表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
THE WORLD  作者: SEASONS
4月18日
897/4820

二千人

それから数分後。


話し合いはすぐに終わったらしいわ。


でもね~。


何だか周囲の様子がちょっと騒がしい気がするのよね。


なんだか妙に魔術師が集まってきてるような…?


これって、気のせいじゃないわよね?


どういう話をしたのか知らないけれど。


今後の方針に関しての打ち合わせを終えた理事長は御堂先輩達に呼び掛けていたわ。


「さあ、みんな!準備は良い!?そろそろ出発するわよっ!!」


理事長の呼び掛けを聞いて、

御堂先輩と北条先輩と翔子先輩と優奈と栗原さんの5人が集まってた。


私と馬鹿はここに残るから敵の本拠地に向かうのは理事長達を含めて僅か6人…と思ってたら、

どうやらそれだけじゃないみたい。


目的が兵器の探索だからかな?


結局、軍を分けてでも戦力を送り込むことになったらしいわ。


見た感じだけだとよくわからないけれど。


どこかで指示を出すお兄ちゃんの声が聞こえた気がするのよね。


どうも2千人の魔術師を理事長達の護衛として送り出すみたい。


ん~。


もともと1万2千の部隊だったのよね?


そこから2千人の魔術師がいなくなるっていうことは、

ここには1万人が残ることになるんだけど。


今も継続してる戦闘で確実に戦力は減ってるだろうから実際には1万には届かないと思うのよね。


ざっと数えて9千とかそのくらいじゃないかな?


それでもまだ結構な数だとは思うけど。


陰陽師軍の数を考えると少ない気はするかも?


だけど理事長達だけだと戦力としては十分でも、

兵器の探索としてはどうしても頭数が足りないだろうから。


ある程度の戦力は同行させないと仕方ないわよね。


2千人いても足りるかどうかは疑問だけど。


6人だけよりはマシだと思う。


だから、少しだけだけど安心できた気がするかも。


「護衛が沢山いるから安全っぽいわね」


「うん、そうだね」


優奈も護衛部隊を見て安心してるみたい。


「それじゃあ、優奈。気をつけてね」


「うん。悠理ちゃんも無理はしないでね」


「任せといて!絶対に生き残ってみせるから」


優奈と離れたまま死ぬなんて絶対に嫌よ。


だから何が何でも生き抜いて見せるわ。


「頑張ってね、優奈」


「うん!」


別れの挨拶を交わす私達。


そんな私達の側で、御堂先輩が馬鹿に声をかけてた。


「武藤君もあまり無理はしないようにね」


「大丈夫です!僕はいつでも全力です!!」


いや、だから控えめにしなさいって言ってるのよ。


御堂先輩が気を使ってくれてるのに馬鹿は全然気づかないみたい。


ホントにこの馬鹿だけは、毎回、毎回、呆れさせられるわね。


「全力で悠理を守ります!!」


元気一杯に答える馬鹿を見て、御堂先輩は苦笑してた。


どうあっても話が噛み合わない馬鹿を呆れてるんだと思う。


だけどそれでも御堂先輩は馬鹿を見守るつもりでいるようね。


「この戦争が終わったら、また一緒に検定を頑張ろう!」


「はいっ!ありがとうございます!」


最後まで笑顔を浮かべながら、馬鹿は御堂先輩の旅立ちを見送っていたわ。


「師匠!また、ご一緒できる日を楽しみに待ってます!!」


全力で頭を下げる馬鹿。


そんな馬鹿に微笑みかけながら、御堂先輩は別れを告げてた。


「ああ、また今度ね」


離れていく御堂先輩の後ろ姿を見送ってから、私も優奈を見送ることにしたのよ。


「それじゃあ、優奈も気をつけてね!」


「うん♪悠理ちゃんもね!」


別れを惜しみながらも、優奈もゆっくりと歩き出したわ。


そして。


「それじゃあ行くわよ!」


理事長を先頭にして歩き出す優奈達と2千人の護衛部隊。


その後ろ姿をお兄ちゃんと私と馬鹿の3人で見送ったのよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ