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悪魔的勇者




とある街の神聖な日、そこに一人の男が神殿に現れ、特殊スキルと勇者の証を得た。


「おぉ…神の予言通りじゃ…!!見よ!!救世主の誕生じゃ!!」


村の人々はその男を崇める。


黒色の髪に漆黒の服に全身を包んだその男、アクト・ヴァンダルクはゆっくり振り返る…


「神…だと?」


「救世主様…貴方は神の予言によりスキルを授かった7人いる勇者の一人として選ばれたのですじゃ…」


「勇者だと?」


「そうですじゃ…神の予言によると我々純人類を平和へと導く方だぼぇあ!!!」


神父が喋るのを途中で遮り、俺は神父の顔を掴んだ。


「いいか…大切なことを教えてやるよ…神父様ァ?

 この世に神は存在しねぇ!!!」


男は神父を殴り飛ばし…神父は隣の民家の壁に激突し、壁に埋まった。


「ひぃぃぃい!!お助けを!!!!」


人々は恐怖し逃げ惑い、子供は恐怖し泣き叫ぶ


この日のことを後に人々はこう呼んだ。


悪魔が降臨した日…と。


〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜



「よくぞ集まってくれた!!

 我らが勇者達よ!!」

王宮の玉座に座る王は眼前に揃った7人の勇者を前に声を上げる。


各地でスキルを授かった勇者達は全てこの王宮へ集められた。


「其方たちの力をここで見せてくれないか?」

その後一人一人、王の目の前でスキルを披露していく。


あらゆる傷を一瞬にして癒す者…


雷の剣を使い鋭い剣戟を見せた者…


炎や水、風や土、さまざまな物を操る者…


大砲を受けてもびくともしない鎧を纏った者…


など様々な勇者が王の前でスキルを披露する。



そして俺の番がやってきた。



「…俺のスキルは罠だ

 落とし穴やワイヤートラップなどを設置出来る力だ 

ただここで力を使っても意味はないがな…」


と説明だけして元の位置に戻った。



「それだけ……か?

 ブワァハハハハ!!

 貴様それでも勇者か?もう良い!!

 貴様は王宮及びこの街からの援助は無しだ」



クスクスと他の勇者や周りの兵士が笑っている。



「お前のことは村の者から聞いておる

 お前が勇者なわけがあるまい

 勇者の証を置いてはやくこの街から出てゆけ!!

 2度とこの街に足を踏み入れるな!!」



すると隣にいた勇者が俺に



「ほらさっさと行けよゴミスキル野郎

 貴族でもないお前が勇者に選ばれる訳ないんだよ

 お前みたいな身分の奴はスキルすらもゴミなんだよ」



と笑ってきた。

他の勇者も同じ様なことを言い笑っている。



「邪魔したな…迷惑かけないうちに出て行くよ」

と言い俺は勇者の証を捨てて王宮を立ち去る。




悪魔の様な笑みを浮かべながら…




「まさか勇者にあの様な者が現れるとはな…

 他の勇者達よ!!6人力を合わせて神具を手に入れこの世界を平和へ導いてくれ!!」 



と王は玉座から立ち上がり、またも声を上げる。


その瞬間、王の姿が消えた。


「!?」

兵士がざわつき王の元に向かうと、玉座の前に深い穴が空いており泥にまみれた王がそこに落ちていた。



「ぐほぉ!!助けろぉぉ!!」

しかし穴は深く兵士達は必死で王を救おうと、勇者達に助けを求めた。


しかしそこには穴が6つあるだけで勇者の姿はそこに無かった。


穴からは勇者達のうめき声が聞こえてくる。



すると王は穴の中から叫ぶ。

「アクトォォオ!!

 この無礼は決して忘れぬぞぉぉ!!」


王はその後、7人目の勇者


アクト・ヴァンダルク


彼を純人類の全ての街に指名手配した。




 







 



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