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THE WORLD  作者: SEASONS
4月4日
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二人の男子生徒

《サイド:美袋翔子》


医務室を飛び出した私と沙織が検定会場にたどり着いた時。


何故か会場内は重苦しい緊迫感が漂っていたわ。


「何があったの?」


たどり着いたばかりの私には何があったのかわからない。


だけど『何か』があったのは間違いないと思う。


会場内の中央にある試合場に見覚えのある人物がいるからよ。


一人は試合場に立っている男子生徒だけど、

彼が誰かなんて考えるまでもないわ。


探し求めていた総魔よ。


その彼の足元には二人の男子生徒が倒れてる。


私もよく知る二人の生徒は生徒番号6番の岩永一郎と生徒番号7番の大森遼一ね。


二人は矢野桃花と同様に翔子の同僚でもあるんだけど、

彼らはすでに意識を失って地に伏している状態だったわ。


「試合終了!!勝者、天城総魔!!」


突然、試合終了を宣言したのは真哉だった。


状況がまだ飲み込めないけれど、

私達がたどり着いたちょうどその瞬間に試合の決着がついたみたい。


「総魔が勝ったの?」


真哉から視線を逸らして総魔に視線を向けてみると、

魔剣を解除して一息ついている姿が見えた。


「総魔が、あの二人に勝った?」


その事実が理解できないほど馬鹿じゃない、と思う。


誰がどう見ても総魔の勝利は明らかよね。


だけど、すぐには受け入れられないような状況だったのよ。


「2対1で、勝ったの?」


試合場に倒れている岩永と大森に視線を見ているだけで冷や汗が流れる。


あの二人はどちらもそれなり以上の実力があるはずなのよ。


私と比べてもそんなに実力に差があるわけじゃないの。


今まで一度も負けたことはないけれど、

だからと言って100回戦って100回とも勝てるとは言い切れないわ。


運や状況次第では私が負けることもあるはずなの。


それくらいの実力は持っているはずなのよ。


だから少なくとも二人を同時に相手して勝てる自信なんて私にはないわ。


それなのに、私でさえ危険視する二人を相手にして総魔は無傷で勝利したみたい。


『その実力』


総魔との実力の差を感じたことで私は再び総魔に対して恐怖を感じてしまう。


「どこまで成長していくの?」


総魔を恐れて逃げるかのように視線を逸らしてしまい。


隣にいる親友へと視線を向けるてみると、

呆然と立ち尽くしてしまう私の隣にいた沙織も驚きを隠せないでいたようね。


「何かの間違い…ではなさそうよね…。」


沙織も私と同じように総魔の示した結果を見て戸惑ってるみたい。


「あの人が、天城総魔なの?」


「え、あ、うん。そうよ。あれが総魔。間違いないわ」


戸惑う沙織の問いかけに応えてはみたものの。


現状で何をどうすればいいのかが分からなくて立ち尽くしてしまう。


そんな私達の存在に気づかないまま当然の出来事のように試合場を立ち去ろうとする総魔と真哉。


それぞれが互いの存在に気が付くのにかかった時間はホンの数秒だったわ。


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