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リングフリークス  作者: 狛
1/3

リング

桜が綺麗に咲くこの季節、俺はこの季節が一番好きだ。新しい学校、新しい友達、そしてまだ見ぬ出来事!


俺の名前は林崎成生、今年から欧夏高校の、新入年生として学校生活を満喫する予定だったのだが…。


学校に向かう途中。


「成君ー」


聞き飽きた声で俺の事を成君と呼ぶのは同い年で幼なじみの横見操である。普段はふわふわした奴だか、操は南部中学時代の三年生の時に、男子もいるなかで、県選抜の優れた選手ベスト20にも選ばれている結構すごい奴なのだ。


「これからは一緒に登校できるね♪」


操の家は俺の家の隣なのである。


「これからはって、操、輪部に入るんだろ?朝練とかで時間合わねーだろ…」呆れた声で俺は答えた。


「あ!そうだねー…残念…」どこか抜けている奴なのだ。


「朝から元気だな」


こいつは俺の親友の中井陸斗。南部中学時代、操と同じ輪部でこれまた全国の舞台で大活躍だったらしい。


「陸斗、操の事はお前に任せた!」


「じゃー休みの子守りは成生が世話な」


「もー、二人して私の事を子供扱いして‼」


そんな日常的な会話を話ながら学校に向かう3人。


しばらくすると学校が見えてきた。


「フム、今日も仲良しな3人だな」


校門の前で待っていたこの子は、柊聡美、言わずもしれた元南部中学輪部マネージャー。人の事を調べるのが大好きで、俺や操、陸斗の事で知らない事は少ないだろう。対戦相手の癖や特徴を調べあげて、試合で結果をあげているというからすごい。この四人組がいつも一緒にいるグループで俺の親友達なのだ。


入学式も終わり、帰る準備をしていると。


「成君ー‼輪部見に行こ‼」


自分の教室からすごい勢いで、操が俺の教室に入って来た。


「ダルイ、帰る、興味無い。」


やる気の無いトーンで操の誘いを断る。


「何で?何でー?リングすごく面白いよ‼」


不思議そうな顔をしている。


「リングは疲れるんだよ、俺はインドア派なんだよ」


そう言い去り、教室を後にした。


翌日の放課後、またしても操が教室にやってきた。


「なーるー君、輪部見に行こ‼」


昨日と変わらぬ眩しい笑顔である。


「操、俺が昨日言ったこと覚えてるか?」


「覚えてるよ♪」


操に悪気は無いのである。


「陸斗と行ってきな、俺は帰る」


そう言って、教室から出ていった。


だか次の日の放課後も、また次の日の放課後も操は俺を輪部に誘いに教室にやってきた。


「リングはやらないって何度も言ってるだろ‼しつこいぞ‼」


少し怒った口調になっていた。でも操は何度も諦めず輪部の見学に誘ってきた。


「何でこんなに俺にこだわるんだ?俺じゃなくても、陸斗や聡美がいるやんか?」


さすがの俺も操のこの行動に戸惑いを隠せなかった。


「私だけ成君がリングやっている所知らないから…」


小さな口調でそう答える操。


「私も成君と一緒にリングしたい!見学だけでいいから行こうよ…」


とても悲しそうな顔だった。


「わかったよ、行きゃーいいんだろ、行きゃー。」


成生は、操の悲しそうな顔を見てられなかったのだ。


「やったー。じゃ行こっか。」


嬉しそうな声ではしゃぎながら二人でグラウンドに向かうのだった。


ちょっとずつやります。

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