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THE WORLD  作者: SEASONS
4月13日
520/4820

私としては

《サイド:美袋翔子》


う~。


ねむい~。


あくびをこらえながら近くにある時計を見てみる。


時刻は午前6時40分ね。


集合時間が7時だから、まだ少し余裕があるわ。


いつもより早く起きれたから、

準備と朝食を済ませたあとで校舎の前にたどり着いたんだけど。


探すまでもなく、すでに龍馬と沙織の二人が校舎の入口付近で待っていたわ。


…って、早すぎるでしょ。


集合時間までまだ20分もあるのよ?


こんなに早く集まってどうするのよ。


何もせずにただ待つだけなら、

もう少しゆっくり寝ててもいいんじゃない?


私としてはね。


予定さえなければあと1時間くらい、

だらだらとベッドの上で過ごしていたいって思うのよ。


まあ、でもね~。


個人的にはそう思うんだけど、

二人にとってはそうじゃないんでしょうね。


龍馬も沙織も眠そうな雰囲気なんて一切見せずに、

しっかりと集合時間より早く集まっていたわ。


う~ん。


ホントに優等生って感じよね~。


って言うか、この二人ってホントに早起きよね?


どうして眠くないのかが不思議でしょうがないわ。


…なんてね。


色々と思うことはあるけれど。


うだうだと考えていても仕方がないし、

ひとまず二人に歩み寄ることにしたわ。


「おはよ~!」


元気一杯に挨拶してみる。


眠いからこそ、声を出すのは大事よね。


ちょっとした目覚ましになるからよ。


そんなくだらないことを考えながら挨拶をしてみたんだけど、

二人もちゃんと挨拶をしてくれたわ。


「おはよう、翔子。ちゃんと起きれたのね」


「うん。まあね~」


「おはよ。調子はどうだい?」


「ばっちりよ!」


ものすごく眠いけどね。


それ以外の問題はないわ。


「それより、他の皆は?」


「まだ来てないよ」


「あれ?そうなの?」


いつも私が最後に到着してるような気がするんだけど…


今日は待たせる側じゃなくて、待つ側のようね。


笑顔で出迎えてくれた二人に微笑みを返しつつ。


他の皆が集まるのを待つことにしたわ。


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