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THE WORLD  作者: SEASONS
エピローグ
4811/4820

次への一歩

《サイド:上矢遥》

11月某日。


各学園で優秀な生徒が次々と卒業していくなかで、

私だけは学園を卒業せずに学生のままで学園に残っていたわ。



…ふぅ。


…だけどそれもようやく終わるのね。



学生でなければ学園にはいられないから。


仲間達の卒業を見送ってからもたった一人で学園に残り続けていたんだけど。


その目的もついに終わりを迎えて学園にとどまる理由が失われたのよ。



…思っていたよりも時間がかかったけれど。



目的としていた作業はついに終わりを迎えて、

ようやく次への一歩を踏み出す日が訪れたわ。



「あとは学園を卒業するだけね。」



もう学園に用はないわ。


少なくとも学生である必要がないの。



「今日で卒業させてもらうわよ。」



そのために向かうべき場所は一つ。



「ずっと…ずっとこの日を待っていたの。」



すべてはこの日のために。


そのためにとどまり続けていたのよ。



「だけどそれももう終わり。」



もう思い残すことは何もないから。



「失礼します。」



『コンコン』と目の前の扉を叩いてから学園長室へと歩みを進めることにしたわ。



「長い間、お待たせしました。」



半年という期間を過ごしたあの場所についに別れを告げる時が来たのよ。



日高ひだか学園長からお借りしていた魔導図書館の鍵をお返しさせていただきます。」



かつて戦時中に鍵を借りてからすでに半年が過ぎてしまったけれど。


それほどの期間を費やさなければならないほど、

図書館に収められていた魔導書は読み尽くすことができなかったのよ。



「図書館に収められていた全ての魔導書を読み終えて全ての魔術を習得しました。これでもう思い残すことはありません。」



数万に及ぶ全ての魔術を習得して、

特性が絡む特殊魔術以外の全ての魔術を習得したわ。



その結果として私は共和国で最も多くの魔術を身に付けた真の『大賢者』としての実力を身に付けることができたのよ。



「これでもう悔いはありません。共和国最高峰の知識を持つ者として私も戦場に向かいたいと思います。」



いまだに終わらない大陸中部の戦いに終止符を打つために新たな旅立ちを決める。



「学園の卒業試験を受けさせてください。その後に…私も行きます。」



すでに旅立っていった仲間達を追って私も戦場に立つ。


その覚悟を宣言したことで。



「…分かりました。」



日高芙美は真剣な眼差しを向けてきたわ。



「鍵は確かに返していただきました。そして卒業試験の手続きもしましょう。ですが…北の戦いは以前の戦争よりもさらに厳しい戦いが続いていると聞きます。上矢さんが成長したことは認めますが、それでもまだ戦局を変えるには至らないでしょう。ですから、一人で全てを背負おうとはせずに信頼できる仲間と共に生き残るのです。良いですね?」


「はい!もちろんそのつもりです。」



大切な仲間ももちろんそうだけれど。


天城総魔や竜崎慶太達とも共同戦線を行うつもりでいるわ。



「この国を…この町を守り抜くために、みんなで協力したいと思っています。」


「それなら良いでしょう。ちゃんと分かっているのであれば問題はありません。今から手続きを行いますので、お昼過ぎには試験が開始できるでしょう。それまではゆっくりと体を休めておいてください。」


「はい。分かりました。」



学園長との話を終えて卒業試験を受けることが決まったわ。



「それでは寮で待機しておきます。」



荷物の整理も含めて今後のために寮へと戻ることにしたのよ。



生存者(58)《上矢遥かみやはるか



卒業試験終了後に荷物をまとめて学園を去る。


そして先行している仲間達と合流して竜導寺清隆との戦いに挑む。


その後エスティアに戻り、

日高芙美の後を継いで学園長となり魔導図書館の管理人となる。




生存者(59)《新庄貴也しんじょうたかや



遥と合流後に最前線に加わり、

多くの仲間達と共に最終決戦に参加する。


その後、遥に告白するのだが。


あっさりとふられてしまい、

一時的に失意のどん底に陥ることになる。



生存者(60)《秋元景子あきもとけいこ



貴也と共に遥に合流して最終決戦に参加する。


その戦いの中で岡本渉に告白されて付き合うことに。



生存者(61)《岡本渉おかもとわたる



貴也や景子と共に遥と合流して最終決戦に参加する。


その戦いの中で景子に告白して付き合うことになった。




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