!!――ドゴゴゴンッ!!


 物凄い発射反動エネルギー、僕の周りで雷鳴が鳴り響き紫電しでんが飛ぶ、大地は割れ、爆風がノエルのスカートを捲るぅッ!


 ドガンッッッッ!!!


 全てを超越するかのような闘気を纏った”種”が神話級SSモンスター、オリハルコンゴーレムの頭に着弾、奴の頭部を吹き飛ばしバラバラに砕いた!



「なんて物凄い威力なの……、え?なに?この人たち?」


 数十体の【天使】が光の速さで地上に降り、〈ガンシャ―ライフル〉発射の反動で地面にできた小さなクレーターの周りを取り囲む。


 白銀の髪、白銀の瞳、白い肌、全員表情がない。それらがキョロキョロと周囲を見回している。クレーターの中心に立つ僕が見えていないのだ。


「だから一手遅かったと言ったろう」


 アエロリットが僕に掛けたスキル〈神の隠蔽〉――、その効果によって人神と龍神の眷属は僕が認識できない。


 5000年前は、なかったスキルだ。新しいスキルを創造する為には数百年という、かなり長い年月を要する。


 アエロリット……、この日の為にこのスキルを用意したのか。

 ふっ、流石だよ。お前は……。


 僕はそんな天使達の間をすり抜けると、腰に差していた”刀”を抜きざま――、女天使の首を切り落とした。刀を鞘に戻す。


 天使の首はトスっと地面に落ち、体は地面に倒れる。切り口から血は出ない。


「人の成れの果てか……、可哀想に。ノエル行こう」


 そう呟くと、頭部を失い倒れたオリハルコンゴーレムへ向かって歩き出した。


 僕を追ってきたノエルが、


「ゼツ君、あの人死んじゃったよ」


「あれは生物じゃないんだ。モンスターみたいな存在なんだよ」


 天使に生はない。レベルカンストした者が、天国愛のスキルで【天使】に変えられるわけだが、その際に生を奪われるのだ。


 僕の行為は【人神】天国愛への宣戦布告である。




【魔王視点】


 オリハルコンゴーレムの巨大な頭がバラバラになって弾け飛んだ。


 ゼツ・リンダナがやったのか!?


 余りの威力に呆然としている私に裸のおじさんが話し掛けてきた。


「ぐへへへ、【《《魔王》》】ですね」


「ッ!?貴様、何者だッ?」


「あっしはタカヒロ、――ゼツ様のホールブラザーズです」


 この男が……タカヒロ!!


「ゼツ様の命令です。――ゼツ様がアレを始末したら、一緒に〈バビロンの塔〉へ飛びましょう」


「わかった」


 私は男の裸を恥ずかしくて直視できないので、倒れたオリハルコンゴーレムを見詰めながら頷いた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ